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ROCm 5.6が遂にリリース

更新日:

AMD ROCm™ Documentation – Release Notesより

ROCm 5.6.0

リリースハイライト

ROCm 5.6では、急成長するユーザー基盤に対応するため、AIソフトウェアエコシステムの改善を行いました。 その一部をご紹介します:

  • 新しいドキュメンテーション・ポータル https://rocm.docs.amd.com
  • HuggingFaceユニットテストスイートへの完全準拠を保証する、LLM向けの継続的なソフトウェア強化
  • OpenAI Triton、CuPy、HIP Graphのサポート、その他多くのライブラリの性能強化
  • CPU-GPU(rocGDB)デバッガ、プロファイラ、Dockerコンテナなど、ROCmのデプロイと開発ツールの改善
  • rocRANDに新しい擬似ランダム生成器を追加。hipFFT/rocFFTに半精度変換のサポートを追加。rocSOLVER にスパース行列の LU リファクタライズと線形システムソルバーを追加。

OS および GPU サポートの変更

本リリースで SLES15 SP5 のサポートが追加されました。SLES15 SP3 サポートは廃止されました。

  • AMD Instinct MI50、Radeon Pro VII および Radeon VII 製品(gfx906 GPU と総称)は、2023 年 Q3 からメンテナンスモードに入ります。これは、ROCm 5.7 GAのリリース日に合わせたものです。
  • ROCm 5.7 以降、gfx906 GPU の新機能および性能最適化はサポートされません。
  • バグ修正/重要なセキュリティパッチは、2024年第2四半期(メンテナンス終了[EOM])までgfx906 GPUをサポートし続けます(最も近いROCmリリースに合わせます)。
  • メンテナンス期間中に修正されたバグは、次のROCmポイント・リリースに反映されます。
  • このSKUでは、旧ROCmリリースへのバグフィックスのバックポーティングは行われません。
  • ディストリビューション/オペレーティング・システムのアップデートは、EOMまでgfx906 GPUのROCmリリース・シーケンスに従って継続されます。

サポートOS & GPU

AMD ROCm™ Documentation – GPU Support and OS Compatibility (Linux)より

サポートGPU

製品名 アーキテクチャー LLVM
ターゲット
サポート可否
AMD Radeon™
Pro W6800
RDNA2 gfx1030
AMD Radeon™
Pro V620
RDNA2 gfx1030
AMD Radeon™
Pro VII
GCN5.1 gfx906

 

製品名 アーキテクチャー LLVM
ターゲット
サポート可否
AMD Instinct™
MI250X
CDNA2 gfx90a
AMD Instinct™
MI250
CDNA2 gfx90a
AMD Instinct™
MI210
CDNA2 gfx90a
AMD Instinct™
MI100
CDNA gfx908
AMD Instinct™
MI50
GCN5.1 gfx906
AMD Instinct™
MI25
GCN5.0 gfx900 ×

サポートOS

ディストリ
ビューション
プロセッサ
アーキテクチャー
検証済
カーネル
サポート可否
RHEL 9.2 x86-64 5.14 (5.14.0-284.11.1.el9_2.x86_64)
RHEL 9.1 x86-64 5.14.0-284.11.1.el9_2.x86_64
RHEL 8.8 x86-64 4.18.0-477.el8.x86_64
RHEL 8.7 x86-64 4.18.0-425.10.1.el8_7.x86_64
SLES 15 SP5 x86-64 5.14.21-150500.53-default
SLES 15 SP4 x86-64 5.14.21-150400.24.63-default
Ubuntu 22.04.2 x86-64 5.19.0-45-generic
Ubuntu 20.04.5 x86-64 5.15.0-75-generic

 

 

解説:

ROCm5.6がリリースされましたので、概略だけ公式サイトから抜粋しています。

全文が見たい方はリンクから公式サイトを開いてください。

まずROCm5.5から5.6へのサポートGPUですが、大きな違いは無いです。

サポートGPUとしてRDNA3はリストに入りませんでした。(ただし、動作はすると思います。)

ROCm5.7からRadeon (Pro) VIIはメンテナンスモードにはいり、新機能追加・パフォーマンスの最適化がされなくなるようですので、入れ替わりにRDNA3がリストアップされるのかもしれません。

2024年Q2にRadeon (Pro) VIIはサポートが外されるようです。

ROCm5.7のリリースは2023年Q3になるようです。

ROCm5.5から5.6への変化はあまり大きくないように見えます。

ROCm5.6からRDNA3がいよいよ正式にサポートされるのか?と思っていただけにこれは非常に残念。

ノーマルRadeonの名前はありませんが、Proで動けばノーマルRadeonでも(結果として)動くということです。

正式にサポートされているわけではありませんのでその点は勘違いされないようにして下さい。

AMDさんは本当に「Going My Way」と言う感じですねえ。(苦笑

Radeon VIIのサポートが来年には外されるようですので参考までに書いておくとGCN4.0 GPU(Polaris)のサポートはROCm4.3.1まででした。

 

 

 

 

 

  • B!