目次
他製品との比較:7000MB/s超クラス PCIe 4.0×4 SSD 2TB/4TB 製品比較 PS5対応
概要
今回、新規でHIUSEMI FUTURE Lite SSD 2TBを購入しましたのでレビューします。
本当は買うつもりが無かったのですが、税込11,033円だったので思わず2本買ってしまいました。
いいお客さんですね。
東芝LEトレーディングTLD-M2B02T3と1,000円ほどしか価格が変わらないにも関わらず、こちらはNVMe Gen4と買わない理由がありません。
あまりに安かったので、記事執筆時点では残念ながら売り切れています。
在庫が戻ってくるのかどうかは不明です。
HIKSEMI公式HP(英語)
https://www.hiksemitech.com/
当サイトからリンクを張っても残念ながら403になりますのでURLだけを張っておきます。
各自でアドレスバーに張り付けて確認してください。
HIKSEMIは中国の産業用フラッシュメモリ製品製造企業大手です。
コンシュマー製品も出すようになりました。
2023/3あたりから日本向けに販売を始めて日本で製品をレビューしたのは当サイトが最初だったと思います。
日本の代理店はMonster Storage(株式会社Taurus)となっています。
きちんと日本に代理店が入ったようですね。
これで何もないよりは安心できると思います。
HIKSEMI製品の他、Monster Storageブランドでも製品を出しています。
OEM先はHIKSEMIだと思うのですが、微妙にスペックが違っているのが気になるところです。
Hanyeの代理店であるJNHも代理店ブランドで製品を出していますが、中国ではよくある形態なんですかねえ。
レビュー品の紹介
セット内容
説明書は日本語です。
M.2取付用ネジとドライバー
以前レビューしたFUTURE70-02TBの廉価版と言う位置づけでしょう。
廉価版と言うだけあってブラックフライデーセールとは言え非常に安価に販売されており、驚きました。
箱はFUTURE70-02TBとよく似ていますが、FUTURE70-02TBは大きめのドライバーが無理矢理箱に入れられており、箱が変形していましたが、FUTURE Liteでは付属のドライバーが小さくなり、箱の中に綺麗に収まっていました。
この辺にコンシュマー向け製品に馴れてきた感じを受けます。
この中にははブリスターと製品、ドライバーとM2固定用のねじ、説明書が入っていました。
説明書は日本語です。
一応PS5で使うことを意識されていますので、ゲーム機のユーザーにもわかりやすいようにと言う配慮なのでしょう。
製品は片面実装で、部品の実装面には熱伝導シールが貼ってありますので部品は見えません。
製品の仕様を見てみましょう。
モデル | FUTURE Lite シリーズ |
||
容量 | 1,024GB | 2,048GB | 4,096GB |
フォーム ファクター |
M.2 2280 | ||
最大 シーケンシャル 読み込み |
7,000 MB/s | 7,100 MB/s | 7,300MB/s |
最大 シーケンシャル 書き込み |
6,000 MB/s | 6,350 MB/s | 6,200MB/s |
最大ランダム 4K読込(IOPS) |
915 K | 875K | 868K |
最大ランダム 4K書込(IOPS) |
462 K | 480 K | 603K |
最大消費電力 | 4.9 W | 4.9W | 4.9W |
TBW | 750TB | 1,500TB | 3,000TB |
MTBF | 2,000時間 | ||
記憶素子 | 3D NAND | ||
インターフェイス | PCIe Gen4x4 | ||
動作温度 | 0 °C to 70 °C (32 °F to 158 °F) | ||
ストレージ温度 | -40 °C to 85 °C (-40 °F to +185 °F) | ||
保証 | 5年 | ||
重量 | 7g以下 |
※ 容量をクリックすると販売ページが別Window・タブで開きます。
スペックを見ただけでは上位モデルのFUTREと何が違うのかよくわかりません。
シーケンシャルリードとライトがわずかに遅くなっていますが、誤差程度です。
耐久性はFUTREの2TBが3600TBWなのに対してFUTURE Liteが1500TBWと半分以下になっていますが、MTBFも保証期間も5年と同価格帯の製品とは一線を画するスペックになっています。
1024GBと4096GBは現在販売ページが見当たたりません。
2048GBも品切れ中でレビューした方としてはしょんぼりですね。
実際は私がHIKSEMI FUTURE SSD 2TBをレビューしてから一部界隈でかなり話題になってこのFUTUTRE Lite SSDもとっくに正体がわれているのですが、ドラマを盛り上げるためにわからない体で行きます。
このままでは全く詳細がわかりませんので、flash_idにかけて調べてみました。
コントローラー:Mazio MAP1602
フラッシュセル:YMTC 3dv4(232層) QLC
です。FUTURE SSDはTLCでしたがこちらはQLCですね。
だからTBWが少なくなっていたということのようです。
いつも通り、ログは末尾に張り付けておきます。
フォーマット後の容量は1.86TBでした。
検証環境
- CPU:AMD Ryzen 9 7950X
- CPUクーラー:Deep Cool AS620
- マザーボード:TUF Gaming X670E-PLUS
- SSD:M2_2(チップセット側PCIe Gen3×4) Moment MT34 NVMe Gen3 SSD 256GB(システムドライブ)
- M2_1(CPU側PCIe Gen5×4・自動認識) HIKSEMI FUTURE Lite 2048GB NVMe SSD (今回レビューするSSD)
- 電源:Corsair ATX 1000W電源 RM1000e
- メモリ:Crucial DDR5-4800 定格メモリ16GB*2=32GB
- ケース:Fractal design Define R7 Wihte
- OS:Windows11 (最新大型パッチ及びWindows Update適用済)
今回からしばらく、AMD環境にてテストすることになりました。
Define R7 Wihteはサイドパネルを開けてベンチ台ライクに使っています。
今回はトップフロークーラーではなく、DeepCoolのAS620を使っています。
SSDのヒートシンクはマザーボード付属のものではなく、単体売りしている製品を使っています。
理由はツイートでも報告しましたが、以前のテスト環境ではマザーボードに付属のものは2枚をいっぺんに冷やす一体型になっており、一方が爆熱だとシステムドライブの調子がおかしくなるからです。
使ったのはAWD-MCS01と言う製品ですが、すでに終売になっているようです。
上は比較的よく似た製品だと思います。
SSDは最大の能力が発揮されるようにCPUからのPCIe5.0×4が出ているM2_1に取り付けています。
Crystal Disk Info9
特に不審な点はありませんでした。
Crystal Disk Mark 8
ストレージの速度を計測する定番のベンチマークソフトCrystal Disk Mark8で速度を計測してみた。
Crystal Disk Mark8はデフォルトでは1GiBのテストデータで5回速度を計測して一番数字が良かったものを表示する。
ストレージの一番良い状態での速度を表示するソフトだ。
シーケンシャル性能
シーケンシャル性能のメーカー公称値はリード7100MB/sとライト6350MB/sだ。
リード/ライト共に公称値以上の結果が出ている。
特にリードは7324.31MB/sと公称値よりかなり良い数字が出ている。
Intel環境で検証した上位モデルのFUTURE SSDよりも良い数字が出ており、7000MB/sを超えると環境にも大きく左右されることが見て取れる。
PCIe4.0と5.0のNVMe SSDはAMDの方がかなり早く採用したので、デファクトスタンダードがAMDになっているためだろう。
ランダム性能
ランダム性能はリード1,057K IOPS、ライトは722K IOPSとなっている。
スペック表によると公称値はリード875K、ライトは480Kとかなり高速になっているが、恐らく公称値を算出するのにCDM8を使ってないのだろう。
圧倒的に数値が良くなっおり、単なるベンチマークの結果に過ぎないのに少し興奮してしまったほどだ。
8GiBと64GiBの結果と併せて以下にグラフとしてまとめた。
ATTO ベンチマーク
ATTOベンチマークはSSDのブロックサイズの速度を測定するベンチマークだ。
QD1
QD4
AS SSD ベンチマーク
AS SSDベンチマークはSSD専用のベンチマークテストだ。
空き容量が少なくなってきたら、どのように速度が変化するか?
最近のSSDはフラッシュセルをSLC化してキャッシュにしているが、残り容量が少なくった時の速度の変化を見るちょっと意地悪なテストだ。
USB接続の2.5’HDDから512GBのデータを3つコピー
1個目
2個目
3個目
3.4-3.6GB/s程度で特に大きく速度が落ちることなく終了
容量の調整用ファイルをコピー
約115GBのファイルをUSB-HDDからコピーして容量を残り256GBに調整
残り256GBになったところでC:ドライブのSSDから128GBのデータをコピー
こちらも3.5GB/s前後で特に速度が落ちること無くコピー終了
QLCになって悪影響が出ることを覚悟していたが、特に速度が落ちることなく終了。
相変わらずMaxio MAP1602は非常に素晴らしいコントローラーと言えるだろう。
総じてHS-SSD-FUTURE Lite 2048Gは非常に素晴らしいSSDだと言えるだろう。
温度の変化
Crystal Disk Mark8を回数9、テストデータ8GiBで実行し、実行中の温度を監視
43℃からスタートで、最高48℃だった。
相変わらずかなり低発熱だ。
総評
低発熱で巨大なファイルを書き込んでも遅くならず、速度も速く、さらに安いというほぼ欠点の見当たらないSSDです。
これでセール時は11,000円台なのですから、ほとんど最強と言ってもよいでしょう。
YMTCの232層QLCと言うほぼ世界最先端レベルのFlashを使用しており、これほどの速度が出るならば、もうQLCで良くない?と思わせる性能です。
PS5のSSDは読み込み速度5500MB/s以上が推奨要件なので、Liteでも問題なく使えます。
日本では多分私が一番最初にHIKSEMI製品をレビューしたので一応気が付いたことを書いておきます。
上はCrystalDiskMark8でテスト回数9回、テストデータ8GiBでFUTURE SSD Lite 2048GBをALLでテストした直後のものです。
2本買いましたので、未使用の一本をDドライブとして使い書き込み0GBでスタートしました。
読み込みテスト8GiBX4(シーケンシャル2種類、ランダム2種類)、書き込みテスト8GiB×9×4(シーケンシャル2種類、ランダム2種類)で約320GBになるはずですが、倍ほどになっています。
この傾向はLiteじゃない方も同じで、要するにHIKSEMIのTBWは2倍表記になっており、その代わり書き込み量も2倍になっています。
何か独特のカウント方法があり、詐欺じゃないと言われれば反論できませんので、HIKSEMIの特性と言う風に解釈しておいた方が無難かもしれません。
最初にこの会社の製品を紹介したものとして注意を喚起しておきます。
HIKSEMIは一部製品を某「朝日の東」的なメーカーにもOEMしており、あまりにTBWが違うのでおかしいなと思って注意してみてみたらこのようなことを発見しました。
ただし、FUTUREはTLCで2TBで3600TBW、Liteの方もQLCで2TBで1500TBWあるので半分だったとしてもそれぞれ1800TBW、750TBWとなり十分な耐久性があることは付け加えておきます。
これからHIKSEMIや代理店ブランドの製品をお求めになろうとする方には予め知っておいて頂きたいです。
他製品との比較:7000MB/s超クラス PCIe 4.0×4 SSD 2TB/4TB 製品比較 PS5対応
今回検証した製品
HIKSEMI PCIe Gen4×4 SSD FUTURE Lite 2048G
現時点では在庫なしで購入出来ません。
1TB版
在庫なし
4TB版
在庫なし
おまけ
maxio_nvme_fid.exeのログ
v0.32a
OS: 10.0 build 22621
Drive : 0(NVME)
Scsi : 2
Driver : W10
Model : HS-SSD-FUTURE Lite 2048G
Fw : HS11946
HMB : 40960 - 40960 KB (Enabled, 40 M)
Size : 1953514 MB [2048.4 GB]
LBA Size: 512
AdminCmd: 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x06 0x08 0x09 0x0A 0x0C 0x10 0x11 0x14 0x80 0x81 0x82 0x84 0xC1 0xC2 0xC5 0xC6 0xFC
I/O Cmd : 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x08 0x09 0x80
Firmware id string[0C0] : MKSSD_101000000119463100,May 8 2023,11:59:31,MAP1602,1RE2BA4H
Project id string[080] : r:/SFW/SFW_Gen3.1/release/MAP1602_X3_6070/20230508_SVN11946
Controller : MAP1602
NAND string : CYAxxTE1B1xC3B
List may not be complete
Ch0CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch1CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch2CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch3CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch4CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch5CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch6CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die
Ch7CE0: 0x9b,0xc5,0x5c,0x55,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4 QLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die 4Plane/die