GeForce RTX 30シリーズのグラフィックスカードが、中国のインターネット市場で久々に最高の価格で購入できるようになりましたが、それには大きな理由があります。
中国当局は先週、多数の暗号通貨マイニングファームを大規模に閉鎖しました。
暗号通貨マイニングファームとは、ビットコインやイーサリアムなどの暗号通貨で使用されるコードを処理することを唯一の目的として、複数の電子リグに複数のグラフィックプロセッサを接続したものです。
また、大量のコンピュータやラップトップも同様の方法で使用されています。
中国が暗号通貨ファームを取り締まっているため、多くの暗号マイニングGPUの販売者は、中古機器をできるだけ早く販売するために四川地域に移転しました。
暗号通貨サイト「The Block」が報じたように、暗号通貨ファームは中古のRTX 30シリーズGPUを1,760人民元という低価格、つまり270ドル前後ですぐに販売しています。
他にも、ある暗号マイニングファームは、オンボードのRTX 3060 GPUを利用していたゲーミングノートPCを1000ドル前後で販売しようとしています。
ゲーマーやハイエンドコンピュータのユーザーがこれらの中古GPUやラップトップを購入しようとする場合の最大の問題は、暗号化されたマイニングリグやコンピューティングユニットがGPUに高度な処理能力を要求するため、GPUの寿命が劇的に短くなってしまうことです。
暗号マイニングリグやデバイスは、最も効果的に使用するためには、常に電源を入れ、大量のコードを処理し続ける必要があります。
RTX 3060モデルは、新しい次世代GPUに比べて入手コストが低いため、その分、需要が高く、今では販売者が信じられないほどの低価格で販売しようとしています。
このRTX 30シリーズGPUのフラッシュセールに参加しようと考えているゲーマーやパソコンユーザーは、自分が何を買おうとしているのかをよく理解しておく必要があります。
これらのグラフィックス・プロセッサやコンピュータ・システムを中古で購入しようとしている人は、保証書の不備や紛失、グラフィックス・プロセッシング・ユニットのディスプレイ・コネクタからキャップやカバーが外されていないこと、改ざんや再封されたように見える疑わしいパッケージ、到着時に動作しない場合の返品オプションが与えられていないことなどに注意してください。
解説:
中国当局がようやくマイニングファームを摘発
中国当局が禁止されているマイニングファームをようやく摘発したようです。
中国ではオーストラリアに経済制裁をしたため、石炭の輸入を絞って逆に火力発電所の燃料が不足したため、冬の間、電力制限をせざるを得ませんでした。
言ってみればセルフ経済制裁をしてしまったわけですが、このような事情から中国で盛んにおこなわれていたマイニングファームの大部分は海外に移転したと言われています。
しかし、やはり当局の目を搔い潜ってマイニングを行っている大規模なファームと言うのは存在しているらしく、当局がこれらのマイニングファームを摘発しているようです。
そのため、ファームの設備を売ったり移転したりしているようです。
その影響を受けて、RTX3060の中古価格が暴落しているようです。
写真を見ると、あるわあるわ。
恐らく、世界中の流通業者から札束でほっぺたを引っぱたいて持ってきたのでしょうがこれほど大量のGPUをマイニングファームで使っていたら、そりゃ品不足にもなるわなと言いたくなるほどのGPUが写真に写っています。これはほんの一部でしょう。
業者のマイニングなどはビットコインが高値を付けている間に壊れるまで酷使するかなり厳しい使い方でしょうから、これらのカードの寿命がどのくらい残っているか分かったものではありませんが、今後出荷される製品は少なくとも高値で搔っ攫われることは無くなるだけでも安心感はありますね。
現在はPolarisやPascalなど旧世代の製品も高値が付いてる状態ですから、早くこの異常な状態が正常化してくれることを祈るばかりです。