ウィンドウズの次期バージョンはサブスクリプションが必要になるという噂は、かなり誇張されている。
今週、”Windows 12 “がサブスクリプション・ベースになるという噂が飛び交っている。
「Windows as a Service」の時代に突入して以来、Windowsの次期バージョンがサブスクリプション・ベースになるという噂は絶えることがない。
現在、最新のWindowsプレビュービルドでサブスクリプションモデルへの言及が見つかっており、マイクロソフトはついにユーザーにWindowsを使うための月額利用料を強制するつもりなのだろうか?
これらの言及は、Windows vNextのクライアントバージョンではなく、新たに発見されたWindows 11の “IoT Enterprise Subscription “エディションに関連していることはほぼ間違いない。
とはいえ、Windowsの次期バージョンに、Microsoftアカウントやサービスと結びついた、利用するためにサブスクリプションを必要とするいくつかの新機能が搭載される可能性は低くないと思う。
同社は、次期バージョンのWindowsにWindows 365のサポートを強化しようとしており、クラウド上のWindows 11にアクセスするために、すでに月額利用料を請求している。
現在、ウィンドウズ365は企業向けサービスだが、それが永遠に続くわけではない。
マイクロソフトは、将来的にコンシューマー向けのWindows 365を開始する予定であり、これにより、誰もがクラウド上のWindows PCを契約し、必要なコンピューティング・ニーズに応じて利用できるようになる。
ソース:Windows Central – No, of course ‘Windows 12’ won’t require a subscription to use it
解説:
Windows12はサブスクリプションモデルになるという噂が流れていましたので、それを否定するような意見を取り上げてみました。
マーケティング的に言えば、私も今のWindowsをサブスクリプションモデルにするのは悪手だと思います。
するならば、基本無料の広告入り版を作って広告を外すのにいくらかかかるというような形式にしないと大部分のユーザーは離れてしまうでしょう。
全く現実味の無い意見としか言いようがありません。
その理由は・・・
まず、今は一大勢力となってしまったmacOSやiOSは基本的にハードウェアの中に含まれるものであり、基本無料です。
さらにAndroidも無料のOSであり、スマホやタブレットを使っているユーザーには「OSに金を払う」と言う概念がありません。
ここで突然「Windows12は月額費用が掛かりますよ。」と言われたらみんなどう思うでしょうか?
私なら出来る限りWindows11を使い、様子見しながら、本当にサブスクリプション以外の使用方法が無いならWindowsから離れます。
既に多くのツールはWebベースで利用できるようになっており、ローカルのOSにこだわらなければならない理由はほとんどありません。
Officeですらもです。
元記事では今のWindows11のクラウド版があるWindows 365のような形で一部のサービスにクラウド形式の利用方法があるのではないかとしています。
GoogleやAppleはOSは無償で提供し、GooglePlayやAppleStoreの使用フィーをソフトウェア開発者に課して間接的に利益を得るビジネスモデルを確立しています。
マイクロソフトもMS Storeを通じてこのビジネスモデルに移行したかったようですが、失敗してしまいました。
既にOSは「販売するもの」ではなく、自社のプラットフォームに囲い込むために「配るもの」になっています。
現在、AI/MLアプリのフレームワークや基本ソフトはLinuxベースで進んでおり、そう言った面からも「Windowsでなければならない」理由はほとんどありません。
MSはこの問題を解決するためにWindowsの仮想環境の仮想PCでWSL/2と言う名前のLinuxを展開することによって解決しています。
この上でWindows12の全てがサブスクリプションモデルになるというのはいささか合理性を欠く判断だと私は思います。
もちろん、総てのWindows12がサブスクリプションモデルになる可能性も0ではありません。
しかし、現行のMicrosoft365の中でOfficeがサブスクリプションしているように、特定の機能を利用するのにサブスクリプションモデルを取るということではないかと思います。