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AMD副社長、Apple M1について「強力なシングルスレッド性能でZen 3 CPUと同等だが、非常に競争力のあるロードマップを持っている」とコメント

更新日:

AMDのコーポレートバイスプレジデントであるデビッド・マカフィー氏は、AppleのM1プロセッサを称賛し、同社の新しいCPUである「Zen 3」に匹敵すると述べた上で、同社には今後強力なロードマップがあると確信しています。

AMD、AppleのM1 CPUに感銘を受け、同社のZen 3プロセッサに匹敵する強力なシングルスレッド性能を実現したが、今後のロードマップは非常に競争力のあるものになると述べた。

AMD社の製品管理担当CVPであるDavid McAfee氏は、The Indian Expressとのインタビューで、同社のM1チップが発売されたにもかかわらず、Apple社に対して競争力を維持すると述べました。Apple M1 CPUは、発売当時、業界が予想していなかった新しいレベルの性能を提供し、皆を驚かせました。

デイビッドは、Apple M1が強力なシングルスレッド性能を発揮するだけでなく、同社の新しいZen 3ベースのCPUに匹敵するほど高速であることを認めており、これはライバルのチップメーカーにとって非常に重要な発言です。

デビッドはまた、アップルのM1シリーズのCPUにおける最大の革新は、バッテリーのタイミングと電力効率の向上であり、これは最新のx86プロセッサーとは全く異なるレベルのものだと述べています。

「Appleが行ったことは、チップの設計に異なるアプローチを取ったことです。彼らのアプローチは、Zen 3シリーズのプロセッサーに匹敵する強力なシングルスレッドのCPUパフォーマンスを持つものです。」

「Appleがエコシステムにもたらした最大のイノベーションは、モバイルハンドセット分野の伝統と、それをモバイルハンドセットの設計手法からPC分野に持ち込んだことによる、バッテリー駆動時間と電力効率だと言えるでしょう。」

AMD コーポレートバイスプレジデント デビッド・マカフィー (The Indian Expressより)

しかし、デビッドは、AMDはAppleが行っていることに対して非常に競争力のあるロードマップを持っているとも述べています。

この発言には2つの興味深い点があります。

1つは、AMDのロードマップが、かつての敵であるIntelではなく、Appleに対抗するものであるということ。

そしてもう1つは、AMDが将来提供するZen製品をApple M(X)CPUに対抗するために、より高いシングルコア性能と効率性を優先させるということです。

「Appleがして見せたことで、AMDの戦略が劇的に変わるとは思いません。」

「今後のロードマップを見ると、Appleがして見せたことに対して非常に競争力のあるロードマップができたと思います。」

「AMDは、パフォーマンス、電力効率、製造プロセス技術の面でリードしています。インテルやアップルがどのような動きを見せようとも、我々はこれらのことを続けていくことができる……我々は最終的に非常に強い競争力を持つことになるだろう」と述べた。」

AMD コーポレートバイスプレジデント デビッド・マカフィー(The Indian Expressより)

インテルは先日、プロセスノードのロードマップを刷新し、2025年以降の製品を加速させることを表明しました。

また、AMDは、来年、5nmプロセスノードを採用した次世代および最新のZen 4 CPUを提供することを約束しました。

これは、アップルがMac製品向けに新しいMシリーズSOCを発表するのとほぼ同時期であり、インテルとAMDは、新しいチップレットやハイブリッドデザインのイノベーションを通じて、これに直接対抗しようとしています。

ソース:wccftech – AMD VP on Apple M1: Strong Single-Threaded Performance & On Par With Zen 3 CPUs But We’ve Got A Very Competitive Roadmap

 

 

解説:

もはやお互いを意識していないのはIntelだけではなく・・・・

AppleがM1搭載ノートPCを発売し、月間シェアの10%前後を奪取したいわゆるM1ショックはあらゆるメーカーを震撼させたようです。

AMDもIntelではなく、Appleを意識した発言を行っています。

M1はZen3と同程度のパワーがあると認めているようです。

M1のベンチマーク結果から逆算すると、省電力性を抜きにして語っていると思われます。

※ 効率性においてM1はそれほどx86のプロセッサとは隔絶した性能があると思います。

要するにM1は省電力性に振っていますが、デスクトップ版M1なるものがあったら、性能的にもはるかに上を行く可能性があるということだと思います。

今年M1Xなる高性能向けのプロセッサが出ると言われていますが、もし本当に出たとしたらIntel、AMDともに比較の対象になるでしょう。

しかし、Ryzenの大ヒットで株価もうなぎのぼりのAMDの幹部の発言はあくまでも強気でAppleに対しても競争力のある製品を出し続けることが出来るとしています。

その言葉が本当であるかどうかはこれから出るZen3+とZen4で市場からの審判を受けることになると思います。

今まで一度も取り上げられたことの無かったAMD幹部のAppleを意識した発言は、AMDの時価総額が上がっていけばAppleすらも射程距離に入るのだということを匂わせる発言であることは間違いないです。

上り調子の会社と言うのはやはり見ていて面白いです。

今年、IntelはAlderLakeで一足先に新しい技術を取り入れますが、ぜひともAMDもキャッチアップしていって欲しいと思います。

 

 

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