AMDは来月、次世代Ryzen 6000 APU「Rembrandt」を発表する予定で、非常に優れた統合グラフィックス性能を備えている。
AMD Ryzen 6000「Rembrandt」APU、RDNA 2アーキテクチャにより非常に優れた統合グラフィックス性能を実現
AMD Ryzen 6000 ‘Rembrandt’ APUのラインナップは、エントリーモデルのRyzen 6000UとハイエンドモデルのRyzen 6000Hの2つのカテゴリーに分かれています。
どちらのチップも、AMD Zen 3 CPUおよびRDNA 2 GPUアーキテクチャを搭載します。
また、PCIe Gen 4.0やDDR5のサポートなど、様々な新技術が搭載されますが、特にグラフィックスに関しては、Zen 1以降のRyzen APUに搭載されてきたVega iGPUからの大幅な改善が期待されます。
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HXL(@9550pro)によると、AMD Rembrandt Ryzen 6000 APUは、3DMark Time Spyグラフィックベンチマークで2700ポイントを提供するはずです。
これが具体的にどのSKUなのかは明記されていませんが、APU用のRDNA 2は現時点では発売時ほど最適化されていないため、まだ改善の余地があることを念頭に置いておく必要があります。
とはいえ、現在の性能でも、これまでRyzen APUに搭載されてきたVegaやそのいくつかのバージョンに比べれば、大幅に向上していることがわかります。
Time Spyのグラフィックスコア2700ポイントは、NVIDIA GeForce GTX 1650にほぼ近く、AMD RX 560(Polaris)よりもわずかに速くなっています。
GeForce GTX 1050 Ti」や「RX 550」などのカードは、「Rembrandt」APUに搭載されているグラフィックよりも遅くなっています。
また、統合型GPUが深刻な帯域幅不足に陥っていることを考えると、DDR5メモリはグラフィック性能を大幅に向上させるはずであり、さらにRDNA 2をオーバークロックすれば、Vega iGPUベースのAPUの場合のように、さらに高い性能が得られる可能性があることも覚えておく必要があります。
RDNA 2 GPUを搭載したRyzen 6000 APUのサンプルは、すでにこちらでご覧いただけます。
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また、インテルのXe-LPアーキテクチャーは、Alder Lake-P/MのCPUに搭載されたTiger Lakeよりもわずかに改善されていますが、それと比較してもAMDは優位に立っていると言えます。
全体として、初代PS4やXbox Oneよりも高速なパフォーマンスをノートPCのチップで実現できるのは、非常に素晴らしいことだと思います。
2022年のCESでは、AMDのRembrandt APUに関する詳細な情報が発表される予定です。
AMD Ryzen Hシリーズ モバイル CPU:
CPU ファミリ名 |
AMD Raphael Hシリーズ |
AMD Phoenix Hシリーズ |
AMD Rembrandt Hシリーズ |
AMD Cezanne Hシリーズ |
AMD Renoir Hシリーズ |
AMD Picasso Hシリーズ |
AMD Raven Ridge Hシリーズ |
ファミリ ブランド |
AMD Ryzen 7000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 7000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 6000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 5000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 4000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 3000 (Hシリーズ) |
AMD Ryzen 2000 (Hシリーズ) |
製造プロセス | 5nm | 5nm | 7nm+ | 7nm | 7nm | 12nm | 14nm |
CPUコア アーキテクチャー |
Zen 4 | Zen 4 | Zen 3+ | Zen 3 | Zen 2 | Zen + | Zen 1 |
CPUコア数/ スレッド数(最大) |
16/32? | 8/16? | 8/16 | 8/16 | 8/16 | 4/8 | 4/8 |
L2キャッシュ (最大) |
4 MB | 4 MB | 4 MB | 4 MB | 4 MB | 2 MB | 2 MB |
L3キャッシュ (最大) |
32 MB | 16 MB | 16 MB | 16 MB | 8 MB | 4 MB | 4 MB |
最大CPU クロック |
未確認 | 未確認 | 未確認 | 4.80 GHz (Ryzen 9 5980HX) |
4.3 GHz (Ryzen 9 4900HS) |
4.0 GHz (Ryzen 7 3750H) |
3.8 GHz (Ryzen 7 2800H) |
GPUコア アーキテクチャー |
RDNA 2 6nm iGPU |
RDNA 2 6nm iGPU |
RDNA 2 7nm iGPU |
Vega Enhanced 7nm |
Vega Enhanced 7nm |
Vega 14nm | Vega 14nm |
最大GPU コア数 |
未確認 | 未確認 | 未確認 | 8 CUs (512 cores) |
8 CUs (512 cores) |
10 CUs (640 Cores) |
11 CUs (704 cores) |
最大GPU クロック |
未確認 | 未確認 | 未確認 | 2100 MHz | 1750 MHz | 1400 MHz | 1300 MHz |
TDP (cTDP Down/Up) |
35W-45W (65W cTDP) |
35W-45W (65W cTDP) |
35W-45W (65W cTDP) |
35W -54W (54W cTDP) |
35W-45W (65W cTDP) |
12-35W (35W cTDP) |
35W-45W (65W cTDP) |
発売時期 | 2023Q1? | 2023Q1? | 2022Q1? | 2021Q1 | 2020Q2 | 2019Q1 | 2018Q4 |
解説:
コメントでいただいたので、一応取り上げておきます。
勘違いされないようにしていただきたいのですが、このタイトルにあるGTX1650と言うのはモバイル用です。
参考までにデスクトップ向けGTX1650のTimeSpyスコアは3,447でありほとんど同じくらいですが、モバイル向けGTX650Ti上位モデルはそれ以上の速さです。
RembrandtはTimespyのスコアが2,700ほどでなかなか速いですが、GTX1650には一歩譲る性能です。
タイトルは煽った方が目を引きやすいのでそのように書いてあるのでしょうが、GTX1650と同等と言うことは無いです。
ちょっと遅い感じですね。
これがRyzen 7 6700Gなりで出てくるとなかなか面白そうな性能になります。
DDR4世代ですが、3D V-Cacheが搭載されてメモリのボトルネックをある程度解消しているのでしょうね。
ラスタライズのみでゲームをプレイする場合、もはや外付けのGPUは不要と言う時代がすぐそこまで来ています。