AMD Ryzen 5000X3D & 7000X3D 「3D V-Cache 」両CPUの価格が継続的に上昇しており、世界のほぼすべての地域で高価になっている。
AMD Ryzen 5800X3D & Ryzen 7800X3D 「3D V-Cache 」CPUの価格が大幅に高騰し、通常よりも入手性が悪くなっている。
数日前、お得なCPU情報をチェックしていたところ、Ryzen 7800X3DがAmazonを含むいくつかの小売店で在庫切れになっているのを見かけた。Neweggなどの他の小売サイトでも、Ryzen 7800X3Dの価格は前月に比べて高すぎるように見えた。このプロセッサーは449ドルで発売されたにもかかわらず、激しい競争のために以前は400ドル以下だった。
本稿執筆時点で、AMD Ryzen 7800X3DはAmazonでは479ドル、Neweggではなんと699ドルで販売されている。
ヨーロッパでも同じ傾向が見られ、Ryzen 7800X3Dの価格はここ数週間で急上昇している。
Geizhalsによると、Ryzen 7 7800X3Dの価格は429ユーロに達し、これは昨年以来の高値である。
過去12ヶ月間、このプロセッサーは380ユーロを超えることはなかったが、8月末以降、価格は継続的に上昇しているようだ。
Zen 3アーキテクチャを採用したAMD Ryzen 7 5800X3D CPUでも同じ傾向が見られる。
5800X3Dは過去12ヶ月間、何があっても常に330ユーロを下回っていたが、このCPUは初めて643ユーロという途方もない値をつけた。
価格は350ユーロ強に戻ったが、それでも今年最高額だ。ありがたいことに、他のRyzen X3Dプロセッサーはそれほど値上がりしていない。
確かに、ハイエンドのRyzen X3Dプロセッサーが通常よりかなり高価になるケースはあるが、しばらくすると希望小売価格近くに戻る。
しかし、Ryzen 7900X3DおよびRyzen 7950X3D CPUの在庫状況は影響を受け、CPUは常に在庫があるとは限りません。
Gheizalsによれば、ヨーロッパではこの数週間、両プロセッサの価格は低いままであり、それはこの2つが7800X3Dほど大きな需要がないからである。
ありがたいことに、他のミッドレンジや格安製品はそれほど高くない。
例えば、Ryzen 7 5700X3DはAmazonでは200ドル以下、Neweggでは200ドル前後で販売され続けている。
これは元の希望小売価格から50ドル以上の値下げだ。
このプロセッサーはEU地域でもかなり良い価格で豊富に出回っている。
Ryzen 5800X3Dと7800X3Dの価格が上昇し続けているのは、AMDが今月発売されると思われるRyzen 9800X3D CPUを含むZen 5 X3Dチップに注力しているため、入手性が悪いためかもしれない。
最近のIntelとAMDの発表がゲーマーの注目を集めることができなかったことを考えると、既存および今後発売されるRyzen 3D V-Cacheパーツはさらに人気が高まり、飛ぶように売れ続ける可能性が高い。
AMDとそのパートナーは、顧客が購入から最大の価値を得られるよう、様々な地域での価格調整に取り組まなければならないだろう。
ソース：wccftech – AMD Ryzen X3D “3D V-Cache” CPUs See A Significant Price Surge Worldwide
解説：
X3Dモデルが世界中で値上がり
高性能なワークステーションクラスのPCの需要のほとんどはゲーム用というのがよくわかる話です。
ゲーム性能で勝つとこのように需要が爆発するということですね。
ゲーム性能もさることながら、やはり大きかったのは13・14世代の不具合問題でしょう。
すでに過去の記事で何度も繰り返していますが、性能というのは信頼性をクリアした後に語られるものです。
まともに動かない、そういうイメージが付いてしまった後に性能を語っても多くの人は買う気にならないということです。
まず第一にまともに不具合なく動くこと、これが一番の購入決定のポイントです。
X3Dモデルの高騰は出荷の大半を占めるIntel CPUの信頼が失墜したことによって需要がRyzen X3Dに移ったことが理由でしょう。
もとより、AMD対Intelで3:7くらいの出荷割合です。
市場に3しか供給されていないものを残りの7のユーザーが買いに走ったら高騰するのは当たり前です。
「信用」＝お金です。
これはそれを端的に表すエピソードといえるでしょう。