最初のベンチマーク結果が共有された後、今度はNVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックスカードのゲームパフォーマンスとされる結果が明らかになり、4K解像度でレイトレーシングとDLSSを有効にしてRTX 3090に対して2.2倍の性能向上をしていることが判明しました。
NVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックスカード RTX 3090の2倍以上の速度で制御 4K解像度でのレイトレーシング&DLSS有効化、疑う声も
NVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックスカードは、2022年のグリーンチームのフラッグシップ製品となる予定です。
このカードについては、年間を通じてさまざまなリークや噂がありましたが、私たちが知る限りでは、発売は2022年第4四半期頃と多かれ少なかれ予想されています。
発売まであと3~4ヶ月となった今、噂の焦点はスペックから性能の数字に移っています。
https://twitter.com/hms1193/status/1549331279325298695?ref_src=twsrc%5Etfw
NVIDIA GeForce RTX 4090の合成パフォーマンスベンチマーク疑惑について、3DMark Time Spy Extremeベンチマークで約2倍の性能向上を記録したと聞いていますが、今度は@XpeaGPUがこのグラフィックカードをテストし、4KのControl at Ultra (RT + DLSS) で160+ FPS以上を実現したとするゲームベンチマークを共有したようです。
テストされている特定のモデルは “AD102 High-Power Draw “のバリエーションとして報告されており、これはオーバークロックモデルの可能性があります。
RTとDLSSを使ったHigh-PresetでNVIDIA GeForce RTX 3090と比較すると、最大で2.2倍のスコアを獲得しているので、仮に従来のフラッグシップをUltra-Presetで実行すると、最大で2.5倍の性能向上となり、まさにバカでかい伸びと言えるでしょう。
また、我々のベンチマークでは、DLSSがクオリティプリセットに設定されており、リークしたとされるベンチマークではDLSSが何に設定されていたかはわかりません。クオリティモードはFPSよりもIQを優先し、パフォーマンスモードはその逆でIQを少し下げます。
https://twitter.com/hms1193/status/1549353236183777280?ref_src=twsrc%5Etfw
つまり、この疑わしいベンチマークに使用されたDLSSのバージョンに応じて、RTX 4090は2倍から50%の性能向上が期待できるようだ。
NVIDIA GeForce RTX 4090は2~2.5倍の性能向上が期待されていたが、それは合成ベンチマークにおいてのみ期待されるものであった。
ゲームでの性能もこの数値に近いとすれば、Ada Lovelaceはこれまで見てきたグリーンチームによる最大の性能アップの1つとなり得る。
全体として、この結果が本当なら、100FPSを超える4Kゲーミングが現実のものとなり、エンスージアストゲーマーは間違いなく大喜びすることでしょう。
NVIDIA GeForce RTX 4090の「噂」のスペック
NVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックスカードは、トップAD102-300 GPUを搭載すると予想されているが、フルチップを搭載するのは「Ti」バリエーションのみである。
GeForce RTX 4090は、少しカットダウンされた構成を利用することになる。
NVIDIA GeForce RTX 4090は、144個のSMのうち128個のSMを使用し、合計16,384個のCUDAコアを使用します。96MBのL2キャッシュを搭載し、合計384個のROPを搭載した、まさに狂気のGPUとなる予定です。
クロックは未定だが、TSMC 4Nプロセスを採用していることから、3.0GHz台、あるいはそれを超えるクロックが期待される。
コア数はRTX 3090の56%増なので、クロック、キャッシュ、アーキテクチャ、その他さまざまな技術が、これだけの大差で性能を押し上げているのだ。
メモリに関しては、GeForce RTX 4090は24GBのGDDR6Xを搭載し、384ビットバスインターフェースで21Gbpsの速度で動作すると予想されています。
これは、最大1TB/sの帯域幅を提供することになります。これは既存のRTX 3090 Tiグラフィックスカードと同じ帯域幅で、消費電力に関しては、TBPは450Wとされており、TGPはそれよりも低くなる可能性があるということです。
このカードは、最大600Wの電力を供給する1つの16ピンコネクタで駆動する予定です。RTX 3090 Tiで見られたような500W以上のカスタム設計が登場する可能性もあります。
このグラフィックスカードは2022年10月に発売され、Ada Lovelace GPUを搭載した残りのラインナップがそれに続く予定です。
NVIDIA GeForce RTX 4090 Ti & RTX 4090「暫定版」スペック:
グラフィック カード名 |
NVIDIA GeForce RTX 4090 Ti |
NVIDIA GeForce RTX 4090 |
NVIDIA GeForce RTX 3090 Ti |
NVIDIA GeForce RTX 3090 |
GPU名 | Ada Lovelace AD102-350? | Ada Lovelace AD102-300? | Ampere GA102-350 | Ampere GA102-300 |
製造プロセス | TSMC 4N | TSMC 4N | Samsung 8nm | Samsung 8nm |
ダイサイズ | ~600mm2 | ~600mm2 | 628.4mm2 | 628.4mm2 |
トランジスタ数 | 不明 | 不明 | 280億 | 280億 |
CUDAコア数 | 18,432 | 16,128 | 10,752 | 10,496 |
TMU数 / ROP数 |
不明 / 384 | 不明 / 384 | 336 / 112 | 328 / 112 |
Tensor / RT コア数 |
不明 /不明 | 不明 /不明 | 336 / 84 | 328 / 82 |
ベース クロック |
不明 | 不明 | 1560 MHz | 1400 MHz |
ブースト クロック |
~2800 MHz | ~2600 MHz | 1860 MHz | 1700 MHz |
FP32演算性能 | ~103 TFLOPs | ~90 TFLOPs | 40 TFLOPs | 36 TFLOPs |
RT TFLOPS | 不明 | 不明 | 74 TFLOPs | 69 TFLOPs |
Tensor-TOPS | 不明 | 不明 | 320 TOPs | 285 TOPs |
メモリ容量 | 24 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X |
メモリバス幅 | 384-bit | 384-bit | 384-bit | 384-bit |
メモリ速度 | 24.0 Gbps | 21.0 Gbps | 21.0 Gbps | 19.5 Gbps |
メモリ帯域幅 | 1152 GB/s | 1008 GB/s | 1008 GB/s | 936 Gbps |
TGP | 600W | 450W | 450W | 350W |
価格 (希望小売 価格/ FE) |
$1999 US? | $1499 US? | $1999 US | $1499 US |
発売時期 | 2023? | 2022/10? | 2022/03/29 | 2020/09/24 |
解説:
4K+DLSSも順当に進化
4KとDLSSを組み合わせた結果でもRTX4090は順当に進化するようです。
FSR2.0は1.0と比較すると十分に進化していますが、それでもDLSSの方がまだ上だと思います。
テストされたのはControlのみですが、RTX4090でDLSSを使うと4Kで160FPSになるようです。
これは、4Kゲーミングとして十分使い物になるレベルでしょう。
4Kは今まで60FPSがターゲットであるという風潮がありましたが、次世代GPUは4KをeSPORTSの競技シーンに押し上げると思われます。
尤もFPSゲーマーはゲーム自体を軽くする設定を好むそうですが・・・。
今までの4Kのハイリフレッシュレートモニターはかなり高価でしたが、今後、ますます価格が落ちていくと思われます。
次世代GPUよ4Kの120/144/165Hz、8Kの60Hzが標準になるでしょう。
惜しむらくはOSの側で高解像度モニターの使い勝手が改善されていないところです。
一方で、性能はどうか?
一方で性能はネイティブでRTX3090の約2倍の性能を叩き出したことを考えると順当に進化していると考えてよいと思います。
DLSS込みの性能も2倍と言うことで、少なくともTensorコアも増えた分の性能は発揮されていることが伺えます。
DLSSとほぼ同等の技術を搭載されると言われているFSR3.0ですが、現時点ではAIを使った画像補正出来るアップスケーラーは存在せず、nVidiaに一日の長があるのは確実です。
TuringでRTXとDLSSが出たときはFullHDでしか高性能ゲーミングに適さない、4Kで60FPSでしかプレイできないことに満足するユーザーがどのくらいいるだろうか、とかなり酷評されましたが、ここにきて、確かな成果として結実しているものと思われます。
どちらにしてもPascalでラスタライス性能は飽和していたので、TensorコアやRTXを搭載してラスタライズ以外の性能を強化するのは時代の流れともいえるのではないでしょうか。
こんな風に、我々ユーザーからは新しい技術を取り入れねラスタライズ性能の強化を後に回すのは余計なことをしているのではないかと感じることも多いと思い須磨が、今までの積み重ねがあったからRTX4000で4Kのハイリフレッシュレートと言う果実があるわけで、搭載されてから数年後に結果がわかるということも多いです。
普及に影を落とす要素
唯一不安要素があるとすれば、マイニング需要によってレイトレーシングとTensorコアを搭載したGPUがあまり普及していないことです。
ロンチから4年経ったnVidiaの技術がたったの35%しか普及していないというの問題だと思います。
コロナ禍やロシア-ウクライナ戦争によって資源の価格が高止まりする中、GPUの価格も押し上げられる可能性もありますし、日本は円安と言う特殊な事情によりGPUの価格が高止まりする可能性もあります。
順当に進化してきたGPUも肝心の技術が普及しなければ話になりません。
一方で内蔵のGPUも爆発的に進化しており、オープンソース化されたFSRが低価格帯のGPUや旧モデルのGPUの性能を押し上げていることもあって、普及価格帯のノートPCのゲーム性能が大きく向上する可能性もあります。
4K+高品質ゲーミング+高リフレッシュレートのウルトラスペック(ウルトラ高価格)ゲーミングPCと10万前後の中価格帯のノートPC+3Dゲーミング。
果たして、普及するのはどちらかでしょうか?
3Dゲーミングを取り巻く環境を俯瞰するとこのような状況だと思われます。
レイトレーシングにあらずんば人にあらずと言う状況になるのはまだまだ先かもしれませんね。