Nouveauのオープンソース “Nouveau “Linuxドライバのリード・メンテナーであるBen Skeggs氏が、その職を辞し、より大きなもののためにNVIDIAに加わったと報じられた。
Nouveauのリード・メンテナがNVIDIAに加わるということは、会社がオープンソースのアプローチにシフトするかもしれないということだ。
知らない人のために説明すると、NouveauはNVIDIAのために特別に設計されたオープンソースのグラフィックドライバである。
このプラットフォームは、NVIDIA GSPファームウェアのサポートを受けただけでなく、HDMI 2.1の統合を含む複数の開発が完了し、より注目すべきものであった、過去1年間で驚異的な成長を目撃した。
しかし、このプラットフォームのリード開発者であるベン・スケッグス氏は、Nouveauのメンテナンスと決別し、代わりにNVIDIAと新たな旅を始めたようだ。
興味深いことに、Nouveauでは、数ヶ月の活動停止の後、156のパッチがアップロードされ、GSPファームウェアのサポートと他のいくつかの機能が強化された。
ベンのNVIDIAの仕事の電子メールは、パッチのセットをアップロードし、彼が “公式に “大物に加わったことを示したが、彼はそれについてコメントしていないし、公式の発表もない。
NVIDIAは、そのソフトウェア資産がオープンソースコミュニティにどのような不利な状況をもたらすかに関して、ここ数回大きな批判を浴びているためだ。
ベンの貢献により、Nouveauカーネルドライバは、RTX 4000、RTX 3000、およびRTX 2000シリーズといったNVIDIAの最近のGPU製品用の堅牢なプラットフォームとなった。
このことを念頭に置いて、かつてのNouveauのメンテナとNVIDIAがどのような開発を行うのか興味深いところです。
ソース:wccftech – Nouveau’s Lead Maintainer Reportedly Joins NVIDIA, Developing Open-Source Solutions
解説:
NouveauのリートメンテナをNVIDIAが引き抜き
NouveauというのはWindowsユーザーにとってはなじみがないかもしれませんが、LinuxにデフォルトでインストールされるNVIDIA用のオープンソースグラフィックスドライバーです。
残念ながらあまりハードウェアの機能を引き出すことができておらず、NVIDIAが権利を放棄していないプロプライエタリなグラフィックスドライバーのほうが高性能となっています。
この点を強化するためなのかよくわかりませんが、このNouveauのリードメンテナをNVIDIAが引き抜いたようですね。
NVIDIAは自社の技術を守るためかオープンソースコミュニティとは距離をとっていて、その冷淡ともとれる対応には度々オープンソースコミュニティから批判を浴びています。
2012年のAalt TalkイベントでlinuxのLinusが
「NVIDIAはこれまで見てきた企業の中で唯一無二の最悪な企業」と断言、そして「NVIDIA: FUCK YOU!」とカメラ目線で中指を立てる過激なパフォーマンスを演じている。
上のように批判しています。
これを見ると、あまりよくない関係であることは確かです。
オープンソースでドライバやROCmを開発しているAMDとは対照的ですね。
これによって、NVIDIAが今まで無関心だったオープンソースのドライバに力を入れてくるのかどうかは興味深いところです。