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AMD次世代Zen 7「Grimlock」、TSMC A14(1.4nm)採用で2028年量産へ — N2P・A16をスキップ、PowertechのFOPLPも評価

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■事実

台湾Commercial Timesがソース。AMDが次世代x86 CPUアーキテクチャ「Zen 7」のサプライチェーン準備を前倒しで開始したと報じました。

Zen 7のCCD(Core Complex Die、CPUコア群を載せたチップレット)のコードネームは「Grimlock」です。

製造プロセスはTSMCのA14(1.4nm世代)を採用予定。N2の次に控えていたN2P・N2X・A16(1.6nm)をスキップして一気にA14へ飛ぶ計画です。

量産開始は2028年。TSMC台中Fab 25 P1が2027年に試験生産を始め、2028年に本格量産入りするスケジュールに乗せる予定です。

AMD CEOのリサ・スーが台湾訪問時にPowertech Technology Inc.(PTI、メモリパッケージング大手のOSAT)を訪れ、先端パッケージング技術の枠取りに関する協議があったと報じられました。

AMDはPowertechのFOPLP(Fan-Out Panel-Level Packaging、矩形パネル基板上で再配線層を形成する後工程技術)を評価中。これによりTSMC一社依存のパッケージング体制を分散できます。

Zen 7のCCDは最大16コア構成。Zen 5(8コア/CCD)の2倍、Zen 6(12コア/CCD)からも増強されます。

3D V-Cacheを搭載した場合、CCDあたりL3キャッシュ最大224MB。現行9800X3D(96MB/CCD)から大幅に増加しました。

サーバー向けZen 7ではMATRIXエンジンが更新され、AI向けデータフォーマットの対応も拡張される見込みです。

AMDが公式に認めているのはZen 7の存在のみです。(2025年11月のFinancial Analyst Dayで確認)。コードネーム・ノード・時期はいずれもリーク情報ベースです。

TSMC A14のスペックは(2025年4月のNorth American Technology Symposiumでの発表)N2比で同電力時+15%性能、または同性能時-30%電力、ロジック密度1.23倍です。

A14は第2世代GAAFET(Gate-All-Around FET)ナノシートトランジスタを採用、NanoFlex Proアーキテクチャを搭載です。

初版A14はBackside Power Delivery(BSPDN、TSMCではSuper Power Rail/SPR)を見送り、A14P(2029年予定)で対応します。

直前のZen 6 EPYC「Venice」は2026年5月21日にTSMC N2(2nm)で量産入り発表済み(最大256コア、前世代Turin比+70%性能)。HPC製品としてN2初の量産品です。

AMDはサーバーCPU売上シェア46%に到達し(Mercury Research 2026年Q1)、Financial Analyst Day時点の約40%からさらに上昇します。

Intel 14Aと同時期に競合する構図ですが、Intelは14A顧客の確約を2026年下半期〜2027年上半期に得る方針で、TeraFab(Musk/SpaceX/xAI/Tesla/Intel共同プロジェクト)が14A採用を表明済みです。

Zen世代別CCD構成比較(リーク情報含む)

世代 コア/CCD プロセス L3/CCD(通常) L3/CCD(X3D最大) 状況
Zen 5 8 TSMC N4P 32MB 96MB 量産済み
Zen 6(Venice) 最大12(サーバー版) TSMC N2(2nm) 未公表 未公表 2026年5月量産入り
Zen 7(Grimlock) 最大16 TSMC A14(1.4nm) リーク:64MB リーク:224MB 2028年量産予定

注:Zen 7の数値はリーク情報。AMDは公式に確認していない

■解説

まず「N2P・N2X・A16をスキップしてA14へ直行」がこの記事の最大のニュースで、AMDが新ノードを「枝分かれ最適化版」で粘らず、フルノード級の世代ジャンプを優先する姿勢が読み取れる。

一方で、2028年量産は半導体業界の常識からすればかなり野心的。TSMC自身がA14のBSPDN対応を2029年のA14Pに分けている時点で、初版A14は「攻めの製品向け」の限定的な立ち上がりになる可能性が高い。

AMDがTSMC一社に頼らずPowertechのFOPLPを評価しているのは構造的に重要。TSMCのCoPoS(パネルレベルのFan-Out技術)が業界本命視される中で、後工程の選択肢を複数持つことはサプライチェーン耐性に直結する。

FOPLPは円形ウェハから矩形パネル(500mm級)へ移行する技術で、面積効率が2.5〜3倍、コストが20〜30%安いとされる。AMDは先端ノードでのFOPLP採用に業界で最も積極的、というのがTrendForce筋の評価だ。

CCDあたり16コアは「コア数競争」の文脈ではインパクトが大きい。デュアルCCD構成ならコンシューマ向けで32コアが見える計算で、ハイエンドデスクトップとサーバーの境界がさらに曖昧になる。

L3キャッシュ224MB/CCDという数字は、ゲーミングではキャッシュヒット率の改善が効くので素直に効きそう。ただしAI推論ワークロードはVRAMをストリーミング的に消費するので、キャッシュ容量の恩恵は限定的。帯域の問題は小さくなったが、容量の問題は依然残る、というこの数年の流れがCPU側にも降りてきている格好だ。

ここで注意したいのは、リーク情報の多くがMoore’s Law Is Dead(MLID)由来であること。Grimlock Ridgeの32コア・最大7GHz・448MBデュアルCCD X3Dといった派手な数字は、リーカー単一ソースの未検証情報が混ざっている。クロック周波数の長期リークは過去外れまくっているので、特に7GHzの話は話半分で読むべきだ。

Intel 14A vs TSMC A14の競争は2028年の主戦場になる。Intelは18Aで先行して動いているが、14Aは「顧客の確約が取れなければラインへの本格投資を保留する」とCFOが明言する慎重姿勢。AMDがTSMC A14をほぼ確定で押さえている時点で、Intelファウンドリは事実上「TSMCに来なかった顧客の受け皿」になる構図が見えている。

ハイパースケーラー(クラウドを運営する巨大テック企業)からのCPU需要は依然強く、AMDのサーバーCPU売上シェア46%という数字はその追い風を素直に反映している。Intelが盛り返すには製品単体ではなく、ファウンドリとの両輪での反撃が要る。

CPU TAM $200Bという規模感は、もはやx86 3社(AMD・Intel・Arm陣営)が殴り合うレベルの市場ではなく、「AI需要に押し上げられた特殊サイクル」の中にある。Zen 7世代の本当の評価は、このAIサイクルが2028年時点でどうなっているか次第だ。

個人的に注目したいのはサーバー版のMATRIXエンジン更新。CPU側にAI演算をどこまで取り込むかは、GPU/ASIC側との分担設計に直結する。NVIDIAやハイパースケーラー独自ASICとの棲み分けが、Zen 7世代でどう動くかは要観察だ。

N2P・N2X・A16をまとめてスキップするのは、もはやノード飛ばしというより「ノードどぶ漬けジャンプ」の域だ・

2028年はまだ遠いが、サプライチェーン側の動きはもう走り出している。AMDが「ノードリーダーシップ」を本気で掴みに行くかどうかの試金石になる世代だ。

 

AMDはCPUで最新プロセスを使うのを避けていたようだが、IntelがNovaLakeで主導権を取り戻しに来ていることを受けて、本気で性能を出しに来ているように見える。

全体的にすべてが値上がり傾向だが、Zen7は一般人が買える値段になるのだろうか?現在の情勢を見ると難しいように思える。