Intelが最近リリースしたXeSS 1.3アップスケーリング技術は、FSRとDLSSに対してテストされ、以前のバージョンの技術よりもはるかに優れた鮮明さでかなり持ちこたえました。
Intel XeSS 1.3は、より良い動きの鮮明さのためにゴーストを低減し、現在ではDLSSと同等であり、FSRよりも優れている。
発表の中でIntelは、XeSS 1.3がより詳細な画像再構成、より優れたアンチエイリアシング、ゴーストの低減、時間的安定性の向上を提供するよう最適化されることを明らかにした。
ベンチマークチャンネルS2Games Benchによるデモでは、この新技術と競合製品との比較が示されており、これは事実のようだ。
比較のため、XeSS 1.3をXeSS 1.2、DLSS 3.7、FSR 2.2とテストした。すべてのXeSS 1.2モードはDP4aモデルで実行されました。
DP4aモデルはすべてのGPU(Intel/NVIDIA/AMD)で使用できますが、XMXモデルはXMXハードウェアアクセラレーションを搭載したIntel Arc GPUでのみ使用できます。
XMXモードは、DP4aよりも優れた画質とパフォーマンスを提供します。
すべてのアップスケーリング技術をテストするために、NVIDIA GeForce RTX 3070 GPUが使用されました。
すぐさま、XeSS 1.3は、XeSS 1.2よりも優れたオブジェクトの動きの鮮明さとゴーストの少なさを提供します。
Intel XeSS 1.3のクオリティモードとウルトラクオリティモードでは、そのような
ことはありません。
次はXeSS、FSR、DLSSの比較だ。XeSSのウルトラクオリティ(DP4a)モードは、FSRよりも鮮明な画像を提供し、DLSSにマッチしている。
AMDのFSRは画像をオーバーシャープにするため、一部の人には良く見えるかもしれないが、下の例に見られるように、非常に目立つエイリアス画像を生成する:
また、アロイが走るとゴーストのような軌跡が残り、飛んでいる昆虫をスクリーンで見ても同じような軌跡が残っているのがわかる。
さらに、DLSSとXeSSでは水は非常に滑らかに見えるが、FSRの画面では非常に気になる揺らぎが生じる。
つまり、Intelは彼らの技術をより良く動作させるだけでなく、見栄えも良くするために非常に良い仕事をしたようだ。
すでにXeSS 1.2または旧バージョンのテクノロジーをサポートしているゲームでは、「libxess」dllファイルを置き換えるだけで、XeSS 1.3を使用することができます。
新しいXeSS 1.3のファイルは、こちらのGitHubで見つけることができます。
今のところIntel XeSSに欠けている大きな点はフレーム生成のサポートですが、これについてはすでに作業が行われているので、近いうちに見ることができるかもしれません!
解説:
XeSSが1.3にアップデートされ、FSRより高画質に
XeSSはnVIDIAの元技術者が関与しているAIベースの技術ですが、FSRは単なる空間アップスケーラーなのでAI技術は使われていません。
それはフレーム生成しているFSR3も同様です。
この辺は勘違いされないようにしてください。
画質ではFSRはほかのDLSSと今回アップデートされたXeSSにはかなわないようですが、FSRも次のアップデートでようやくAIベースの技術が導入されるとのことです。
XeSSはTensorコアのようなAIハードウェアアクセラレーターがなくても使うことができますが、当然負荷は大きくなります。
どちらが良いかという話になりますね。
XeSSが高画質になったのは素晴らしいと思いますが、フレームジェネレーションが実装されていないのはAMDとの立場の違いを鮮明にしています。
AMDはAIベースでなくてもとにかく似たような技術をできるだけnVIDIAに近い時期に実装する必要があったわけですが、先行2社に追いついているとはいいがたいIntelはじっくり腰を据えて実装しているように見えます。
実際、フレーム生成に関しては次のバージョンで実装するようですので、的を射ている解釈ではないかと思います。
現時点ではIntelのARCは先行2社には及ばないです。
ですから、遅れてもできるだけ品質を上げるように動いているようですね。
次世代のBattlemageも最上位のモデルがRTX4070と同程度の性能といわれていますので、あと1世代は最低でも存在感を発揮することは難しいと思います。
6月あたりに発売できれば少しは変わってくると思いますが、残念ながら現時点で研究用に出荷しているというリークがこの間ありましたので、10月以降に発売になる可能性が高いのかなと思います。
10月前後になると今度はnVIDIAがBalckwellを、AMDがRDNA4を発売してしまいますので、存在感を発揮するのはなかなか難しいと思います。
ARCが前提のXeSSも敢えて使おうとする人はあまり多くないのではないかと思います。
ただ、XeSS1.3とDLSS3.7を比較しているあたり、かなりXeSS1.3の品質にIntelが自信を持っていてるのは確かなのでしょう。
ソフトウェアの整備に関してはIntel、nVIDIAが勝っていて、AMDが遅れているという関係は変わっていないと思います。
それでも、IntelのARCが先行2社に追い付くにはいましばらくの時間が必要でしょう。
GPUの安定性や品質に関しては、ストリーマーが何を使っているのかを調べればすぐにわかります。
おそらくは99%はnVIDIAだと思います。
やはりマイナーなゲームで不具合が出る可能性を考えると不安のある機材は使いたくないというのが本音でしょう。
プロが求める品質というのはそういうものだと思います。
わたくしもVRのマイナーなタイトルでRadeonでは黒いアーチファクトが発生したことがあります。
残念ながら現時点でも改善はされておらず、あまりにマイナーなタイトルですから、これからも改善はされないでしょう。
Geforceではもちろん発生しません。
こうした現象はARCはRadeonよりも発生するタイトルは多いと思います。
プロが求める品質というのはこういうものだと思いますし、配信できないタイトルがあれば、再生数や人気に影響が出るだけに「ちゃんと使えない」という不安はできるだけ取り除いておきたいというのが本音でしょう。
配信するだけでもかなりの労力を要しますので、その他余計な労力はできるだけ避けたい、不安は取り除いておきたいというのが思うのが人情でしょう。
ですから配信者が使っているGPUを調べたらどこが一番安定しているのかがわかりますし、それは99%Geforceだと思います。
寄らば大樹の陰というのはこういうことです。(苦笑。