しかし、本当に役に立つのだろうか?
AMDは新しいプレビュードライバでRadeon 700M統合GPUのFluid Motion Frames (AFMF)を有効にした。
23.40.01.10プレビュードライバのリリースノート(VideoCardz経由)では、モバイル7040および8040 APU、デスクトップ8000G APU、ハンドヘルドPC向けZ1およびZ1 Extreme SoCに搭載されている700M iGPUのサポート追加について簡単に触れているのみだ。
AFMFは基本的にFSR 3フレーム生成の拡張版であり、あらゆるDX11およびDX12ゲームで動作するはずだ。
AFMFは他のフレーム生成技術同様、レイテンシも増加させるが、AMDのAnti-Lag+はこれを部分的に相殺すると考えられている。
AFMFは比較的低品質でレイテンシが大きくなる(これは他のフレーム生成技術にも見られる)ため、諸刃の剣となるが、700MのiGPUには特に便利だろう。
780Mでさえ、最新のディスクリートGPUと比較するとそれほど高速ではなく、古いAAAタイトルでは簡単に膝をついてしまう。
Z1 Extreme APUの一部として780Mを搭載するROG Allyは、我々がテストした多くのゲームで、低・中グラフィック設定でも60FPSを超えるのに苦労した。
低品質のビジュアルでも60 FPSをギリギリ超えるようなゲームでは、AFMFが役に立つかもしれない。
解像度を大幅に下げたり、特に優れたグラフィックオプションを無効にしたりする代わりに、魅力的な選択肢となるだろう。
ただし、レイテンシーの増加は避けられないが、特定のゲームではそれほど気にならないかもしれない。
しかし、考慮すべき点がある: AMDは、フレームレートがすでに60 FPSの場合のみ、AFMFを有効にすることを推奨している。
これはおそらく、フレームレートが低いとレイテンシーが相対的に高くなり、応答性が悪くなるため、そのようなゲーム体験に耐えられなくなる可能性があるためだと思われる。
700MシリーズのiGPUでは、そもそも60FPSを達成することが難しいため、多くの場合、AFMFの魅力がなくなってしまうかもしれない。
つまり、AFMFがハンドヘルド機では特に使えないのであれば、デスクトップのRyzen 8000Gシリーズでニッチを見つけることができるかもしれない。
これらのAPUはTDPが高く、700M統合グラフィックスのクロック速度がわずかに高いため、AFMFを最適に使用するために60 FPSのしきい値を超えるには十分かもしれない。
ソース:Tom’s Hardware – AMD Fluid Motion Frames comes to Radeon 700M series iGPUs
解説:
Phoenixの内臓GPU、Radeon 700Mシリーズでフレームジェネレーションが有効にできるということでわたくしはかなり期待していたのですが、残念ながら60FPS以下だとレイテンシが大きくなり、あまり快適にゲームがプレイできなくなるようです。
今のところフレームジェネレーションは未来のAPUのための技術といった感じですね。
GPUのCU数が12CUから16CUになるStrix Pointかその先のAPUで大きな効力を発揮するかもしれません。
もしくはインフィニティキャッシュのように大容量のキャッシュを搭載したAPUならばもっと高性能になるのでしょう。
AMDのnVIDIAに対する勝ち筋はAPUを高性能化していって、「価格で殴る」しかないと個人的には考えています。
PS5のようなゲーム機に搭載されているSoCのような製品群ですね。
こうしたものが製造プロセスの進化によって安価に大量に作れるようになれば、dGPUに対して価格の面で大きなアドバンテージを得ることができます。
実際、SteamdeckやROG Allyはもう無視できない勢力になってきています。
今後増えることはあっても減ることはないでしょう。
AMDはこう言ったゲーム機のSoCにはかなり採用実績がありますので、今後も強力な製品を市場に供給し続けることができると思います。
Strix Haloのスペックを見ると今のRTX4070クラスまではAPUでカバーしてしまえるかもしれません。