AMDの「AGESA 1.2.0.1 BIOSファームウェア」が正式に発表され、Ryzen 5000デスクトップCPU向けのバグ修正や改善が行われました。
ボードメーカーは、500シリーズのラインナップの中で、各マザーボードに対応したBIOSを展開していく。
AMD AGESA 1.2.0.1 BIOSファームウェアが正式に発表 – Ryzen 5000デスクトップCPU向けに様々なバグ修正と改善を追加、MSI 500シリーズマザーボードではL3キャッシュのパフォーマンス修正が実証される
AMD自身によると、Ryzen 5000デスクトップCPU用の最初の公開BIOSが現在展開されているとのこと。
AMD自身は以下の一般的な修正と改善を確認している。
- 修正しました:Hynix NVMeでの誤ったSMARTエラー
- 修正: M.2 SATA デバイスの間欠的な SSD の検出
- AIDA64でL3$の帯域幅を改善
- AMD Ryzen Masterで5600X/5800Xのコアを無効にした場合の安定性を改善
https://twitter.com/AMDRyzen/status/1364971430337740804?ref_src=twsrc%5Etfw
上記の修正/改善に加えて、AGESA 1.2.0.1 BIOS ファームウェアは、1.2.0.0 BIOS ファームウェアへのアップデート時にユーザーが直面していた L3 キャッシュパフォーマンスの問題にも対応しています。
そのために、AMD Ryzen 9 5950X CPUとMSI MEG B550 Unifyマザーボードを使用したテストセットアップを行いました。
比較は、AGESA 1.2.0.0.0と新しいAGESA 1.2.0.1ファームウェアの両方で行われました。L3 Cache性能での比較は以下で確認できる。
AMD Ryzen 9 5950X L3 AGESA 1.2.0.0.0BIOSファームウェアでのキャッシュパフォーマンス:
AMD Ryzen 9 5950X L3キャッシュ性能をAGESA 1.2.0.1 BIOSファームウェアで確認:
ご覧のように、AGESA 1.2.0.1は、L3キャッシュのパフォーマンスの問題を修正し、数値は本来あるべきところに戻っています。
また、MSIは、AMD AGESA 1.2.0.1ファームウェアを以下の500シリーズマザーボードに展開しました。
- MEG X570 GODLIKE (7C34.v1D1ベータ)
- MEG X570 ACE (7C35.v1E1ベータ)
- MEG X570 Unify (7C35.vA91ベータ版)
- MEG B550 Unify(7D13.v121ベータ版
- MEG B550 Unify-X(7D13.vA21ベータ版
これらのマザーボードのいずれかをお使いの場合は、AMD Ryzen 500シリーズデスクトッププロセッサの可能性を最大限に引き出すために、
MSIから最新のBIOSを入手するようにしてください。
他のメーカーがAMD AGESA 1.2.0.1バージョンに基づいたBIOSファームウェアをリリースした際には、最新情報をお伝えします。
解説:
UEFIのバグが改善
AMD AGESA 1.2.0.0で発生していたバグの改善をAMD AGESA 1.2.0.1で果たしたようです。
ずっとあったバグなのかと思いましたがどうも違うようですね。
L3周りはあくまでもAMD AGESA 1.2.0.0で発生していたバグを改善するもののようです。
AMD AGESA 1.2.0.0はAMDの言うところのSAM(スマートアクセスメモリ)イコールnVidiaで言うところのRsizable-BAR機能の実装がなされたBIOSです。
AMD500シリーズは未だに現役、最新鋭のチップセットですので、様々な改良や機能の実装が発売後2年たってもなされています。
CPUの劇的な進化に伴って、オンボードLANやオンボード無線LANなどが陳腐化しつつあるマザーボードもありますので、ずっと古いチップセットを使い続けることが正しいのかどうかとも個人的には思いますが、DDR5対応でソケットは一新されるはずですので、Zen4が発売されれば解決される問題なのかなとは思います。
AMD600シリーズはThunderbolt3(USB4)に全面的に対応してほしいところです。