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Intel Arrow Lake-S Desktop CPUはTSMC 3nmを、Arrow Lake-P モバイルは20Aプロセスノードを採用するとの噂がある

更新日:

Intelの第15世代Arrow Lake CPUは、デスクトップ&モビリティファミリーで異なるプロセスノードを利用するという噂がある。

最新の噂はOneRaichu氏からのもので、IntelはデスクトップとノートをターゲットとしたArrow Lakeセグメントそれぞれに異なるノードを使用することになるかもしれないと述べています。

Intel、Arrow Lake-S “デスクトップ “CPUにTSMC 3nm、Arrow Lake P “モバイル “CPUに20Aプロセスノードを採用するとの噂

Intelはこれまで、第15世代Arrow Lake CPUがデスクトップとモバイルをターゲットにすることを公式に発表してきました。

HotChipsでは、IntelはArrow Lake-P SKUがComputeに20Aプロセスノードを利用し、tGPU(タイルGPU)にTSMCの外部3nmプロセスノードを利用することを明らかにした。

さて、ライチュウによれば、Intel第15世代Arrow LakeモバイルCPUは、Coreデスクトップのラインナップとは異なるものになるという。

デスクトップのラインナップはTSMCのN3プロセス(3nm)を採用するとされており、これはIntelがモバイルSKUのみを自社で製造し、デスクトップSKUはTSMCに渡すことを意味する。

https://twitter.com/OneRaichu/status/1583277425944690688?ref_src=twsrc%5Etfw

Intelの第14世代Meteor Lakeと第15世代Arrow LakeのデスクトップCPUは、LGA 1851(Socket V1)プラットフォームに対応する予定だ。

現在、デスクトップファミリーの詳細はほとんど明らかになっていませんが、モビリティファミリーについてはリークされていた情報と公式に明らかになった情報がありますので、以下にご紹介します。

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インテル第15世代Arrow Lake CPU。Intel 20Aプロセスノード、洗練されたデザイン、コンピュート&グラフィックスのリーダーシップ、2024年発売予定

Meteor Lakeに続くのがArrow Lakeで、第15世代のラインナップは多くの変化をもたらす。

Meteor Lakeがどのような形で着地してもソケット互換性はあるが、Redwood CoveコアとCrestmontコアは、全く新しいLion CoveコアとSkymontコアにアップグレードされる。

これらは、新しいSKUで40/48と予想されるコア数(8個のPコア+32個のEコア)のアップグレードにより、大きなアドバンテージをもたらすと期待されています。

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意外なことに、IntelはArrow Lake CPUでは「Intel 4」ノードをスキップして、直接20Aにジャンプすることになる。

Meteor LakeとArrow Lakeの両チップについて言えることは、追加のコアIP、おそらくArc GPUコアのためにN3(TSMC)プロセスノードを維持することだ。

Intel 20Aノードは、次世代RibbonFET&PowerVia技術を利用して、1Wあたりの性能を15%向上させ、2022年後半には最初のIPテストウェハがファブで稼働する予定となっている。

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インテルモバイルCPUのラインアップ:

CPUファミリ Arrow Lake Meteor Lake Raptor Lake Alder Lake
製造プロセス (CPUタイル) Intel 20A
‘5nm EUV”
Intel 4
‘7nm EUV’
Intel 7
’10nm ESF’
Intel 7
’10nm ESF’
CPU
アーキテクチャー
Hybrid
(Four-Core)
Hybrid
(Triple-Core)
Hybrid
(Dual-Core)
Hybrid
(Dual-Core)
P-Core
アーキテクチャー
Lion Cove Redwood Cove Raptor Cove Golden Cove
E-Core
アーキテクチャー
Skymont Crestmont Gracemont Gracemont
最大構成 不明 6+8 (H-Series) 6+8 (H-Series) 6+8 (H-Series)
最大コア数/
スレッド数
不明 14/20 14/20 14/20
予定済み
ラインナッフ
H/P/U
シリーズ
H/P/U
シリーズ
H/P/U
シリーズ
H/P/U
シリーズ
GPU
アーキテクチャー
Xe2 Battlemage ‘Xe-LPG’
or
Xe3 Celestial “Xe-LPG”
Xe-LPG
‘Xe-MTL’
Iris Xe
(Gen 12)
Iris Xe
(Gen 12)
GPU
実行ユニット
192 EUs (1024 Cores)? 128 EUs (1024 Cores)
192 EUs (1536 Cores)
96 EUs (768 Cores) 96 EUs (768 Cores)
サポートメモリ 不明 DDR5-5600
LPDDR5-7400
LPDDR5X – 7400+
DDR5-5200
LPDDR5-5200
LPDDR5-6400
DDR5-4800
LPDDR5-5200
LPDDR5X-4267
メモリ容量
(最大)
不明 96 GB 64 GB 64 GB
Thunderbolt 4
ポート数
不明 4 4 4
搭載WiFi
種類
不明 WiFi 6E WiFi 6E WiFi 6E
TDP 不明 15-45W 15-45W 15-45W
発売時期 2024H2? 2023H2 2023H1 2022H1

ソース:wccftech – Intel Arrow Lake-S Desktop CPUs To Utilize TSMC 3nm & Arrow Lake-P Mobility To Utilize 20A Process Node, Alleges Rumor

 

 

 

 

解説:

Arrow Lake-S(デスクトップ)はTSMC3nmをArrow Lake-P(モバイル)はIntel 20Aを採用する

このようになるようです。

MeteorLakeで採用予定だったIntel4は採用を見送り、既にAMDやnVidiaで採用されているTSMC5nmを採用するようです。

つまり、Intel4は予定通りにはいかなかなったということになります。

※ こちらコメントでご指摘をいただきましたが、TSMC5nmを採用するのはGPUタイルでした。私の勘違いです。申し訳ありません。

翻ってIntel20Aは予定通りに行くかどうかで言えば、過去の実績からの現時点での判断ではなかなか難しいのではないかと思います。

最近のIntelの製造プロセスの進展を見ると、かなり厳しかったので、予定通りに行くのかなと思っていましたが、やはりMeteorでは予定通りに行ってませんでしたので、今後も予定通りにいかない可能性が高いのかなと思います。

 

Intelも強化していく内蔵GPU

モバイル向け内蔵GPUを見ると、1024コアや1536コアと言った景気の良い数字が並んでいます。

コア数だけで言えば、AMDのPhoenix Pointと同程度なわけで、5nmプロセス前後の内蔵GPUは単体GPUのローエンドを超えてミドルレンジに迫る性能になると言ってもよいでしょう。

今までの実績から言うとAMDのPhoenix Pointには一歩及ばないと思いますが、近い性能にはなるのではないでしょうか。

内蔵GPUの強化はAMDがやらなくてもIntelが次世代辺りでミドルレンジの領域に踏み込んでいくと思います。

要するに時間の問題です。

そのうえでFSRやXeSSがあり見かけ上の性能が底上げされており、AAAタイトルをFullHDでフルオプションで60FPSでのプレイが可能になる日がすぐそこまで来ているということだと思います。

Windowsは互換性を重視している問題でスマホのように高DPIをうまく扱えておらず、4Kや8Kと言う解像度がうまくブランド化出来ていません。

そのため、8K/4Kに対する必要性が低いですから、このままいくと大半のユーザーは内蔵GPU(FullHD)でもうよいのではないかと言う認識になってしまう可能性もありますね。

当然ですが、今のMetaQuest2クラスの解像度でもVRの快適なプレイも十分に可能な範囲内でしょう。

TDPを爆上げしてひたすら高性能化を突き進む単体GPUと最先端プロセスの恩恵で実用的なミドルレンジGPUの領域に踏み込む内蔵GPUと言う構図がはっきり見えてきています。

今でもSteamDeckのような携帯ゲーム機仕様のPCが登場して新しい用途が出てきていますが、今後は内蔵GPUの評価も変わってくると思います。

内蔵GPUでFullHDのAAAタイトルが快適にプレイできるようになれば、資金力のない若年層やゲームを引退された方がまた戻ってくるきっかけになるかもしれませんね。

PCゲーミングのすそ野が広がりそうで、歓迎すべき話だと思います。

 

 

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