NVIDIAの次世代グラフィックスカード「GeForce RTX 40 Gaming」向けGPU「Ada Lovelace」は、AMDの「RDNA 3」に対してノード的に優位に立つとMoore’s Law is Deadが報じています。
NVIDIA Ada Lovelace Gaming GPUはTSMCの4Nプロセスノードを利用し、AMDのRDNA 3 GPUに対してわずかなアドバンテージを与えると噂される。
これまでの情報では、NVIDIAは次世代ゲーミンググラフィックスカード「GeForce RTX 40」シリーズを搭載するAda Lovelace GPUに、TSMCの5nmプロセスノードを利用すると見られていた。
その具体的なノードが、Moore’s Law is Deadによって最近のツイートで明らかにされたようです。
最新の噂によると、NVIDIA Ada Lovelace GPUは、TSMC 4Nプロセスノードをベースにするとのことです。
https://twitter.com/mooreslawisdead/status/1518337344948035587?ref_src=twsrc%5Etfw
そう、これはデータセンターHPC市場向けHopper GPUを駆動するのと同じTSMC 4Nプロセスノードです
TSMC 4N プロセス ノードについて私たちが知っていることは、同社の 5nm プロセスの改訂版です (全く別のノードである 4nm/N4 と混同しないでください)。
TSMC 4Nプロセスノードは、NVIDIA専用にカスタム設計されており、従来のTSMC 5nmノードに対して、電力効率、パフォーマンス、密度の向上を可能にするさまざまな最適化が施されています。
NVIDIAが次世代ゲーム用GPUのラインアップの候補としてTSMCの4Nを選択した理由は、ある意味明白です。
今度のカードは、本当にパワーハングリーになるので、NVIDIA&同社は、4Nプロセスノードを活用することで、できる限り最適化しようとしているのだろう。
一方AMDは、RDNA 3グラフィックスアーキテクチャをベースにしたMCMとモノリシックGPUのために、TSMCの5nmと6nmのプロセスノードを混在して利用し、4Nのような最適化はもたらされないが、高効率が期待できるMCMアプローチを特徴とすることになる。
つまり、一日の終わりには、NVIDIAがより優れたノードを手に入れ、AMDがより優れた設計手法を提供することになります。
結局のところ、手に入れられる最高のハードウェア(グラフィックスカード)でゲームをプレイしたいだけのエンドユーザーには、これらはあまり重要ではないでしょう。
NVIDIA CUDA GPU (噂) 暫定版:
GPU | TU102 | GA102 | AD102 |
アーキテクチャー | Turing | Ampere | Ada Lovelace |
製造プロセス | TSMC 12nm NFF |
Samsung 8nm | 5nm |
画像処理 クラス タ(GPC) |
6 | 7 | 12 |
テクスチャ 処理クラスタ (TPC) |
36 | 42 | 72 |
ストリーミング マルチプロセッサー (SM) |
72 | 84 | 144 |
CUDAコア数 | 4608 | 10752 | 18432 |
理論演算値 TFLOPs |
16.1 | 37.6 | ~90 TFLOPs? |
メモリ種類 | GDDR6 | GDDR6X | GDDR6X |
メモリバス幅 | 384-bit | 384-bit | 384-bit |
メモリ容量 | 11 GB (2080 Ti) | 24 GB (3090) | 24 GB (4090?) |
フラッグシップ SKU |
RTX 2080 Ti | RTX 3090 | RTX 4090? |
TGP | 250W | 350W | 450-850W? |
発売日 | 2018年9月 | 2020年9月 | 2022年下半期 (不明) |
解説:
コストを圧縮するためにあっちのFabをフラフラ、こっちのFabをフラフラしていた印象のあるnVidiaにしてはかなり気前の良い話です。
私はAmpereがSamsungの8nmになったとき大きく失望しました。
製造力の問題なので仕方ないのかなと思う反面、一時期RDNA2に3DMarkのベンチマークで負け、次世代でもRDNA3の方が性能が上と言う話が出ており、あまりにも負け続けるとGeforce神話にも陰りが出てくるのかなと思っていました。
Intelも次のBatttleMageはAMDのRDNA3やnVidiaのLovelaceも真っ青のシェーディングコアを積む(20480)と言われており、同じ回路を並列動作させて性能を稼ぐ仕組みのGPUにとってこれはバカにできないことだと思います。
油断しているとあっという間に王座から滑る落ちるのではないかという厳しさが今のGPUにはあります。
それでシェアが逆転するかと言えばなかなか難しいと思いますが、しかし、今のような圧倒的なシェアを維持できるかどうかはかなり微妙だと思います。
このような情勢ですから、LovelaceをTSMCの4Nで作るのは英断だと思います。
TSMCの製造プロセスは割とクロックが上げやすく、RDNA2がAmpereに一時期勝っていたのもOCのマージンが高いからという事情があるのではと思います。
少なくともこの点だけはRDNA3よりも有利なのではないでしょうか。
Ampereで懲りたのか、TSMCの製造力が増強されたのか、TSMCの5nmではなく4Nを使うというのはかなりうれしいニュースです。