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世界初のRISC-V携帯ゲーム機発表 – レトロゲームプラットフォームにLinux採用

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Steam deckほど見た目は良くない。

RISC-Vベースのプロセッサは、小型マイクロコントローラからデータセンター・プロセッサまで、幅広いアプリケーションに進出している。

しかしRISC-Vは、(おそらく前述のマイクロコントローラを除いては)民生機器やゲーム機器にはあまり使われてこなかった。

Sipeed社は、モバイルゲームをターゲットとした業界初のRISC-Vベースのハンドヘルド機の1つであるLichee Pocket 4Aコンソールで、この状況を変えようとしている中国企業である。

SipeedはLichee Pocket 4Aを “RISC-V Debian+Android RetroGameプラットフォーム “と公式に位置づけている。

その名が示すように、GPUアクセラレーションやソフトウェアレンダリングを使用して、シンプルなレトロゲームを実行するように設計されている。

このユニットは、AlibabaのT-Head TH1520 RISC-VプロセッサをベースにしたLM4Aシステム・オン・モジュールを使用している。

2.50GHzで動作する4つのRISC-V Xuantie C910汎用コアと、未知のイマジネーションGPUを搭載している。

 

このシステム・オン・チップはもともとノートパソコン用に設計されたものなので、それなりにパワフルであるはずで、少なくとも簡単なレトロゲームを動かすには十分なパワーがある。

このデバイスはグーグルのAndroidまたはDebianオペレーティングシステムを実行することができ、これらのOS用のゲームの大半をサポートする可能性がある。

一方、真のレトロゲーム(例えばDOS用に開発されたもの)がこれらのプラットフォームでどれだけ動くかは不明だ。

Sipeed RetroGameプラットフォームは、7インチ1280×800 LCDタッチスクリーン、8GBまたは16GBのLPDDR4Xメモリ、32GBまたは128GBのeMMCストレージを搭載できる。

また、Wi-Fi + Bluetooth 5.4ワイヤレス接続と多数の有線コネクター(USB 3.0、USB 3.0 Type-C、GbE、3.5mmヘッドフォンジャック)を備えている。

本体重量は490グラムで、Valve社のSteam Deckの重量を大幅に下回っているが、この差の多くはSteam Deckで使用されている冷却装置とバッテリーに起因していると思われる。

Lichee Pocketは4Aレトロゲーム・プラットフォームで、予約受付中だが価格は不明。一方、ラップトップのようなSipeed Lichee Console 4A RISCV Handheld Linux TerminalはAliExpressで252ドルだ。

このプラットフォームへの関心が高いかどうか、どのようにゲームを管理するのか、どのようなバッテリー寿命を実現するのか、見てみる必要がある。

ソース:Tom’s Hardware – World’s first RISC-V handheld gaming system announced — retro gaming platform uses Linux

 

 

 

 

解説:

RICS-Vのレトロゲーム機

レトロゲームの是非は置いておいて、技術的、マーケティング的には非常に興味深い製品なので話を取り上げてみます。

このCPUのおおもとの情報源はこちら

Alibaba Cloud – Alibaba Cloud Unveils Chip Development Platform to Support Developers with RISC-V based High-performance SoCs

中国ではいつ締め出されるかわからないARMを使うよりより自由なRISC-Vの採用に力を入れています。

物凄い勢いで投資していますので、ARMに追いつくのに暫くかかると言われていたRISC-Vですがあっという間に実用レベルのCPU製品群が誕生しています。

このT-Head TH1520 RISC-V processorもその一種でしょう。

NPUも搭載しているようでスペックを見ると最新の機能が盛り込まれていますが、性能がどの程度のものなのかはちょっとわかりませんでした。

搭載マシンで安価なものが発売されていいませんので、我々が性能を想像できるようなベンチマークの結果も出ていません。

好事家の方がいち早く手に入れてクロスプラットフォームのGeekbench6辺りをかけていると良かったのですが、残念ながら検索しても出てきませんでした。

https://twitter.com/SipeedIO/status/1602654192132308993

ツイッターでDrystone(整数演算)とCore Marks(組み込みシステム用のベンチマーク)結果を報告してくれている方がいました。

結果を見るとRaspBerryPi4を若干上回る程度の性能があるようです。

我々がわかりやすい形で言うと、Celeron N4000(GeminiLake)の約半分程度の性能でかなり遅いですね。

最新のRaspBerryPi5と比較するとかなり遅いですが、組み込み向けのプロセッサとしては十分な性能を持っているのでしょう。

あと数世代もすればRaspBerryPi5程度の性能になるかもしれません。

そうなると侮れない性能と言うことになります。

参考までにRaspberryPi4を仮想TH1520として比較のグラフを作ってみました。

大体の性能は分かるのではないでしょうか。

ただし、完全にRaspberryPi4=TH1520と言うわけではありませんのであくまでも参考程度にしてください。

 

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