AMDとマイクロソフトは、Ryzen CPUに影響を与える問題を修正するパッチを、Windows 11アップデートとドライバーリリースを通じて正式にリリースしました。
AMD RyzenのL3キャッシュとCPPC2の問題は、マイクロソフト社の最新のWindows 11パッチとドライバーリリースによって解決されました。
AMDは、同社の技術とマイクロソフトの最新OSの構成上の問題により、同社のWindows 11対応プロセッサの全製品のパフォーマンスが低下していました。
このたびAMD社は、パフォーマンスを阻害していた特定のコアへのデータ・スレッドの送信に関わる特定のUEFI CPPC2(Collaborative Power and Performance Control 2)ドライバを修正したチップセット・ドライバをリリースしました。
Windows 11は通常、新しいパッチに加えて、その他のバグ修正やBIOSの更新も自動的にアップデートします。実際には、簡単にアクセスできるように、AMDから最新のドライバーをこちらからダウンロードすることができます。
マイクロソフト社は、本日公開されるWindows Update(2000.282パッチ、KB0006746)の一部として修正プログラムをリリースします。マイクロソフト社では、L3キャッシュのレイテンシーの問題に加え、いくつかの帯域幅の問題が発生していました。
両社の変更履歴のハイライトを以下に示します。
AMD Chipset Version 3.10.08.506 Changelog:
- AMDチップセット・ドライバー
- Ryzen Power Plans(Windows 11の「Zen+」および「Zen 2」でUEFI CPPC2をサポートするために必要です。
- AMD Ryzen™ Power Provisioning Package(Windows 11の “Zen 3 “以降でUEFI CPPC2をサポートするために必要です
Microsoft Windows 11 22000.282 パッチ (KB0006746) Changelog:
- Windows 11 (オリジナルリリース) にアップグレードした後、AMD Ryzen プロセッサーを搭載したデバイスで一部のアプリケーションのパフォーマンスに影響を与える可能性のある L3 キャッシングの問題に対処します。
AMDによると、L3キャッシュのレイテンシーの問題により、ゲーム中のパフォーマンスが最大15%低下し、PC上のアプリケーションのパフォーマンスが最大5%低下したとのことです。
Microsoft Windows 11に対応していたすべてのRyzen CPUが影響を受け、”Ryzen 2000、Ryzen 3000、Ryzen 4000、Ryzen 5000プロセッサを構成するすべてのZen+、Zen 2、Zen 3 CPU “のほか、”データセンター向けの一部のAMD EPYCプロセッサ、および一部の新しいAthlonチップも影響を受けます。” としています。
インテルが次世代プロセッサーであるAlder Lake CPUのリリースを目前に控え、AMD、さらにはNVIDIAは、インテルとその最新の次世代計画が、チームレッドとチームグリーンが支配していたGPU領域を掘り下げることで、今後数年間にわたって深刻な競争にさらされることになります。
解説:
Windows11でRyzenのゲームパフォーマンスが15%低下する問題を解決
ツイートではお伝えしていましたが、Windows11でRyzenの性能が低下する問題に対するパッチを提供しましまた。
同時にAMDもこの問題に対応するチップセットドライバを提供しています。
OSにバグはつきものですが、何というかRyzenを狙い撃ちにするかのようなこのバグはちょっとひどいのかなと思います。
新OSの移行はリリース後6か月から1年経ってから、若しくは大型パッチ(サービスパック)が1度当たってからと言うのが理想と私は考えていますが、それを裏付けるかのような不具合です。
Ryzenをお持ちの方のWindows11移行は早くても来年の3月下旬からにした方が良いということになりますね。
まだまだ未発見の不具合があるかもしれません。