AMD SP7プラットフォームは、最大16のメモリチャンネルを持つことができる。
某サーバーメーカーのロードマップを見たという有名リーカーYuuKi_AnS氏によると、コードネームVeniceと呼ばれるAMDの第6世代EPYCプロセッサーは、まったく新しいSP7ソケットを採用するという。
この新しいプラットフォームは、最大16のメモリチャンネルをサポートし、数百のコアを持つCPUに十分なメモリ帯域幅を確保することができると彼は主張している。
コードネーム「Turin」と呼ばれるAMDの第5世代EPYCプロセッサーは、既存のSP5ソケットを引き続き使用する。
これは、1つのソケットを2世代のサーバーCPUに使用するというAMDの戦略に沿ったものだ。
しかし、その後継となるZen 6コアを搭載したコードネーム「Venice」と呼ばれる第6世代EPYCプロセッサーは、まったく新しいSP7プラットフォームを使用する。
AMDはここ数年、データセンター・プラットフォームについて議論していないため、この情報は厳密には非公式なものである。
新しいCPUは、DDR5をサポートする12または16のメモリチャネルと、Zen 6コアに供給するMR-DIMMやMCR-DIMMのような革新的なメモリモジュールをサポートする。
プロセッサがサポートするコア数は不明だが、SP5プロセッサの場合、96〜128コアと飛躍的に増加することが予想される。
コア数の増加を考えると、新しいSP7ソケットはVeniceプロセッサーの最大供給電力を引き上げると予想される。
ソケットSP5は最大700Wのピーク電力を供給することができ、これは現在のCPUには十分な性能だが、AMDの第6世代EPYC CPUでは、この数値は大幅に増加する可能性が高い。
インテルやTSMCのような市場のプレーヤーが、1kW(1,000W)をはるかに超える電力を消費・放散する今後のマルチチップ・ソリューションに向けて、さまざまな革新的冷却システムを試していることを考えると、2025~2026年のAMDのCPUも同じようなレベルになると予想される。
未知数なのは、SP7プロセッサのピン数だ。
SP5のピンは6,096本なので、最大16個のメモリチャネルを持ち、消費電力が高いCPUは、かなり多くのピンを使用すると考えるのが妥当だろう。
一方、CPUパッケージが大きくなることで、AMDはプロセッサパッケージにより多くのチップレットを配置し、コア数と機能を増やすことができるようになる。
AMDは第6世代EPYCプロセッサーについて公には語っていないため、リーク情報は割り引いて考えてほしい。
現時点では正確であっても、AMDが計画を変更する可能性もあるからだ。
ソース:Tom’s Hardware – AMD Next-Gen EPYC Venice Zen 6 CPUs Reportedly Drop Into New SP7 Platform
解説:
Zen6のEPYCでソケットが変更になるということで気になって見てみました。
どうもソケット変更の理由はメモリチャンネルが最大16チャンネルにアップデートされることが理由のようです。
デスクトップではZen6になってもソケットの変更は無いと思います。
ソケットの変更よりもメモリの速度を上げていく方が先だと思います。
サーバーでメモリチャンネル数を増やしていくのはサーバーは仮想化などによってマルチスレッド性能を極限まで使い切る環境が整っていますし、マルチスレッド性能が問われるからです。
一つのサーバーを仮想化によってマシンパワーを分割して使用料金に応じてフェアユースすると言うのが商業向けサーバーの一般的なスタイルです。
シングルユーザーの一般向けPCでは同じような性能はまず求められませんので安心してよいと思います。
なお、当然ですが、情報は将来において変更になる可能性があるとのことです。
Zen6のクライアント向けCPUの情報もそろそろ出てきてもよいころだと思うのですが、なかなか出てきませんねえ。
来年早々(CES)にはもうStrix Pointが出てきます。
Zen6 APUやZen6 MCMの情報もそろそろほしいところです。