Intelは、Arrow Lake-Sデスクトップ・ラインナップのリフレッシュ版をリリースする予定である。
Intel Arrow Lake-Sリフレッシュ・デスクトップはArrow Lake-HXリフレッシュと同じ金型を使用、大規模なアップデートになるわけではない
IntelのArrow Lake-Sリフレッシュは、今年後半に発表されると予想されていたが、未知の理由により中止された。
現在、Golden Pig Upgradeなどのリーカーは、このラインナップが復活し、実際にArrow Lake-HX CPUファミリーと同じダイを使用する可能性があると報告している。
Intel Arrow LakeリフレッシュCPUファミリーは当初、現行ラインナップの後続として計画され、Core Ultraシリーズ3チップの下にタグ付けされる予定だった。
これらのチップは最新のNPUアーキテクチャを搭載する予定で、ダイサイズが大きくなり、既存のCore Ultraシリーズ2「Arrow Lake」チップの13TOPSに対して、より高いAI TOPSを提供することになる。
Jaykihn氏(@Jaykihn)によると、Intelの現在のロードマップでは、Lunar Lake CPUに搭載されるNPU4に続いて、膨大な種類のNPUアーキテクチャが用意されている。
これには、1〜3タイル構成で18〜50TOPSを提供するNPU5と、4タイル設計で最大75TOPSを提供するNPU6アーキテクチャが含まれる。
Intel自身のドライバーは、Panther Lake向けにはNPU5アーキテクチャを、Nova Lakeなどの将来のCPU向けにはNPU6アーキテクチャを確認している。
NPU2.7:
11-13 TOPS, 2 tilesNPU4:
40-48 TOPS, 5-6 tilesNPU5:
18-50 TOPS, 1-3 tilesNPU6:
75 TOPS, 4 tiles— Jaykihn (@jaykihn0) February 6, 2025
以下は、既存のNPUと次世代NPUに期待される演算能力である:
- NPU1 – 0.5 TOPs
- NPU2 – 7.0 TOPs
- NPU3 – 11.5 TOPs
- NPU4 – 48.0 TOPs
- NPU5 – ~50 TOPS
- NPU6 – ~75 TOPS
Intel Arrow Lake Refreshのラインナップは、昨年中止の噂が出るまで、デスクトップとモビリティの両セグメントをカバーする予定だった。
しかし、最新のアップデートにより、Intelは再びArrow Lake Refreshを墓場から持ち出すことになりそうだ。
このラインナップに期待できる他の点としては、既存のCore Ultra 200Sラインナップにはまだない、発売時のゲーム向け最適化の向上が挙げられる。
IntelのArrow Lake-S RefreshデスクトップCPUのラインアップは、再び既存のLGA 1851プラットフォームをターゲットにする。
これらのCPUがいつ発売されるかはわからないが、Nova Lakeが2026年に計画されていることから、2025年後半に発売される可能性がある。
IntelデスクトップCPU世代比較:
Intel CPU ファミリ |
製造プロセス | プロセッサー アーキテクチャー |
グラフィックス アーキテクチャー |
コア数 /スレッド数 (最大) |
プラットフォーム | サポートメモリ | PCIe サポート | 発売年 |
Alder Lake (第12世代) |
Intel 7 | Golden Cove (Pコア) Gracemont (Eコア) |
HD 700 シリーズ | 16/24 | LGA 1700/1800 |
DDR5 / DDR4 | PCIe Gen 5.0 | 2021 |
Raptor Lake (第13世代) |
Intel 7 | Raptor Cove (Pコア) Gracemont (Eコア) |
HD 700 シリーズ | 24/32 | LGA 1700/1800 |
DDR5 / DDR4 | PCIe Gen 5.0 | 2022 |
Raptor Lake Refresh (第14世代) |
Intel 7 | Raptor Cove (Pコア) Gracemont (Eコア) |
HD 700 シリーズ | 24/32 | LGA 1700/1800 |
DDR5 / DDR4 | PCIe Gen 5.0 | 2023 |
Arrow Lake (Core Ultra 200) |
TSMC N3B | Lion Cove (Pコア) Skymont (Eコア) |
Xe1 (Alchemist) |
24/24 | LGA 1851 | DDR5 | PCIe Gen 5.0 | 2024 |
Arrow Lake Refresh (未定) |
TSMC N3B? | Lion Cove (Pコア) Skymont (Eコア) |
Xe1 (Alchemist) |
未定 | LGA 1851 | DDR5 | PCIe Gen 5.0 | 2025 |
Nova Lake (Core Ultra 400?) |
未公表 | Coyote Cove (Pコア) Arctic Wolf (Eコア) |
未公表 | 52/52? | 未公表 | DDR5? | PCIe Gen 6.0? | 2026 |
Razer Lake (Core Ultra 500?) |
未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 2027? |
解説:
Arrow Lake Refleshが復活
いよいよ正式にArrow Lake Refleshが復活しそうな動きです。
理由ですが、Arrow Lakeノーマルの売り上げが不振で、マザーボードが余っているからではないかと思います。
もちろん原因は性能が上がらない不具合によるものだと思います。
ひょっとしたらチップセットの在庫も積みあがっているのかもしれません。
RyzenのX3Dは在庫が枯渇するほど絶好調ですが、片方が予想より売れているということはもう片方は予想より売れていないということです。
IntelによるとArrow Lakeの性能不振の原因はBIOSとのことですから、BIOSの改善で改善したのかもしれません。
しかし、一度悪い印象のついた製品の評判を覆するのは難しいですから、Arrow Lake Refleshという新しい製品を出して仕切りなおすということではないかと思います。
IntelによるとTSMCで製造するCPUはほとんど利益がないとのことでしたので、ダイがさらに大きくなるArrow Lake Refleshをわざわざ出す必要はないという判断でいったんはキャンセルしたものの、Arrow Lakeがあまりに不振でキャンセルを取り消さざるを得なかったということではないでしょうか。
逆転は可能か?
これは微妙なところだと思います。
X3Dは元からゲーム性能が並外れて高く、これを追い抜くのは並大抵の性能では無理でしょう。
同じもしくは少し勝っている程度なら、長く使えるAM5でZen6を待った方がよいでしょう。
よっぽどのIntel信者でない限り、このような結論に達するのではないでしょうか。
何より最近のIntelはやはりどこかしらに不具合があるのではないかという疑念がぬぐえません。
結局みんな、レンダリングやエンコード性能が多少高くてもゲームのために買っているので決め手になるのはゲームの性能ということです。
純粋なCPU性能ならIntelがAMDを超えるのは十分可能だと思います。
しかし、ことゲーム性能ということにおいてはX3Dの牙城を崩すのはかなり難しいのではないかと思います。