AMDは、第3世代のRyzenプロセッサーでの圧倒的なPrecision Boost動作の問題を修正するAGESAマイクロコードアップデートに最後の仕上げを施しています。
バージョンComboAM4 1.0.0.3ABBAは、マザーボードメーカーにプッシュされてUEFIファームウェアと統合され、MSIへのそのようなディスパッチの1つがChipHellのWebにリークされました。
Tom’s HardwareはBIOSを入手しており、MEG X570 Creatorマザーボードと互換性があるため、Ryzen 9 3900XおよびRyzen 7 3700Xをテストしました。
Tom’s Hardwareは、ミニレビュー記事に掲載されたテストで、AGESA 1.0.0.3ABBAを使用すると、3700Xサンプルがストック設定でボード全体で4.40 GHzに正しく動作することを確認しました。 古い1.0.0.3ABでは、4.375 GHzになります。
Ryzen 9 3900Xは、このマイクロコードでわずかに異なる動作をします。
Tom’s Hardwareは、ピークブースト周波数を4.575 GHzから4.625 GHz(4.60 GHz仕様を超える)に上げることができましたが、POV-RayやCineBenchなどの特定のテストでは、ブースト周波数は4.250 GHzに下がります。
全体的に、レビュアーは、新しいマイクロコードを使用してチップのパフォーマンスの改善を確認しました。
新しいマイクロコードは、プロセッサの温度しきい値も明らかに変更します。
ソース:techpwerup – AMD AGESA 1.0.0.3ABBA That Apparently Fixes Zen2 Boost Issues Leaked
解説:
海外のユーザーが問題に上げていたRyzen3000シリーズのブーストクロックが公称値より低い問題ですが、さっそく修正版のAGESAが出たようです。
発売以降、かなり頻繁に更新されていますので、メーカーの方も検証する暇もなく、次のAGESAが出るという感じになっているのではないでしょうか(笑。
このAGESAを使ったBIOSをいち早く入手した海外の老舗PCパーツ関連情報サイトTom’s Hardwareで早速テストを行ったところ公称値以上の速度で動作することを確認したようです。
一般のユーザー向けのBIOSをまだたと思いますが、検証が終わり次第すぐに公開されることになると思います。
当サイトでは初物は不具合覚悟と繰り返し言っていますが、Ryzen3000シリーズは初物規格だらけにもかかわらず、明らかに当たりで、動かないとか致命的な不具合が無いので割と安心できる方だと思います。
一部のテストでは問題が残っているようですが、こちらはBIOSの問題なのかプログラムの問題なのかよくわからない感じですね。
一応これで修正はFIXされたということになるんでしょうか。
性能に与える影響はあまり大きくないと思いますが、公称値以下の性能というのはやはり気持ちの良いものではありませんので、すでにRyzen3000シリーズをお使いの方はこれでノドの奥に刺さった小骨が取れたようなすっきりした気分になられたのではないかと思います。
あとは未発売の3950X、3900、3700、3500も早く発売されてほしいところではあります。
特に3950Xは9月発売ということですが、未だに音沙汰がありません。
10月以降、Threadripper、TRX40/80、WRX80、Navi14と発売を控えていますので、こちらも注目ですね。
特にNavi14が出ればRX500シリーズは晴れて退役になるのではないかと思います。
※ 2019/9/13追記 techpowerupで検証記事が出ました。
上の画像がそのまとめになります。
NewBIOSでは1-2スレッドで4.6GHz以上のクロックが出ており、確かに改善されていることが伺えます。
私の過去のコメント通り、1-2スレッドでほぼ同程度のクロックになっており、やはり1スレッド単位だとブーストクロックが出にくいことがわかるのではないでしょうか。
逆に3Tと4Tにも差が存在し、3Tのクロックは出にくいのではないかと思います。
持っていたら自分でも検証するのですが(笑
ソース:techpowerup – AMD Agesa ABBA with Boost Clock Fix Tested on Ryzen 3900X