Intel Core Ultra 9 285Kは、PassMarkでシングルスレッドCPUの最速スコアを達成し、発売前の記録を打ち立てた。
Intel のArrow Lake、Core Ultra 9 285Kがトップ・スポットを獲得し、シングルスレッド性能で驚きを与える
Intel Core Ultra 9 285KはArrow Lake「Core Ultra Series 2」ラインナップのフラッグシップCPUで、そのデビューは来週と予想されているが、PassMarkはこのチップがどのようなCPUパフォーマンスを発揮するのかを教えてくれているようだ。
New single thread CPU performance leader. #Intel Core Ultra 9 285K
(note that this might be an pre-release engineering sample, but results are looking good) pic.twitter.com/yqLECdl9XE— PassMark Software (@PassMarkInc) October 5, 2024
PassMarkは、Intel Core Ultra 9 285K CPUがベンチマーク・データベースに掲載され、シングルスレッド・パフォーマンスのリーダーとして、従来の最速チップであるCore i9-14900Kを上回ったとXで発表した。
ソフトウェア・メーカーはまた、この特定のエントリーはエンジニアリング・サンプルである可能性があるため、より多くのサンプルがデータベースに追加されれば、より良い結果が期待できるとしている。
性能面では、Intel Core Ultra 9 285K CPUはシングルスレッドテストで5268ポイントを獲得し、Core i9-14900KSより8.2%高速だった。14900KSのクロックが6.2GHz(+8.7%)であるのに対し、285Kは5.7GHzまでブーストできることに注意しよう。
Core i9-14900K & Ryzen 9 9950Xと比較すると、285Kは11%リードしている。
マルチスレッド性能を見ると、このCPUは46,872ポイントを記録し、Core i9-14900KとRyzen 99950Xのそれぞれ60,305ポイント(28.6%増)と66,702ポイント(42.3%増)を大きく下回った。
通常、低い電力定格で構成されたチップは、シングルコア性能はまだ良いが、マルチコア性能に最も影響を与える。
しかし、Arrow Lake CPUは現世代の製品のようにハイパースレッディングをサポートしていないため、Intel 第14世代やAMD Zen 5の32スレッドに対して24スレッドであることを忘れてはならない。
Intel Core Ultra 9 285K 24コア/24スレッドCPU
Intel Core Ultra 9 285Kは、Core Ultra 200 「Arrow Lake 」デスクトップCPUラインナップのフラッグシップCPUとなる。
このチップは、Lion Coveコア・アーキテクチャに基づく8個のPコアと、Skymontコア・アーキテクチャに基づく16個のEコアを搭載しています。
このチップは24スレッドを備え、36MBのL3キャッシュと40MBのL2キャッシュ、合計76MBのキャッシュプールを提供する。
CPUのベースクロックはPコアで3.7GHz、Eコアで3.2GHz、最大ブーストクロックはPコアで5.7GHz、Eコアで4.6GHzとなる。
CPUのPL1 TDPは125W、MTPは250Wとなる。
- Core Ultra 9 285K:24コア/24スレッド/3.7-5.7GHz/36MB L3/40MB L2/125W-250W
- Core i9-14900K:24コア/32スレッド/3.2-6.0GHz/36MB L3/32MB L2/125W-253W
とはいえ、Intel Core Ultra 9 285Kは、以前の噂通り、来週デビューし、10月24日にリテール版が発売される予定なので、続報をお楽しみに。
Intel Arrow Lake最終スペック(初回発売)
CPU 名 | アーキテクチャー (P/E) |
コア数/ スレッド数 |
ベースクロック (P/E コア) |
最大ブースト (P/E コア) |
INTEL TVB | INTEL TBMT 3.0 |
キャッシュ (L3 / L2) |
TDP (PL1 / PL2) |
Core Ultra 9 285K |
Lion Cove / Skymont |
24/24 (8+16) | 3.7 / 3.2 GHz | 5.7 / 4.6 GHz | 最大5.7GHz | 最大5.6GHz | 36 MB / 40 MB |
125W / 250W |
Core Ultra 7 265K |
Lion Cove / Skymont |
20/20 (8+12) | 3.9 / 3.3 GHz | 5.4 / 4.6 GHz | 最大5.5GHz | 最大5.5GHz | 30 MB / 36 MB |
125W / 250W |
Core Ultra 7 265KF |
Lion Cove / Skymont |
20/20 (8+12) | 3.9 / 3.3 GHz | 5.4 / 4.6 GHz | 最大5.5GHz | 最大5.5GHz | 30 MB / 36 MB |
125W / 250W |
Core Ultra 5 245K |
Lion Cove / Skymont |
14/14 (6+8) | 4.2 / 3.6 GHz | 5.2 / 4.6 GHz | 最大5.2GHz | – | 24 MB / 26 MB |
125W / 159W |
Core Ultra 5 245KF |
Lion Cove / Skymont |
14/14 (6+8) | 4.2 / 3.6 GHz | 5.2 / 4.6 GHz | 最大5.2GHz | – | 24 MB / 26 MB |
125W / 159W |
解説:
シングルスレッド性能は相変わらずIntelがトップを走る。
Intel Core Ultra 285KのPassmarkのスコアでシングルスレッド性能でCore i9-14900KSを破り1位に輝きました。
シングルスレッド性能が高いとゲームのFPSを上げるのに非常に有利になりますのでゲーミングPCとしてはシングルスレッド性能が向上するのは大きくプラスです。
IntelはAlder Lakeからずっとシングルスレッド性能でトップを走っています。
しかし、AMDも3D V-Cacheが出てからゲーム性能が上がり、シングルスレッド性能=ゲーム性能ではなくなってきました。
3D V-Cacheはキャッシュ部分の発熱もあるのでノーマルなモデルよりクロック面で不利になり、シングルスレッド性能は必ずしも上がりません。
しかし、ゲーム性能自体は大きく上がるという3D V-Cache以前の常識から考えるとありえない状況になっています。
3D V-Cache搭載モデルはノーマルのモデルより人気が高いため、やはりリテール版のCPUを購入する人の大半はゲーム用途というのが改めて証明された形になっています。
IntelはCPU製品の不具合に関することでトラブルになっています。
この不利な状況をはねのけてどこまで売り上げを伸ばすことができるのかには非常に興味があります。
日本ではやはりIntelの人気が非常に高いからです。