LinuxでROCm6.4がリリースされたようです。
https://repo.radeon.com/amdgpu-install/.6.4/
リリースは情報ソースの書き込みが3/9だったため、3/9になされたようです。
親ディレクトリからのリンクもドキュメントも更新されていないため、ちょっと驚きました。
更新内容に関しては全く分かりません。
ドキュメントがないので当然といえば当然だと思います。
彼(彼女?)はこのように書いています。
まず、最新バージョンにアクセスするコツがある:
https://repo.radeon.com/amdgpu-install/.6.4/
pytorchなどをビルドするスクリプトがあります: https://github.com/johnnynunez/rocm_lab
正式にrocm7.0がユニファイドスタックとして年末にリリースされ、pytorchが2025年第4四半期に正式サポートされ、Windows用のフルスタックrocmがサポートされます。
書き込みを見ると、
正式にrocm7.0がユニファイドスタックとして年末にリリースされ、pytorchが2025年第4四半期に正式サポートされ、Windows用のフルスタックrocmがサポートされます。
Windows版ROCmが2025年末にリリースされると書いています。
情報の信憑性ですが、本来普通のやり方ではたどり着けないROCm6.4ページのリンクを公開しているところといい、信憑性はそこそこあるのではないでしょうか。
RDNA3の時はハードウェア発売後半年程度で予備的サポート(正式にはサポートされていないが、gfx1100を指定したら動作する)が入っていましたが、ROCm6.4/ROCm6.5など続くバージョンで予備的なサポートが入るのかどうかも不明です。
先日、AMDの幹部がWindows版ROCmが近い将来サポートされることを示唆していましたが、期待してよさそうです。
参考リンク:AMD副社長、Windows OSでROCmをサポートする可能性
HIP SDKとROCmはどう違うのか?
HIP SDKとROCmはpytorchやtensorflowなどのAI/MLフレームワークが動作するかしないかが最大の違いです。
ROCmはフレームワーク動作部分を持っているため、SD-WebUIなどが正常に動作しますが、HIP SDKは動作しません。
動作させるにはZLUDAのような仕組みが必要になります。
HIPはCUDAをRadeonで動作させるための翻訳する部分になります。
また、各WebUIともソースレベルで対応しているため、Windows版でROCmがリリースされれば各WebUIでソースを書き換えたりフォーク版を作ったりする必要はないです。
もちろん、ZLUDAのようなアプリケーションキャッシュも必要ありません。
現在でもあまりAMDのGPUに親和的ではないWebUIであるFoocusなどもソースを書き換えることなくきちんと動作します。
Windows版ROCmはどうなる?
現状のWSL2での動作を見ると対応はRDNA3以降になるのではないかと思います。
しかし、ZLUDA(HIP SDK)でも個別のGPU用のライブラリをユーザーがビルドして配布していますので、ROCmでもメーカー動作保証なしながら、RDNA1程度の世代からの対応が期待できると思います。
RDNA4と同時にリリースできなかったのはなかなか厳しいですけど、Windows版ROCm7.0がリリースされれば、ホビー向けAI/ML GPUとしてのNVIDIA製GPUとの差はほとんどなくなると思います。
もちろん、性能は等価とはいきませんが。
前も書きましたが、現在VRAM48GBのRadeon PRO W7900が66万円弱で販売されており、メモリがどうしても欲しいという方にとってはかなりお得な選択肢になっています。
こちらもROCmがリリースされればWindowsで使えるということになりますね。