デルのリークが止まらない
本日発見された大規模なリークによると、デルは2027年に発売予定のフラッグシップ・ノートパソコン「XPS 16」向けにAMD製シリコンを検討しているという。
これは、2009年にPhenom IIが格安のXPS 625に搭載されて以来、18年以上ぶりにXPSラップトップまたはデスクトップコンピュータにAMDチップが搭載されることになる。
デルは本日、VideoCardzが不注意にも公開ダウンロードサイトにアップロードされた機密文書を発見し、重大なリークに直面している。
このプレゼンテーションには、今後3年以上にわたるデルのXPSラインのロードマップが含まれており、クアルコム、インテル、Nvidiaのモバイル・ロードマップとともに、Snapdragon Xを搭載した次期XPS 13 Plusのパフォーマンスが明らかにされている。
リリース計画の中には、2027年に登場するXPS 16のリフレッシュモデルがあり、「Performante 」という愛称が付けられている。
特定のアーキテクチャの使用が計画されている以前のラップトップとは異なり、Performanteは2027年にインテル、クアルコム、AMDのリリースを使用することを検討している。
AMDにとってありがたいことに、今回のリークは同社のプロセッサー・ロードマップを台無しにするものではなかった。
インテルは2027年までに以前にリークされたNova Lakeアーキテクチャを使用し、クアルコムはPerformanteのリリースに向けてSnapdragon Xの第2世代と第3世代の間に入るだろう。
2027年は、AMDがこの時点までにZen 6をリリースする可能性があることに加え、最も野心的なAMDのロードマップのリークをも上回る。
1つ、2つ、あるいは3つすべてのチップメーカーがPerformanteに採用されたとしても、そのパワーはXPS 16の名にふさわしいものになるだろう。
TDP 80Wという目標は、TDP 90でRTX 4070を搭載する今日のXPS 17(9730)に最も近い。
私たちはXPS 17のレビューで4つ星をつけたが、これは主にその驚異的なパワーによるもので、デルはこの性能を上回る可能性が高く、より少ない消費電力で動作するマシンを作り出そうとしている。
AMDがXPSに加わることは、デスクトップ市場ではしばらくインテルに挑戦してきたが、モバイル分野では追いつくことができなかったAMDにとって大きな勝利となる。
クアルコムは今後数年間、モバイル・プロセッシングでAMDと激しい戦いを繰り広げることは間違いなく、同社のSnapdragon Xシリーズは大きな期待を背負って間もなくモバイルに登場する。
解説:
ついにデルがAMD CPU搭載のノートPCを発売か?
2027年にAMD CPU搭載のXPS 17ノートPCを計画
最近ロードマップがリークしたデルですが、AMD CPU搭載のノートPCを計画しているようです。
デルは長い間ずっとAMD製のCPUをかたくなに搭載してきませんでした。
HPやLenovoがAMD CPUを積極的に採用してきたのとはかなり対照的です。
ここにきて、AMD製のCPUの搭載を始めた理由はちょっと気になるところです。
デルが採用するとなれば、生産計画に大きな影響を与えるのは必須で、それもあって2027年に計画しているのでしょう。
やはりここ数年でのSteamDeckやROG Allyといった携帯ゲーミングPCのヒット、Apple M1の大ヒットとSnapdragon X Eliteの登場とかなり大きく市場が変化しています。
IntelのCPUにだけこだわる意味というものがなくなってきたのでしょう。
何が起きるかわからないのでビジネスチャンスを逃さないために普段からAMDとも取引しておくという保険のような意味もあるのだと思います。
現在Intelはハイブリッド採用してクライアント市場ではかなり強くなりました。
しかし、それでもARMの台頭や携帯ゲーミングPCという新しいジャンルの登場によりいまいち存在感を示せていません。
デルのような昔からIntel CPUにこだわってきたOEMメーカーですらも様々なメーカーと取引を行って可能性を追求できるような体制に変化しているということです。
おそらく、成熟しきったPC市場において、2025年前後で大きな変化が起きるということなのでしょう。
2030年-2035年くらいにはかなり大きくPC市場は変わっていると思いますが、振り返ってみると、大きな変化の始まりは2025年ごろからだったなあと懐かしく思い出すような感じになるのではないかと思います。
わたくしは長いことPC市場の変化を見てきましたが、そんな風に感じます。
ARMのSnapdragon X Eliteもそうですが、どのメーカーのCPUがヒットするのかわからなければすべてのメーカーを採用して天秤が傾いたらそこのメーカーとの取引を大きくしていくしかありません。
そのために取引実績が0だと対応するのが難しいでしょう。
おそらくはデルもそういう時代の変化を嗅ぎ取っているのだと思います。