AMD Ryzen 7 5800X3Dは印象的なゲーミングCPUで、そのノン・オーバークロック設計にもかかわらず、一部のマザーボードでは適切なオーバークロック能力を示しています。
MSI の MEG X570 GODLIKE がこのチップを 4.85 GHz までオーバークロックしたことはすでに紹介しましたが、MSI の社内オーバークロッカーである TSAIK が同じ CPU で 5 GHz のバリアを破ったようです。
AMD Ryzen 7 5800X3D CPUがMSIのMEG X570 GODLIKEマザーボードで1.2Vで5.15GHzのオーバークロックを達成した。
TSAIKは同じMSI MEG X570 GODLIKEマザーボードを使用し、リファレンスクロックを113.01MHzに、倍率を45.5倍まで引き上げた。
これにより、AMD Ryzen 7 5800X3Dのクロック周波数は5.141GHzに引き上げられた。
興味深いのは、この驚異的な速度に到達するために、わずか1.2Vの電圧供給が必要だったということです。検証の全容は、こちらでご覧いただけます。
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このデモでは、MSIのX570トップボードであるMEG GODLIKEの素晴らしいオーバークロック能力を紹介しています。
どのようなBIOSで動作していたかというと、前回のオーバークロックと同じ1.G5T2 BIOS(AGESA 1.2.0.6 Patch C)でした。
しかし、このBIOSは近々特定のボードメーカーからリリースされる予定だと聞いていますが、AMDによって秘匿されている特別なオーバークロックBIOSがあるようなのです。
このBIOSがAMDがオーバークロックに課している強制ロックを解除するかどうかは別の問題で、念のため、Ryzen 7 5800X3Dをオーバークロックすると、CPU以降の保証が無効になるそうです。
このBIOSは、このチップで記録を更新したいオーバークロッカーにとって便利なものだと思います。
このオーバークロックが安定していたかどうかについては、5.15GHz OCを施したAMD Ryzen 7 5800X3DをCPU-zで起動しただけで、ベンチマークは実行しなかったと聞いています。
しかし、近々このチップのオーバークロックされたゲーミングベンチマークが得られると思われます。
これまでのところ、AMD初の3D V-Cacheチップに対する反応は、技術コミュニティによって広く肯定的に受け止められており、一部の人々は、これを最速のゲームCPUと呼ぶまでに至っています。
これは、3D V-Cache技術の将来と、Zen 4コア・アーキテクチャに基づくものなど、将来のRyzen CPUへの統合にとって良い兆しです。
解説:
Ryzen 7 5800X3DはOC出来る。
5.15GHzまでOC出来たそうで、出来るかできないかで言えば「出来る」と言うことになるのでしょう。
しかし、AMDはOCした場合は保証を無効にすると言っているようなので、恐らくはチップが壊れるなどの危険性があるのでしょうね。
噂によるとAMD謹製のOC BIOSが存在しているようですが、日の目を見なかったということはテストの過程で問題が多数発生したのでしょう。
AlderLakeの性能を前にして、出し惜しみする余裕はないはずです。
人は「やるな」と言われるとやりたくなるものですが、チップが焼けようが3D V-Cacheが吹っ飛ぼうが、メーカーが禁止していることをやる以上、自己責任と言うことになるのは忘れずにいてください。
それでもできないと言われていたRyzen 7 5800X3DのOCが出来るというのは喜ばしいニュースだと思います。
日本でももうちょっとスポーツ感覚でOCにチャレンジする人が増えると面白くなると思いますが、お金もかかるしなかなか難しいのでしょうね。