インテルの次世代CPU「Panther Lake」のコア構成が、最大16コアを示す新しいCorebootパッチで明らかになった。
インテルPanther Lake CPUはモバイルプラットフォーム向けに最大16CPUコアと12 Xe3 GPUコアを搭載
インテルの次世代CPU Panther Lakeは、Arrow LakeとLunar Lakeに続く 「Core Ultra 200 」ラインアップで、今後数ヶ月のうちに初披露される予定だ。
次期CPUは、3つの全く新しいアーキテクチャ、Lion Cove Pコア、Skymont Eコア、Xe2グラフィックコアを採用する。
Panther Lake CPUは「Core Ultra 300」ラインナップとしてデビューし、2025年後半にリリースされる予定だ。
我々はこれまでPanther Lakeについていくつかの断片を知っているが、4つの異なるPanther Lake SKUの詳細を示すCorebootパッチで、具体的な構成に関するより多くの情報が明らかになったようだ。
Panther Lake CPUはCougar Cove P-CoreとSkymont E-Coreを利用することが知られているが、Panther Lakeに搭載されるSkymont E-Coreは最適化またはアップデートであるため、チップのデビュー間近にE-Coreの名称が変更される可能性が高い。
GPU側では、インテルのPanther Lake CPUは、コードネーム「Celestial」と呼ばれるXe3という形で、Xe2「Battlemage」アーキテクチャの直接の後続となる3つ目の主要なXeアーキテクチャのアップデートを特徴とする。
インテルのXe2アーキテクチャはLunar Lake SoCで初披露され、ディスクリート製品は今年後半に発売される予定だ。
SKUに目を向けると、Panther Lake-HとPanther Lake-Uのフレーバーには4つのチップがある。以下の通りだ:
- PTL-H SKU #1:4個のPコア+8個のEコア+0個のLP-Eコア+4個のXe3コア(45W)
- PTL-H SKU #2:4個のPコア+8個のEコア+4個のLP-Eコア+12個のXe3コア(25W)
- PTL-H SKU #3: 4 Pコア + 8 Eコア + 4 LP-Eコア + 4 Xe3コア (25W)
- PTL-U SKU #1: 4 Pコア + 0 Eコア + 4 LP-Eコア + 4 Xe3コア (15W)
インテルPanther Lake-H CPUは、TDP25~45Wで構成され、16コアと12コアのバリエーションが混在する。
45Wのチップは12コア(4P+8E)で、4つのXe3コアのみを搭載し、他の2つのSKUは16コア(4P+8E+4LPE)で、12 Xe3と4 Xe3のバリエーションがある。どちらのSKUもTDPは25Wに設定されている。
最後に、Panther Lake-U SKUがあり、4Pと4Eコア、4 Xe3コアの8コア構成で、TDPは15Wに設定されている。
現在、Meteor Lake CPUは最大でPコア6個、Eコア8個、LP-Eコア2個となっているため、インテルはLP-Eコアを2個増やす代わりにPコアを2個削減するようだ。
Lunar Lake CPUも4つのLP-Eコアを搭載しているが、これはモバイル・タスクにとってLP-Eコアの方がはるかに効率的であり、Skymontも大きなIPCの利点をもたらしていると同社は指摘している。
以前Jaykihnは、Corebootを通じてリークされたものと同様の構成を特徴とする様々なIntel Panther LakeモバイルSKUの電力定格を掲載していた。
これらのCPUの最大PL2定格は80W(PL1は45W)、64W(PL1は28W)、54W(PL1は15W)である。
インテルのPanther Lake CPUは、すでに構成が出揃い、インテル自身によれば、2025年前半の生産に向けて順調に進んでいる。
また、Panther Lakeはデスクトップには投入されず、Arrow Lake-Refreshのラインナップが来年のデスクトップ発売の候補となり、2026年にNova Lakeがそれに続くという報告もある。
Intel Panther Lake CPUの消費電力構成(H/U)(出典:Jaykihn):
Panther Lake 構成 |
CPU セグメント | PL1 W (Performance) |
PL2 W (Extreme Performance) |
PL3 W (Performance) |
PL4 W (Performance) |
IA Iccmax (A) (Performance) |
6+8+4Xe | Panther Lake-H (Mobile) |
45 | 80 | 82 | 240 | 149 |
6+8+12Xe | Panther Lake-H (Mobile) |
28 | 64 | 66 | 154 | 113 |
4+0+4Xe | Panther Lake-U (Mobile) |
15 | 54 | 56 | 142 | 79 |
解説:
2024 | 2025 | 2026 | |
デスクトップ | Arrowlake-S | Arrowlake-S Reflesh | NovaLake |
モバイル | Arrowlake | PantherLake | NovaLake |
超低電圧 | LunarLake | 不明 | 不明 |
intelの今後の予定を表にすると上のようになります。
これを見ると、完全に軸足はモバイルに移ってしまっていることがよくわかるのではないでしょうか。
また、LPDDR5をオンパッケージにしたLunarLakeの後継は予定されておらず、Snapdragon Xから始まったNPUを搭載した超省電力のモバイルAI PCは一過性のブームに終わるというのがIntelの解釈のようです。
モバイルのアーキテクチャーは毎年更新ですが、デスクトップのアーキテクチャーはRefleshを挟んで2年に1度の更新となっています。
デスクトップでもArrowlake-S Reflesh世代からNPUが搭載されるとされていますので、Pantherlake以降にはNPUが搭載される可能性が非常に高く、以降はそのように対応していくのでしょうね。
IntelはARMとの対決では負けないという自信があるようです。
実際のところ第一世代のCopilot+ PCはあまり売れ行きが芳しくないようですね。
やはり価格が高すぎるのがネックになっているようで、もう少しこなれてきたら売れると思います。
x86 VS ARMの戦いは今のところx86が圧倒的に優位です。
Prismというx86エミュレーターを搭載してもやはり互換性に問題が生じている部分はあります。
ここが、Intelが自信を持っている部分なのでしょうね。
マイクロソフトは引き続きCopilot+ PCに力を入れるのでしょうから、x86勢とARM勢の対決がどうなるのかが今後のPCの世界を占っていくと思います。