AMDのZen 5ベースのThreadripper 「Shimada Peak」 CPUが、出荷元であるNBD.ltdで96コアと16コアの構成が発見された。
AMD Threadripper 「Shimada Peak」 CPUがNBDの出荷マニフェストで発見、16コアと96コアのZen 5 CPUが明らかに
AMDは、Zen 5アーキテクチャを採用したThreadripperとThreadripper ProシリーズCPUを発表していない。
これには、メインストリームデスクトップのGranite Ridge Ryzen 9000 CPU、AMD Strix PointモバイルCPU、EPYCシリーズなどが含まれる。
AMD Threadripper Zen 5ベースのチップはSP6ソケット向けに間もなく発売される予定だが、現時点ではその仕様や正式な発売日についてはあまり明らかにされていない。
Zen 5ベースのThreadripperシリーズ、通称 「Shimada Peak 」に関連するリークを目にしたのは、おそらくこれが2度目だろう(少なくともWCCF TECHでは)。
前回は、8月末のNBD出荷目録で96コアのフラッグシップThreadripper 9000 CPUを確認したが、今回はもう1つのプロセッサーが追加された。
リーク元は@Olrak29_氏で、フラッグシップの96コアCPUとエントリーレベルの16コアCPUを含む2つのThreadripper 9000 CPUの記載がある出荷ログを共有した。
ログには 「Shimada Peak 」の記載はないが、これらは前回のリークに登場したShimada Peakチップである可能性が高い。
Threadripper 9000 16コア・プロセッサーはデュアル8コアCCDによる16コア/32スレッド構成、96コア・チップは12CCDによる96コア/192スレッド構成となる。
各CCDには32MBのL3キャッシュが搭載され、96コア・プロセッサーのL3キャッシュは合計384MBとなる。
これはThreadripper PRO 7995WXのスペックと同一であり、TDP 350W、128 PCI-Eレーン、同じチップセットのサポートなど、多くの同一仕様がもたらされると思われる。
両者の大きな違いは、プロセスノードとアーキテクチャだけだ。同社はまた、次世代Threadripperチップに3d V-Cacheを利用する見込みで、これは興味深い。
また、今回初めてリークされた16コアのSKUもあり、その間に24コア/48スレッドのSKU、32コア/64スレッドのSKU、64コア/128スレッドのSKUなど、まだリークでは見られないSKUがもっとあるはずだ。
Threadripper 9000とPro 9000の両チップは、それぞれ同じTRX50とWRX90チップセットで2025年に発売されると予想されているが、正確な日付に関する確かな情報はない。
AMD Ryzen Threadripper世代比較:
ファミリー ネーム |
AMD Threadripper 9000 |
AMD Threadripper 7000 |
AMD Threadripper 5000 |
AMD Threadripper 3000 |
AMD Threadripper 2000 |
Shimada Peak | Storm Peak | Chagall | Castle Peak | Coflax | |
CPU アーキテクチャー |
Zen 5 | Zen 4 | Zen 2 | Zen+ | Zen 1 |
製造プロセス | 4nm | 5nm | 7nm | 12nm | 14nm |
最大CPU コア |
96? | 96 | 64 | 32 | 16 |
最大CPU スレッド |
192? | 192 | 128 | 64 | 32 |
PCIe サポート | PCIe Gen 5.0 | PCIe Gen 5.0 | PCIe Gen 4.0 | PCIe Gen 3.0 | PCIe Gen 3.0 |
最大 PCIe レーン数 |
128 | 128 | 72 | 64 | 64 |
最大 L2 キャッシュ |
96 MB | 96 MB | 32 MB | 16 MB | 8 MB |
最大 L3 キャッシュ |
384 MB | 384 MB | 256 MB | 64 MB | 32 MB |
最大 TDP | 350W? | 350W | 280W | 280W | 250W |
ソケット | SP6 | SP6 | sTRX4 | TR4 | TR4 |
チップセット | WRX90, TRX50 |
WRX90, TRX50 |
TRX40, TRX80, WRX80 |
X399 | X399 |
発売年 | 2025 | 2023 | 2022 | 2019 | 2018 |
解説:
島田峰という名前のThreadripperが準備中のようです。
Threadripperは5000シリーズが半導体不足に直面し、ワークステーションのWRX80向けのみでHEDTモデルがほとんど出回らなかったこともあって、高性能というより先を読むのが難しいプラットフォームという印象が付いてしまいました。
一応ソケットSP6世代になってからは安定していると思いますが、やはり依然ついた印象というのは払しょくできていないように思います。
以前のように憧れのハイエンドという印象はないです。
これは、
・性能向上の中心がCPUではなくGPUに移ってしまった。
・ソケットAM5、LGA1700などの通常のCPUでも十分に高性能になった
ことも一因と思います。
ひと昔前はエンコード、レンダリングというと高性能CPUの専売特許でしたが、今はGPUで処理するのが当たり前ですし、そこまでマルチCPUに対する要求は大きくなくなった印象です。
今は修正されたのかはわかりませんが、Windowsの限界でマルチコアの性能をうまくいかせないといわれたこともありました。
しかし、豊富なPPCIeレーン持つ拡張性はほかになく、十分に魅力のあるプラットフォームだと思います。