グラフィックカード大手のnvidia(NASDAQ:NVDA 234.23 -4.42%)は、本日後半の決算が大幅に上振れするという予想が広がる中、コールオプションの流入が大きくなっています。
nVidiaの収益で最大のシェアを占めるのはグラフィックカード(GPUユニット)ですが、同社はデータセンターに特化したセグメント(クラウドコンピューティングやAIなど多様な用途のプロセッサを製造している)が驚異的な成長を遂げており、一部のアナリストはこのユニットが今後数四半期で同社のゲームセグメントを追い越すと予想しています。
反面、nVidiaが最近、チップ設計企業のアームを買収する計画を断念したことで、先週は株価が打撃を受けた。
“ゲームとデータセンターの両方が好調を維持しているため、水曜日の市場終了後に行われる同社の決算発表では、大幅な予想を超える収益増加や引き上げが期待される …”
NVIDIA株の短期コールの買い付け活動が大幅に活発化
ここで、問題の核心に迫ります。2021年2月15日現在、NVIDIAの60日プット/コール比は1.2078を記録し、10日プット/コール比は0.4575で推移しています。これは、短期トレンドがコールに大きく偏っていることを示しています。
※ コールオプションとはある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で買う権利のこと。 逆(ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で売る権利)をプットオプションと言う。つまりnVidia株を特定の価格(恐らく市場予測に沿った価格)で買う権利が活発に取引され、人気が出ているということ。
実際、2月の残り2つの満期をざっと見たところ、昨日は明らかにコールに傾いていた。
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上のスニペットから明らかなように、昨日、2月18日の満期に向けて、プットに対して2.24倍のコールが取引されました。
さらに、権利行使価格260ドル、2月18日満期のコールは、昨日、投資家の関心を集め、一日の出来高が約定建玉の1.8倍となった。
具体的には、260ドルのコールは、既存の建玉22,897枚に対して、一日41,165枚の出来高を記録しました。
NVIDIAの株価が昨日、249.59ドルで始まり、通常取引時間中に9%以上上昇し、264.95ドルで取引を終えたことも不思議ではありません。
解説:
nVidiaが主にサーバー向けGPUの分野で大幅に予想を超える業績になるとの観測を受けて、コールオプションの取引が活発になっているという話です。
ゲーマーにAmpereがいきわたらなくてもnVidiaはちっとも困ってないということです。(苦笑。
特にnVidiaに思うところはありませんが、ゲーマーがヒイコラ言ってるときに証券市場で大人気になっているのは少し殺意を覚えますね。
コールオプションと言うのはある期日にあるもの(ここではnVidia株)を市場の取引価格に関係なく一定の価格で買い付けする権利のことです。
この買い付け価格はアナリストのガイダンス(予測)に沿ったものだと思います。
当然ですが、収益が上振れすれば、市場価格とのミスマッチが起き、コールオプションで指定された価格で取引出来ればその分儲かるということになります。
株の取引やCFD取引などを一度もやったことがない人は何を言ってるのか意味不明だと思いますが、これ以上詳しいことが知りたければご自分で調べてください。
オプション取引とはもともと金融商品の体裁を借りた保険で、単体で取引するようなものではありませんが、現在では普通に単体で取引されてしまっています。
例えばある商品を海外から輸入して、在庫を持ったとすると為替(ある通貨ペア)が暴落・暴騰した場合、損するということになります。
これを一定の損失に収めるための保険がオプション取引です。
例えば、「USDJPYが150円以上になったら発動、125円で買い付けられる権利を与える」と言うようなものです。
あくまでも権利なので使う使わないは自分で選択することができます。
何かあまり意味が無いような感じかすると思いますが、オプションの価格やオプション取引が発動される価格の値は金融工学を駆使して計算された上で組まれており、ちゃんと機能します。
「普通は」単体で取引されるようなものではありません。
単体で取引してリスクはないのか?もちろんリスクは高いですが、もうかれば何でもよいのでしょうね。
私が株や証券CFDなどの取引をあまり好かない理由がこういうところです。