AMDは、Radeon RX 7000シリーズのグラフィックスカードに、RDNA 3とRDNA 2の両方のGPUを搭載するかもしれないと、Greymon55が投稿した最新の詳細情報で報じています。
AMD Radeon RX 7000シリーズグラフィックスカードにRDNA 3と改良型RDNA 2の両方のGPUが採用されるとの噂が浮上
AMD Radeon RX 7000シリーズは、異なるデザインとアーキテクチャに基づいた様々なGPUが混在する予定です。
噂によると、Radeon 300やFuryシリーズを彷彿とさせるようなファミリーになるようです。
https://twitter.com/greymon55/status/1427255504779112448?ref_src=twsrc%5Etfw
翻訳
6nmはリフレッシュになる
https://twitter.com/greymon55/status/1425454587931074571?ref_src=twsrc%5Etfw
翻訳
Navi31-33だけがRDNA3のコアになっているようです。
3DCenter(via Videocardz)がまとめたリーク情報によると、AMDのハイエンドRadeon RX 7000シリーズグラフィックスカード、すなわちRX 7900、RX 7800シリーズ、RX 7700シリーズには、新しいRDNA 3アーキテクチャをベースにしたGPUが採用されるようです。
Navi 31、Navi 32、Navi 33で構成されますが、MCMアーキテクチャを採用するのはNavi 31とNavi 32のみで、Navi 33はモノリシックデザインを採用し、コア数はNavi 21(RDNA 2)と同様の5120コアとなります。
しかし、メインストリームおよびエントリーレベルの構成では、RDNA 3アーキテクチャーは採用されず、RDNA 2の更新サイクルの一部となります。
このサイクルには、6nmプロセスノードで製造されると噂されているNavi 22、Navi 23、Navi 24の各GPUが含まれる予定です。
また、RDNA 3 GPUは、5nmと6nmのノードが混在しているが、モノリシックなRDNA 2 GPUは6nmノードを使用し、若干の高クロックと効率性を実現すると予想されている。
以下は、3DCenterが推測した来年発売のAMD Radeon RX 7000シリーズファミリーのイメージです。
Radeon RX 6000 | Radeon RX 7000 | |
Navi 31 $ 1000-1500価格帯, Radeon RX 7900シリーズ の可能性 |
||
Navi 32 $ 600-1000価格帯, Radeon RX 7800シリーズ の可能性 |
||
Navi 21 $ 579-999, Radeon RX 6800/6900シリーズ |
➔ | Navi 33 最大$ 450まで, Radeon RX 7700シリーズ の可能性 |
Navi 22 $ 479, Radeon RX 6700 シリーズ |
➔ | Navi 22 (もしくは6nmでN22を リフレッシュ) $ 350価格帯, Radeon RX 7600シリーズ の可能性 |
Navi 23 $ 379, Radeon RX 6600シリーズ |
➔ | Navi 23 (もしくは6nmでN23を リフレッシュ) $ 250価格帯, Radeon RX 7500シリーズ の可能性 |
Navi 24 $ 200価格帯, Radeon RX 6500 シリーズ の可能性 |
➔ | Navi 24 (もしくは6nmでN24を リフレッシュ) $ 150価格帯, Radeon RX 7400シリーズ の可能性 |
RDNA 3の詳細に加えて、AMDのRDNA 4(Navi 4X)GPUは、RDNA 3(Navi 3X)に比べてより大きなSKUファミリーになるとも述べられている。
そのため、AMDはリフレッシュしたRDNA 2 GPUをNavi 3X GPUと名付ける可能性はあるが、技術的にはRDNA 3ファミリには入らないことになる。
最初のAMD RDNA 3 GPUは今年後半に発売される予定で、次世代Radeon RX 7000シリーズグラフィックスカードのラインナップに搭載されるMCMおよびモノリシックNavi 3X GPUのダイ構成については、すでにこちらで詳しく説明しています。
AMD RDNA 3 Navi 3X GPU構成(速報版)
GPU名 | Navi 21 | Navi 33 | Navi 32 | Navi 31 |
製造プロセス | 7nm | 6nm | 5nm/6nm | 5nm/6nm |
半導体 パッケージ |
モノリシック | モノリシック | MCM | MCM |
シェーダー エンジン数 |
4 | 2 | 4 (1ダイに つき2) |
6 (1ダイに つき3) |
GPU WGP数 | 40 | 20 | 40 (1ダイに つき20) |
60 (1ダイに つき30) |
WGP毎のSP数 | 128 | 256 | 256 | 256 |
演算ユニット数 (ダイ毎) |
80 | 40 | 80 160 (Total) |
120 240 (Total) |
コア数 (ダイ毎) | 5,120 | 5,120 | 5,120 | 7,689 |
コア数(合計) | 5,120 | 5,120 | 10,240 | 15,360 |
メモリバス幅 | 256-bit | 128-bit | 192-bit | 256-bit |
メモリ種類 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
インフィニティ キャッシュ |
128 MB | 256 MB | 384 MB | 512 MB |
フラッグシップ SKU |
Radeon RX 6900 XTX |
Radeon RX 7600 XT? |
Radeon RX 7700 XT? |
Radeon RX 7900 XT? |
TBP | 330W | ~200W | ~300W | ~400W |
発売時期 | 2020Q4 | 2021Q4? | 2021Q4? | 2021Q4? |
次期RDNA 3 GPUは、ラスタライズ性能の面でNVIDIAを凌駕するとの噂がいくつかありました。
AMDは、Radeon RXグラフィックスカードのラインアップとして初めてMCMを搭載したGPUを提供することで、主導権を握ることになりそうです。
しかし同時に、NVIDIAは、Ampere GPUに比べて3倍以上の性能向上を実現するMCM GPUのラインナップにいち早く移行すると予想されます。
AMD RDNA 3「Navi 3X」GPUを搭載したRadeon RXグラフィックスカードのラインナップは、既存のRDNA 2に比べて最大3倍の性能向上が期待されています。
AMDはFSRやRaytracingなどの次世代技術をすでに導入しており、レッドチームとグリーンチームの間で次世代技術の競争が激化することが予想されます。
AMD RDNA世代のGPUラインナップ
Radeonラインナップ | Radeon RX 5000 | Radeon RX 6000 | Radeon RX 7000 | Radeon RX 8000 |
GPUアーキテクチャー | RDNA 1 | RDNA 2 | RDNA 3 / RDNA 2 | RDNA 4 |
製造プロセス | 7nm | 7nm | 5nm/6nm? | 5nm/3nm? |
GPUファミリー | Navi 1X | Navi 2X | Navi 3X | Navi 4X |
フラッグシップGPU | N/A | Navi 21 (5120 SPs) | Navi 31 (15360 SPs) | Navi 41 |
ハイエンドGPU | Navi 10 (2560 SPs) | Navi 22 (2560 SPs) | Navi 32 (10240 SPs) | Navi 42 |
ミドルレンジGPU | Navi 12 (2560 SPs) | Navi 23 (2048 SPs) | Navi 33 (5120 SPs) | Navi 43 |
エントリー GPU | Navi 14 (1536 SPs) | Navi 24 (1024 SPs) | Navi 34 (2560 SPs) | Navi 44 |
ソース:wccftech – AMD Radeon RX 7000 Graphics Cards Rumored To Feature RDNA 3 5nm & RDNA 2 6nm GPUs
解説:
Radeon7000シリーズの下位モデルはRDNA2リフレッシュになる?
MCMを採用するRadeon7000シリーズですが、どうも下位モデルはRDNA2のリフレッシュになる可能性が高いようです。
RDNA3はlovelaceより高性能になると言われていますが、どうも、RDNA3の特性はMCMを前提にしたものになるのかなと思ったり思わなかったりします。
性能的には同コア数で同程度の性能にとどまる可能性が高いのかなと思います。
RDNA2も大容量キャッシュとレイトレーシングユニットと言う2つのお荷物を抱えているため、同コア数のモデルを同クロックで比較するととくにRDNA1より劇的に優れているわけではありません。
MCM版はキャッシュ周りにかなりの工夫がなされていると思いますので、その点が最大の特徴になるんではないかと考えています。
RDNA2は7nm+なのか7nmなのかわかりませんが、7nm+なら6nmと互換性はないため、わざわざ作り直したということになり、MCMではないRDNA3は性能的に見るべきところはないという可能性もあります。
今一つの可能性としては、RDNA2がN7かN7Pだった場合、単に下位のモデルを設計する手が足りなくてリフレッシュにしたという可能性ですね。
7nm+と6nmは元々半導体密度はほとんど同一であり、電力特性はどっちが優れているのかわかりませんが、コスト以外に採用する意味と言うのはあまりありません。
これ以上は続報が出ない限りは分かりませので、このあたりにしておきますが、RDNA2は高いなと思っている人は2023年に6nmでリフレッシュされるので、それまで待ってみるのも面白いと思います。