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NVIDIA DLSS 4.5がブラインドテストでAMD FSR 4.1を圧倒、7ゲーム中6ゲームで勝利、ゲーマーはNVIDIAのアップスケーラーを選択

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■事実

テストの概要

ドイツの大手テックメディアComputerBaseが、DLSS(Deep Learning Super Sampling)4.5・FSR(FidelityFX Super Resolution)4.1・FSR 4.0の3技術を対象としたブラインドテストを実施し、結果を公開しました。

 

今回のFSR 4.1テストは2026年2月実施の前回テスト(DLSS 4.5 vs FSR 4.0 vs ネイティブレンダリング)の続編として位置づけられています。

前回テストは6タイトル・6,747票を集計。DLSS 4.5が全ゲームで1位(平均48.2%)、ネイティブ+TAA 24.0%、FSR 4.0 15.0%、「差なし」12.8%という結果でした。

今回はFSR 4.1が新たに追加され、対象ゲームは7タイトルに拡大:アサシン クリード シャドウズ(Assassin’s Creed Shadows)、Anno 117: Pax Romana、Arc Raiders、Resident Evil Requiem、コール オブ デューティ ブラック オプス 7(Call of Duty: Black Ops 7)、キングダム カム デリバランス 2(Kingdom Come: Deliverance 2)、The Last of Us Part Iです。

「ブラインドテスト」とは・・・参加者はどの映像がどの技術を使っているか知らされず、スプリットスクリーン形式の動画を見て「最も画質が良い」と感じたものに投票する方式です。

結果のポイント

7タイトル中6タイトルでDLSS 4.5が最高画質として選ばれました。

FSR 4.1はほとんどのゲームで2位、FSR 4.0は全タイトルで3位です。

多数のゲームで「差がわからない」に投票した参加者が一定数存在しており、3技術間の画質差が主観的には判別困難なレベルまで近づいていることを示しています。

ComputerBase自身が注意書きとして「このテストは1位票のみを集計したものであり、2位・3位の選好は反映されない」と明言。「FSR 4.1はネイティブより劣る」といった結論は、アンケート設計上の制約から導けません。

DLSS 4.5の技術背景

NVIDIAがCES 2026(2026年1月)で発表した最新アップスケーリング技術です。

初代DLSSのCNN(畳み込みニューラルネットワーク)からTransformerモデルへの移行はDLSS 4.0で実現。DLSS 4.5ではその第2世代Transformerを採用しています。

第2世代TransformerはDLSS 4.0の初代Transformerと比べ最大5倍の演算量で学習した、より高精度なモデルです。

FP8精度を活用することで推論スループットを倍増。RTX4000シリーズ(Ada Lovelace)以降のGPUがFP8ハードウェアアクセラレーションに対応しています。

RTX2000/3000シリーズでもDLSS 4.5スーパーレゾリューション自体は利用可能だが、FP8非対応のためパフォーマンスへの影響が大きく、NVIDIAはModel K(DLSS 4.0)の継続使用を選択肢として提示しています。

主な画質改善はシャープなアンチエイリアシング、ゴースティング低減、時間的安定性の向上です。(ちらつき・明滅軽減)

FSR 4.1の技術背景

FSR 4.1はPSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)2.0と同一の基盤AIモデルを共有していることをSony Mark Cernyが確認。AMD-Sony共同のProject Amethyst(プロジェクト・アメシスト)の成果です。

FP8精度を使用するためRDNA4(RX 9000シリーズ)専用。コミュニティがOptiScalerを用いてRDNA3環境での非公式動作を報告しているが、AMDの公式サポート対象外です。

AMD Radeon Software Adrenalin 26.3.1(2026年3月リリース)でRX 9000シリーズ向けに正式提供開始しました。

FSR 4.0から画質を向上:動体(特に風に揺れる植生など)の細部表現が大幅改善、カメラモーション時のブレ低減です。

UltraパフォーマンスモードでわずかなFPS向上も実現しています。(具体的な数値は非公表)

 

解説

DLSSの優位は実在するが、「差がわからない」という多数派も見逃せない

7分の6という勝率は数字としては明確なNVIDIAの技術優位を示している。

言い換えると、「DLSSが優れている」ことは統計的には本当だが、「DLSSでなければ困る」かどうかは別の話だ。

ただし、前回テストで12.8%が「差なし」と回答した事実が重要。実際にゲームをプレイしている最中に、画面を止めて見比べない限り判別できないレベルの差である可能性が高い。

 

NVIDIAの技術投資は本物だが、AMDも追い上げている

5倍の演算量を投じた第2世代TransformerはNVIDIAの本気度を示す。

AMDの改善ペースを見ると、「FSR 4.x」の系譜でDLSSに追いつく軌跡が見え始めている。ただし「追いついた」と言えるのはまだ先の話だ。

一方でFSR 4.0→4.1の改善幅も実質的なもの。前回テストでFSR 4.0が全ゲームで敗北していた状況から、今回は1タイトル奪取(6対1)は前進と評価できる。

 

テスト設計上の限界を理解して読む必要がある

「1位を選ぶ」設計のアンケートでは、2位・3位の選好が見えない。例えば多くの人が「DLSSを1位、FSR 4.1を僅差の2位」と感じていたとしても、集計上はDLSSの圧勝に見えてしまう。

こういった構造的な限界を無視して「DLSS圧勝」と断言するのは、事実を一部切り取ることになる。

また前回テストと今回テストでは比較対象タイトルが異なるため、単純な数値比較はできない。

 

FSR 4.1の「RDNA4の壁」問題

OptiScalerによるRDNA3環境での動作は存在するが、自己責任の非公式領域。AMDが公式でRDNA3対応を提供しない判断は、RDNA4の差別化を意図したビジネス上の決断であり、技術的な制約ではない、(RDNA3でのINT8動作実績がすでに存在する)

FSR 4(4.0・4.1共通)はRX 9000シリーズ専用。これはAMDの既存ユーザーであるRX 7000・6000シリーズユーザーが公式には恩恵を受けられないことを意味する。

一方DLSSはRTX2000シリーズまでサポートを維持しており、エコシステムの広さで大きく差がある。

 

Project Amethystが示すAMD-Sony連携の構造

PlayStation 5 Proユーザーが使っているPSSRと、RX 9000ユーザーが使うFSR 4.1が実質的に同じ技術という状況は、AMD-Sony連携の深さを示している。

FSR 4.1とPSSR 2.0が同一AIモデルを共有するという事実は、コンソールとPCの画質基盤が統一されつつあることを意味する。

 

市場インパクトと普通のユーザーへの示唆

ブラインドテストで(文字通りブラインドで)7分の1だけ勝利を収めたFSR 4.1。全敗ではないという意地は見せた。「FSRにも勝てるゲームがある」と言えるか、「7本中1本しか勝てない」と言うかはポジションによる。

「差がわからない」という多数票こそが、画質競争のゴールが見えてきた証拠かもしれない。人間の目が追いつけない速さで技術が進んでいるとしたら、次に問われるのは画質ではなく価格と対応範囲だろう。

「どちらを選ぶか」という問いに対して、GPU選択の決め手がもはや「アップスケーラーの優劣」だけではなくなってきた。価格・VRAMの容量・エコシステム(CUDA vs ROCm等)の方が選択に影響しやすい。

FSR 4.1が実用レベルで十分な画質に達したとすれば、「DLSSのためにNVIDIAを選ぶ必要がある」という理由は弱まる。

 

表:ComputerBase ブラインドテスト概要比較(前回・今回)

項目 前回テスト(2026年2月) 今回テスト(2026年4月〜5月)
比較対象 DLSS 4.5 / FSR 4.0 / ネイティブ+TAA DLSS 4.5 / FSR 4.1 / FSR 4.0
対象タイトル数 6タイトル 7タイトル
総票数 約6,747票 未公表
DLSS 4.5 平均得票率 48.2% 詳細未公表
DLSS 4.5 勝利数 6/6(全勝) 6/7
「差なし」選択率 12.8% 多数(詳細未公表)

表:DLSS 4.5 vs FSR 4.1 技術仕様比較

項目 NVIDIA DLSS 4.5 AMD FSR 4.1
モデルアーキテクチャ 第2世代Transformerモデル AIモデル(FP8、RDNA4専用)
学習規模 初代比5倍の演算量 PSSR 2.0と共通基盤
精度 FP8(RTX4000シリーズ以降で高速化) FP8(RDNAシリーズ4専用)
対応GPU世代 RTX2000〜RTX5000シリーズ(全RTX) RX 9000シリーズのみ(公式)
主な改善点 ゴースト低減・シャープネス・時間的安定性 動体細部・植生表現・カメラブレ低減
フレーム生成 最大6倍(RTX5000シリーズ限定) AFMF 2.1併用(別機能)
ソニー連携 なし Project Amethyst(PSSR 2.0と共通)