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インテル第10世代Core(Comet Lake-S)の最終スペックと価格に関して

投稿日:

Intelが次期第10世代Core-Sシリーズの最終的な価格と仕様を確認したところです。

更新:HD-Tecnologiaがリークしたプレゼンテーションを追加しました。

Intel Core i9-10900K:10コア、488ドル、新ボックス

Intelは4月30日、Comet Lake-Sシリーズを正式発表する。

この新しいCPUは、14nmファブリケーションプロセスに頼ることになる。

我々が持っているプレゼンテーションの中で、Intelは、なぜCPUを選択する際に高周波数が依然として重要な要素であるかを説明している。

なぜ周波数が重要なのか」というタイトルのスライドで、Intelは語る。

  • 最大5.3GHzの新第10世代Intel Core Sシリーズプロセッサ
  • ゲームやほとんどのアプリケーションは、引き続き高周波コアに依存しています。
  • ゲームの約6割がシングルコアに最適化されている
  • 高いフレームレートを駆動するために必要なパフォーマンスの向上、低レイテンシーを達成するための基盤要素 – これが周波数の問題です。

 

オーバークロック

インテルは、新しいCore Sシリーズ・プロセッサーで、以下の機能を備えた新しいIntel Extreme Tuning Utilityを発表しました。

  • コアごとの HT の無効化/有効化
  • PEG/DMI OC
  • 強化された電圧/周波数カーブ制御

 

薄型化

新しいCPUは、より薄いダイとより厚いIHSが特徴で、Intelの言葉を借りれば熱性能が向上するはずだ。

 

グラフィックス

すべてのCore Kとnon-Kシリーズ(Fモデルを除く)は、Intel UHDグラフィックス630を搭載しています。

CeleronはIntel UHDグラフィックス610を搭載

 

メモリ

Intel Core。2チャンネルDDR4-2933

Pentium/Celeron。2チャンネルDDR4-2666

 

PCIe 3.0レーン

  • すべてのComet Lake-S CPUは40のプラットフォームレーンを備えています。
  • 新しい第10世代のIntel Coreデスクトップ・プロセッサの特徴
  • NEW Intel Thermal Velocity Boostで最大5.3 GHzまで対応
  • 新しいインテル ターボ ブースト マックス テクノロジー 3.0
  • Core i9 から i3 プロセッサーに渡る NEW インテル・ハイパースレッディング・テクノロジー
  • NEW 20M Intelスマートキャッシュを搭載した最大10コア
  • NEW DDR4-2933までサポート
  • NEW強化されたコア&メモリのオーバークロック
  • NEW Intel 400シリーズチップセット
  • NEW 2.5G Intel Ethernet Connection I225 (Foxville) サポート
  • I225 V2 (B2ステッピング)は現在生産中で、すべての準拠した2.5GbEリンク・パートナー上で2.5GBEで動作します。

intel第10世代Core-S Comet Lake-Sシリーズ

コア数/
スレッド数
ベースクロック Turbo
Boost 2.0
Turbo
Boost
Max 3.0
全コア
ターボ
Therm.
Velocity Bst/
All Core
TDP 小売価格
i9-10900K  10C/20T  3.7 GHz  5.1 GHz  5.2 GHz  4.8 GHz  5.3/4.9 GHz  125W  $488
i9-10900KF  10C/20T  3.7 GHz  5.1 GHz  5.2 GHz  4.8 GHz  5.3/4.9 GHz  125W  $472
i9-10900  10C/20T  2.8 GHz  5.0 GHz  5.1 GHz  4.5 GHz  5.2/4.6 GHz  65W  $439
i9-10900F  10C/20T  2.8 GHz  5.0 GHz  5.1 GHz  4.5 GHz  5.2/4.6 GHz  65W  $422
i7-10700K  8C/16T  3.8 GHz  5.0 GHz  5.1 GHz  4.7 GHz NA  125W  $374
i7-10700KF  8C/16T  3.8 GHz  5.0 GHz  5.1 GHz  4.7 GHz NA  125W  $349
i7-10700  8C/16T  2.9 GHz  4.7 GHz  4.8 GHz  4.6 GHz NA  65W  $323
i7-10700F  8C/16T  2.9 GHz  4.7 GHz  4.8 GHz  4.6 GHz NA  65W  $298
i5-10600K  6C/12T  4.1 GHz  4.8 GHz NA  4.5 GHz NA  125W  $262
i5-10600KF  6C/12T  4.1 GHz  4.8 GHz NA  4.5 GHz NA  125W  $237
i5-10600  6C/12T  3.3 GHz  4.8 GHz NA  4.4 GHz NA  65W  $213
i5-10500  6C/12T  3.1 GHz  4.5 GHz NA  4.2 GHz NA  65W  $192
i5-10400  6C/12T  2.9 GHz  4.3 GHz NA  4.0 GHz NA  65W  $182
i5-10400F  6C/12T  2.9 GHz  4.3 GHz NA  4.0 GHz NA  65W  $157
i3-10320  4C/8T  3.8 GHz  4.6 GHz NA  4.4 GHz NA  65W  $154
i3-10300  4C/8T  3.7 GHz  4.4 GHz NA  4.2 GHz NA  65W  $143
i3-10100  4C/8T  3.6 GHz  4.3 GHz NA  4.1 GHz NA  65W  $122
G-6600*  2C/4T  4.2 GHz NA NA NA NA  58W  $86
G-6500*  2C/4T  4.1 GHz NA NA NA NA  58W  $75
G-6400*  2C/4T  4.0 GHz NA NA NA NA  58W  $64
G-5920**  2C/2T  3.5 GHz NA NA NA NA  58W  $52
G-5900**  2C/2T  3.4 GHz NA NA NA NA  58W  $42

 

Intel Core “T” シリーズ (35W TDP)

コア数/
スレッド数
ベースクロック Turbo
Boost 2.0
Turbo
Boost
Max 3.0
全コア
ターボ
Therm.
Velocity Bst/
All Core
TDP 小売価格
i9-10900T  10C/20T  1.9 GHz  4.5 GHz  4.6 GHz  3.7 GHz NA  35W  $439
i7-10700T  8C/16T  2.0 GHz  4.4 GHz  4.5 GHz  3.7 GHz NA  35W  $325
i5-10600T  6C/12T  2.4 GHz  4.0 GHz NA  3.7 GHz NA  35W  $213
i5-10500T  6C/12T  2.3 GHz  3.8 GHz NA  3.5 GHz NA  35W  $192
i5-10400T  6C/12T  2.0 GHz  3.6 GHz NA  3.2 GHz NA  35W  $182
i3-10300T  4C/8T  3.0 GHz  3.9 GHz NA  3.7 GHz NA  35W  $143
i3-10100T  4C/8T  3.0 GHz  3.8 GHz NA  3.5 GHz NA  35W  $122
G-6500T*  2C/4T  3.5 GHz NA NA NA NA  35W  $75
G-6400T*  2C/4T  3.4 GHz NA NA NA NA  35W  $64
G-5900T**  2C/2T  3.2 GHz NA NA NA NA  35W  $42

 

ソース:Videocardz.com – Intel 10th Gen Core (Comet Lake-S) Final Specs and Pricing leaked

 

解説:

4/30にリークしたComet Lake-Sのラインナップを今頃紹介するのは、ほかの記事のために後回しにして、ズルズルと伸ばしていたからです。

ようやく記事を公開しました。

今回がwccftechではなく、Videocardz.comソースなのはwccftechの記事が長すぎたからです。(笑

 

さて、Comet Lake-Sは最後のSky Lakeアーキテクチャーということで、第6世代から根本的な機能は変わっていません。

iGPUのクロックが上がり、コア数が増えただけになります。

さすがに2015年から5年間も根本的なところをアップデートしていない製品は今となっては古臭いとしか言いようがなく、ひと昔前というイメージがぬぐえません。

ぶっちゃけた話、どうしてもIntelでなければならない人、ミドルグレード以下のパーツで固める人にとってはあまり関係ありませんが、最新・最高のパーツで揃えたい人にとってはあまり魅力を感じない製品となっています。

歩留まりには苦しんでいるようで、相も変わらずGPUが死んでいる末尾「F」モデルがラインナップされています。

こうしたモデルがラインナップされるのも動作クロックや特性に大きな差があるGPU部分とCPU部分では製造上の設定などに差があるからでしょう。

CPU部分の性能を上げようとすれば、CPUの特性に半導体を最適化せざるを得ず、GPU部分が死んだ個体が多く出るのでしょう。

14nm++++などと言っていますが、とどのつまり、今までマージンとして残していた部分を食いつぶして製品のスペックを上げているに過ぎないということです。

これらのことはある程度自作歴の長い人ならばおそらく予想がついていると思います。

一時期Core i3のロック解除モデルがあるのではないかという情報もありましたが、正式なラインナップの中には残念ながらありませんでした。

4コア8スレッドだと上位の製品よりも回りすぎてしまうからなのでしょう。

AMDは関係なく4コア8スレッドのロック解除モデルを出していますが、この辺に現在のIntelとAMDの力関係が現れています。

目玉の一つはThermal Velocity Boostだと思いますが、こちらを十分に生かすには360mmラジエーターの簡易水冷以上の冷却システムが必須になるでしょう。

そうでなくても使えますが、クロックが一瞬上がって終わりということになると思います。

Thermal Velocity Boostの非常に使いにくい機能性を見てもわかる通り、Comet Lake-Sは行きつくところまで行った、恐竜的進化をしたCPUといってもよいと思います。

恐竜は巨大な隕石が落ちてきて絶滅したとも言われていますが、最後のSky LakeアーキテクチャーがComet Lakeという名前なのもちょっと皮肉っぽい感じを受けてしまいます。

彗星は古来日本では妖星などと言われ、凶事の象徴とも言われてきました。

海外の人にはわからないと思いますが、なかなかスパイスの聞いたネーミングだと思います。

次世代のRocket Lake-SはTiger Lakeの14nm移植版と言われ、CPU部分とGPU部分が分離するMCMになるのではないかといわれていますので、末尾Fモデルは消滅するかもしれませんね。

また、PCI EXpress4.0に対応することもほぼ確実視されていますので、Kaby Lake以前のモデルを使っているIntelファンの方はそろそろ買い替えたほうが良いと思いますが、そうでなければRocket Lake-Sまで待った方がよいでしょう。

夏にはAMDの新モデルとマザーボードが出ますので、Comet Lake-Sの売れ行きが芳しくなければセールなどが行われると思います。

そこまで様子を見てからでも遅くはないでしょう。

 

 

 

  • B!