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AMDの「Renoir」ダイの解説により、x16 PEGを搭載したデスクトップチップに期待が高まる

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シリコンダイの高精細なEM撮影と注釈で有名なVLSIエンジニアのフリッツケンス・フリッツ氏は、最近、AMDの7nm APUシリコン「Renoir」に関する研究成果を発表した。

彼のダイショットには、GPUsAreMagicとして知られるNemez氏が注釈を付けている。

このシリコンのフロアプランを見ると、2つのCCX(compute complex)にCPUコアが分散している前世代の「Picasso」シリコンに比べて2倍のCPUコアを持つことで、CPUコンポーネントが最終的にiGPUコンポーネントを凌駕していることがわかる。

「Renoir」のCCXは、「Matisse」や「Rome」のMCMに搭載されている「Zen2」CCDに搭載されているCCXよりも目に見えて小さく、L3キャッシュが16MBに対して4MBと小さい。分解型メモリコントローラを搭載したMCMであるため、CCXあたりの最終レベルキャッシュが多い方が理にかなっている。

また、iGPUには8つの「Vega」NGCUしか搭載されていないので、「Renoir」ベースのデスクトップAPUが512以上のストリームプロセッサを搭載する余地はない。

AMDは、iGPUのエンジンクロックを “Picasso “のそれと比較して40%以上アップすることで、NGCUの減少分を補おうとした。

 

 

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注釈で目を引いたのは、PCI-Express物理層だ。どうやらダイには20のPCI-Expressレーンがあり、さらにSerDesの柔軟性のおかげで2つのSATA 6 Gbpsポートとして構成できる4つのレーンが追加されているようだ。

※ SerDes(SERializer/DESerializerの略)は、コンピュータのバス等に於いてシリアル、パラレルを相互変換する回路。 特に高速インターフェースにおいて、パラレルインターフェース間をシリアル接続する際などに利用される。

これは、一般的なデスクトッププラットフォームでは、チップセットバスへの4レーンとAM4ソケットに配線されたM.2 NVMeスロットに割り当てられた最後の4レーンの他に、PEG(PCI-Expressグラフィックス、またはマザーボードのメインx16スロット)への16レーンを「Renoir」が最終的に確保できることを意味している。

モバイルプラットフォームでは、「Renoir」プロセッサは、GEN 3.0 x16が可能なGeForce RTX 2060(モバイル)のようなディスクリートGPUと組み合わせた場合も含めて、PEG(ディスクリートグラフィックス)に向けて8レーン以上の余裕を持たない。

「Picasso」や「Raven Ridge」のような前世代のデスクトップAPUは、デスクトッププラットフォームであっても、PEGに向けて8つ以上のPCIe gen 3.0レーンを確保していない。x16 PEG能力は、Ryzen 7 4700GのようなトップSKUを使用するプレミアムゲーミングPC構築のためのデスクトップ「Renoir」プロセッサの信頼性を高めるだろう。

ソース:techpowerup – AMD “Renoir” Die Annotation Raises Hopes of Desktop Chips Featuring x16 PEG

 

解説:

RenoirとMatisseの違い

L3キャッシュがCCX当たりMatisse16MBに対してRenoir4MBとなるようです。

GPUのPCI ExpressはPicassoまでは8レーンでしたが16レーンとなるようです。

ただし、PCI Express4.0ではなく、3.0にとどまるようですね。

その他、NVMe Gen3 SSD用のレーンも4つ、確保されているようです。

やはりRenoirは基本的にエントリー向けと言うことで、Matisseよりは仕様的に劣る部分があるようです。

Renoirを購入予定の方はこの辺をよく考えてどちらにするか決めてください。

価格にもよりますが、次世代のGPUはPCI Express4.0対応が確実で、別途GPUを用意するゲーマー的には特にRenoirにこだわる理由がなく、なんとも悩ましいところです。

 

 

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