インテルArc A580はRadeon RX 6600とGeForce RTX 3050を狙うが、NVIDIAはさらに遅いRTX 3050の発売を準備している。
本日、インテルの長らく忘れ去られていたArc A580GPUと、この特定のSKUから派生した2つのカスタムモデルを紹介する新しいスライドが公開された。
以前のレポートで述べたように、A580は昨年正式に発表されたが、現在まで入手可能になっていなかった。
最近@momomo_usによってリークされたスライドは、Intelが確かに仕様に若干の調整を行ったことを示唆しているが、これらの変更は比較的小さなものである。
インテルのディスクリートGPUラインナップにおいて、24個のXeコアを搭載するA580は、最初で唯一のA5モデルとなる。
この追加により、5番目のSKUとなるAlchemistラインアップは、185Wの定格電力を特徴とする。TBP(総基板電力)は、当初175Wとされていた2022年仕様から変更された点である。
この10ワットの追加電力は、公式スライドで提供された情報によれば、NVIDIA GeForce RTX 3050およびAMD Radeon RX 6600モデルと競合するためにインテルが必要と判断したものであり、製品提供の点で直接比較可能なものとなっている:
興味深いことに、すべてのインテルArc製品のロードマップを示す別のスライドは、A580 GPUを計画しているのはSparkleとASRockの2ブランドだけであることを確認しているようだ。
RTX 3050 6GBを搭載したNVIDIA
NVIDIAは、Intel陣営のこの展開に動じていないようで、さらに性能の低いRTX 3050モデルの開発に積極的に取り組んでいることを示唆する報告がある。
このカードは、RTX 3050の名を冠するべきでないと主張する人もいるが、2022年モデルで使用されたGA106-150とは異なるGA107-325 GPUを搭載すると噂されている。
最も注目すべき点は、ブーストクロックが1470MHzと低くなり、性能が約20%低下すると予想されていることだ。
さらに、このカードは、以前の128ビット構成とは対照的に、より狭い96ビットのメモリバスを特徴とし、その結果、メモリ帯域幅が減少すると推測されている。
さらに、メモリ容量は従来の8GBから6GBに減少すると予想されている。
まだ未確認の点は、GPUコアの具体的な構成である。
解説:
IntelがARC A580を準備、ターゲットはRTX3050とRX6600無印
ラインナップを上方向には伸ばせないので当然従来のモデルの隙間を埋めるような方法しかありません。
当初A580はラインナップされる予定でしたがキャンセルされていました。
ここにきて、A580を発売するというのはちょっと意外です。
販売のてこ入れのためでしょうか。
IntelのAシリーズは本来であればAmpereやRDNA2と言った前世代と競合することを前提とした製品だと思います。
nVIDIAが高性能化の恩恵をハイエンドモデルにのみ集中させているため、それほど陳腐化しているというイメージはありませんが、もし仮にnVIDIAがもっとRTX4000シリーズの性能を全体的に引き上げていたら恐らくもう居場所がなくなってしまっているでしょう。
「ギリギリで生かされている」そんなイメージです。
GPUは全般的にマイニングの特需がなくなり、需要と供給のミスマッチで苦しんでいますが、Intelにとっては怪我の功名と言った感じではないでしょうか。
驚くべきことにここにきてRTX3050 6GBなるものが登場するようです。
名前を見ると単にRTX3050のメモリを削減したものと言うイメージですが、
- ブーストクロックが1780MHzから1470MHzへ
- 性能が約20%低下
- メモリバス幅が128bitから96bitへ
性能が約20%低下とありますので、かなり大きな差がつくイメージです。
CUDAコア数はまだ不明ですが、上のスペックを見ると、今のRTX3050 8GBと比較すると、2560CUDAから特に減らされることは無いのではないかと思います。
今のIntel GPUに対して圧倒的な強者であるnVIDIAが特に気に留める必要は無いと思いますが、この辺がnVIDIAパラノイアなのでしょうね。
PC業界の勝者と言うのは本当にパラノイア的な思考をする企業が多いと思います。