目次
他製品との比較:7000MB/s超クラス PCIe 4.0×4 SSD 2TB/4TB 製品比較 PS5対応
※ 中身はHIKSEMI FUTURE SSD 2TBと同じものですので結果はHIKSEMI FUTURE SSD 2TBのものを参照してください。
概要
今回はAliexpressで販売されている製品を紹介します。
Aliexpressは割と怪しい製品が普通に売られていますので、購入される際は十分に注意してください。
購入に当たっては自己責任でお願いします。
今年の3月くらいに買ってずっと忘れていました。
まだ終売にはなっていないようなので紹介しておきます。
と言うより第一次セミ族ブームの時に話題になったSSDなので知っている方も多いのではないでしょうか。
「Mi Whole」と言うブランドで売られていますが、「Mi Whole」で検索してもブランドサイトが出てくるだけで製品の情報は出てこないです。
日本で言うとBALMUDA(バルミューダ)と同じような印象を受けるサイトでした。
ちなみに「Mi Whole CT300」で検索すると第一次セミ族ブームの時に購入した人たちのレビューサイトや動画が多数表示されますが公式サイトの製品ページにはたどり着けませんでした。
本製品の情報は全くありませんが、一応、ブランドサイトのリンクを張っておきます。
パッケージの裏には「保証の詳細については[en.hikstrage.com]を参照せよ」と書いてあります。
これでOEM先がどこなのかもうわかってしまいますね。(苦笑
一応OEM先のリンクを張っておきますが、この記事を書いている現在、本製品の情報はありません。
HIKVISION公式サイトには日本でも見かける製品とよく似た製品がラインナップされています。
レビュー品の紹介
それでは製品を見てみましょう。
シンプルな箱。高級感などは一切ありません。
箱の裏側に製品が見える小窓がありますが、ビニールやプラスチックの類は無し。
裸です。
説明書も何もなく、中はこれだけです。
裏面はメーカーのロゴシールです。
表面、Gen4 SSDにしては珍しく放熱シートが貼って無く、チップがむき出しになっています。
購入した時点では全く無名でバカ安でした。
現在ではそれなりの価格で売られています。
また、記事執筆時点では1TBと2TBは売り切れになっています。
私が買った時は2TBが12,658円でした。
正直、他のセミ族SSDと比べるとかなり安っぽいパッケージで箱には製品が見える窓が付いていますが、プラスチックも何も貼っておらず、そのまま剥き出しになっていて、ちょっと不安になりました。
製品の仕様を見てみましょう。
モデル | M-SSD-CT300 | ||
物理仕様 | M.2 2280 | ||
容量 | 512GB | 1TB | 2TB |
最大シーケンシャル 読込速度 |
7500MB/s | 7500MB/s | 7500MB/s |
最大シーケンシャル 書込速度 |
6500MB/s | 6500MB/s | 6500MB/s |
消費電力 | 3.66W | 3.92W | 3.98W |
TBW | 900TB | 1800TB | 3600TB |
MTBF | 2,000,000時間 | ||
記憶素子 | 3D TLC | ||
インターフェイス | PCIe 4.0×4 | ||
動作温度 | 0℃~70℃ | ||
非動作時温度 | -40℃~85℃ | ||
機能 | AES-256/SM4/TCG-Opal 2.0/IEEE 1667 Agile EEC(4K LDPC) ポイント・ツー・ポイントのデータ保護 |
||
保証 | 3年 | ||
重量 | 6g |
※ 容量をクリックすると販売ページが別Window・タブで開きます。
FUTURE SSDはのちに4TB版も出ましたが、CT300にはありません。
バカ売れしたようなのでかなり太っ腹になったようです。
所謂セミ族のSSDですが、シーケンシャルリードはかなり盛ってあります。
中国と言うかAliexpressらしいです。
保証は3年です。
Aliexpressの販売と言うことも併せて、サポートは期待できませんので、時々チェックして安かったら買うということで良いと思います。
セミ族SSDの中でも特に安さを追い求める人向けの製品と言うことになります。
もはや正体は分かっていますが念のためにflash_idをかけてみました。
コントローラー:Maxio MAP 1602
フラッシュセル:YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC
ログはいつも通りにこの記事の一番最後に張り付けておきます。
フォーマット後の容量は1.86TBでした。
検証環境
- CPU:AMD Ryzen 9 7950X
- CPUクーラー:Deep Cool AS620
- マザーボード:TUF Gaming X670E-PLUS
- SSD:M2_2(チップセット側PCIe Gen3×4) Moment MT34 NVMe Gen3 SSD 256GB(システムドライブ)
- M2_1(CPU側PCIe Gen5×4・自動認識) Mi Whole CT300 NVMe SSD 2TB (今回レビューするSSD)
- 電源:Corsair ATX 1000W電源 RM1000e
- メモリ:Crucial DDR5-4800 定格メモリ16GB*2=32GB
- ケース:Fractal design Define R7 Wihte
- OS:Windows11 (最新大型パッチ及びWindows Update適用済)
AMD X670Eをテストに仕様しています。
Define R7 Wihteはサイドパネルを開けてベンチ台ライクに使っています。
今回はトップフロークーラーではなく、DeepCoolのAS620を使っています。
SSDのヒートシンクはマザーボード付属のものではなく、単体売りしている製品を使っています。
理由はツイートでも報告しましたが、以前のテスト環境ではマザーボードに付属のものは2枚をいっぺんに冷やす一体型になっており、一方が爆熱だとシステムドライブの調子がおかしくなるからです。
使ったのはAWD-MCS01と言う製品ですが、すでに終売になっているようです。
上は比較的よく似た製品だと思います。
SSDは最大の能力が発揮されるようにCPUからのPCIe5.0×4が出ているM2_1に取り付けています。
Crystal Disk Info9
特に不審な点はありません。
Crystal Disk Mark 8
ストレージの速度を計測する定番のベンチマークソフトCrystal Disk Mark8で速度を計測してみた。
Crystal Disk Mark8はデフォルトでは1GiBのテストデータで5回速度を計測して一番数字が良かったものを表示する。
ストレージの一番良い状態での速度を表示するソフトだ。
シーケンシャル性能
シーケンシャル性能のメーカー公称値はリード7500MB/sとライト6500MB/sだ。
中身がHIKSEMI FUTURE SSDだと公称値がリード7450MB/sと6700MB/sなので、速度としては出るのか出ないのか微妙な数値です。
ただ、リード7500MB/sはまず出ないでしょう。
実際やってみた結果が上でHIKSEMI FUTURE SSDの7450MB/sは出ていますが、やはり7500MB/s何て数値はどだい無理な話です。
MAP1602の公称値が7400MB/sなので驚異的な数字と言っても差し支えないと思います。
ランダム性能
4Kランダム性能はリード1,073K IOPS、ライトは1,044K IOPSとなっている。
スペック表には公称値の記載はない。
HIKSEMI FUTRURE SSDの仕様を見ると4Kランダム性能はリード860K、ライト660K IOPSとなっているので、公称値は大幅に超えていることになる。
Maxio MAP1602らしい結果と言える。
8GiBと64GiBの結果と併せて以下にグラフとしてまとめた。
ATTO ベンチマーク
ATTOベンチマークはSSDのブロックサイズの速度を測定するベンチマークだ。
QD1
QD4
AS SSD ベンチマーク
AS SSDベンチマークはSSD専用のベンチマークテストだ。
空き容量が少なくなってきたら、どのように速度が変化するか?
最近のSSDはフラッシュセルをSLC化してキャッシュにしているが、残り容量が少なくった時の速度の変化を見るちょっと意地悪なテストだ。
USB接続の2.5’HDDから1TBのデータを3つコピー
1個目
約4.4GB/sから始まりゆっくりと速度が低下し3.7GB/s以降は大きく落ち込まずにコピー終了
2個目
3.3~3.7GB/sの間を行ったり来たりしながらコピー完了
3個目
3.3~3.5GB/s程度の速度でコピー完了
容量の調整用ファイル約115GBをコピーし容量を残り512GBに調整。
当初1GB/s以下の速度で始まったので驚いたが暫くすると3.3~3.7GB/sの速度に落ち着いた。
残り256GBになったところで2.5’USB-HDDから128GBGBのデータをコピー
3.3~3.7GB/s程度の速度でコピー完了
Maxio MAP1602らしく、一度だけ多く速度が落ちたが、すぐに回復したので特に問題は無かった。
空き容量の半分のファイルと言うシビアな使い方でも速度が落ちないので、普通の使い方で大きく速度が落ちることはまずないだろう。
相変わらず巨大なファイルのコピーに非常に強いコントローラーだ。
温度の変化
Crystal Disk Mark8を回数9、テストデータ8GiBで実行し、実行中の温度を監視
テスト前5秒とテスト後5秒間を含む。
スタート36℃、最高51℃だった。
低発熱で非常に扱いやすいコントローラーだろう。
それでもGen4のSSDなので、ヒートシンク無しでの運用はお勧めしないが、きちんとヒートシンクが付いていれば熱で遅くなることはまずないだろう
非常に扱いやすいSSDだ。
総評
セミ族SSD認定書
このSSDは世間で言われている通りセミ族SSDのTLC版です。
パッケージ裏にHIKVISIONのURLが書いてありますので、中身はFUTRE SSDと全く同じものでしょう。
安価・低発熱・高性能と三拍子そろっています。
しかし、出始めの頃の製品であること、Aliexpressにしか売っていないことから、初心者の方には向いていません。
現在は国内でもっと手軽にセミ族SSDが手に入るのでそちらを買った方が幸せになれるでしょう。
チップの実装面に放熱シートが貼ってないのでチップを直接確認できることが唯一の利点でしょうか。
どうしてもMaxio MAP1602の勇姿を自分の目で確認しないと気が済まない人向けの製品です。
パッケージは割と貧弱な方なので、明らかに低価格向けでしょう。
時々チェックして安売りしていたら買ってもよいと思います。
今回検証した製品 Mi Whole CT300 2TB
1TB版
512GB版
他製品との比較:7000MB/s超クラス PCIe 4.0×4 SSD 2TB/4TB 製品比較 PS5対応
※ 中身はHIKSEMI FUTURE SSD 2TBと同じものですので結果はHIKSEMI FUTURE SSD 2TBのものを参照してください。
おまけ
maxio_nvme_fid.exeのログ
v0.34a
OS: 10.0 build 22621
Drive : 0(NVME)
Scsi : 2
Driver : W10
Model : MiWhole CT300 2TGB
Fw : SN08193
HMB : 32768 - 32768 KB (Enabled, 32 M)
Size : 1953514 MB [2048.4 GB]
LBA Size: 512
AdminCmd: 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x06 0x08 0x09 0x0A 0x0C 0x10 0x11 0x14 0x80 0x81 0x82 0x84 0xC1 0xC2
I/O Cmd : 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x08 0x09
Firmware id string[0C0] : MKSSD_100000000081933100,Oct 21 2022,10:34:14,MAP1602,1SSYAA4C
Project id string[080] : r:/03WORK/02FALCONLITE/06CRAZAY9070/CS8192
Controller : MAP1602
NAND string : CYAxxTE1B1xC3B
List may not be complete
Ch0CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch1CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch2CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch3CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die