AMDが最近発表した16コアのRyzen 9 3950Xフラッグシッププロセッサは、すでに世界記録を更新しています。
9月にAM4ソケットに搭載される予定のチップは、主流のコンシューマプラットフォームでHEDT性能を発揮し、極端にオーバークロックされています。
AMD Ryzen 9 3950Xが全16コアで5 GHzにオーバークロック、Intelの16コア製品を撃墜 – X570プラットフォームで最高のDDR4周波数を達成
仕様の面では、AMD Ryzen 9 3950Xは7nm Zen 2コアアーキテクチャを特徴とするでしょう。
Ryzen 9インターポーザーには、2つのZen 2ダイと14 nmのプロセスノードに基づく単一のI / Oダイを含む3つのチップレットがあります。
AMD Ryzen 9 3950Xは完全に有効になり、16コアと32スレッドを提供します。
コア構成は、AM4などの主流のプラットフォームでは利用できませんでした。
12コア、24スレッドのRyzen 9 3900X構成でさえ、主流のプラットフォームでは見られず、AMDは、かつてはHEDT独占的だったこのようなコア数の多さを、主流のユーザーにまで引き下げた
クロック速度の面では、AMD Ryzen 9 3950Xは3.5 GHzの基本周波数で動作し、AMDのRyzen 3000シリーズプロセッサで最高である超高速と言ってもよい4.7 GHzまでブーストします。
このチップは72 MBの総キャッシュ容量を持ち、他のRyzen 9製品と同様にTDPは105 Wです。
TDPは基本周波数数に基づいているので、実際にはチップがブーストされるかユーザーによって手動でオーバークロックされると高くなります。
オーバークロックに関しては、他のすべてのRyzen CPUと同様に、Ryzen 9 3950XはTIMよりも優れたサーマルを提供するのに役立つハンダ付けされた設計を特徴とすることもわかっています。
パフォーマンスの数値になると、AMD Ryzen 9 3950Xは16コアすべてで1.608Vの電圧で5 GHzにオーバークロックされました。
チップはLN2の下で動作していて、なんとか世界記録を破ることができました。
このプロセッサはMSI MEG X570 GODLIKEマザーボード上で動作していました。これは7月にプラットフォームが発売されたときに得られる最高のX570ボードの1つです。
このプロセッサは、4533 MHzのG.Skill Trident Z Royal DIMM(DDR4)のペアと並行して動作していました。
オーバークロックセッション中に破った3つのレコードは次のとおりです。
- Cinebench R15:Ryzen 9 3950X @ 5434ポイント(以前のWR:Core i9-9960X @ 5320ポイント)
- Cinebench R20:Ryzen 9 3950X @ 12167ポイント(前のWR:Core i9-7960X @ 10895ポイント)
- Geekbench 4:Ryzen 9 3950X @ 65499ポイント(前のWR:Core i9-7960X @ 60991ポイント)
AMD Ryzen 3000シリーズCPUラインナップ
CPU名 | Ryzen 5 3600 | Ryzen 5 3600X | Ryzen 7 3700X | Ryzen 7 3800X | Ryzen 9 3900X | Ryzen 9 3950X |
コア数/スレッド数 | 6/12 | 6/12 | 8/16 | 8/16 | 12/24 | 16/32 |
ベースクロック | 3.6 GHz | 3.8 GHz | 3.5 GHz | 3.6 GHz | 3.8 GHz | 3.5GHz |
ブーストクロック | 4.2 GHz | 4.4 GHz | 4.4 GHz | 4.5 GHz | 4.6 GHz | 4.7GHz |
トータルキャッシュ | 35 MB | 35 MB | 36 MB | 36 MB | 70 MB | 72MB |
PCI Exレーン数(CPU+チップセット) | 40 | 40 | 40 | 40 | 40 | 40 |
TDP | 65W | 95W | 65W | 105W | 105W | 105W |
価格(USドル) | $199 US | $249 US | $329 US | $399 US | $499 US | $749 |
AMDの次世代X570チップセット – PCIe第4世代をサポートする初の主流プラットフォーム、豊富でRyzen 3000 CPU対応
X470で見たように、Ryzen 2000シリーズプロセッサには、Precision Boost OverdriveやXFR 2.0などの新しいマザーボードでのみサポートされていた機能がいくつかありました。
AMDのZen 2ベースのRyzenメインストリームプロセッサファミリが驚くべき新機能をいくつか備えていることは間違いありませんが、主なハイライトはPCIe Gen4のサポートです。 X570プラットフォームは、すべてPCIe Gen4ソリューションになるでしょう。つまり、これはおそらく、新しいPCIe規格のサポートをフィーチャーした最初のコンシューマープラットフォームになるでしょう。
IOの詳細については、CPUは再び合計24 PCIe Gen 4レーンを提供し、PCHは合計16 PCIe Gen 4レーンを提供します。 CPUから最初のPCI Express x16およびPCI Express x4スロットに向かう直接リンクが1つあり、残りのIOはx5リンクを介してCPUにリンクされるX570 PCHによって処理されます。
Computex 2019の間に発表されたすべてのX570マザーボードは、すべての主要メーカー向けの主力製品であるX570ボードを含めてすでに切り上げられています。
ただし、AMD Ryzen 3000シリーズが前回と同じようにX570ボードとのみ互換性があることを意味するわけではありません。
新しいCPUは、X470およびX370ボードとも下位互換性があります。 以下は、第3世代AMD Ryzen CPUをサポートするための、既存のマザーボード用の各マザーボードメーカーのBIOSリリースへのリンクです。
ASUS Statement on 300 & 400 Series AM4 Motherboards for Next-Gen AMD Ryzen CPUs
GIGABYTE Announces BIOS Updates For Next Gen. AMD Ryzen CPUs
MSI Next-Gen AMD CPU & APU support on MSI 300- and 400-series AM4 motherboards
Asrock New BIOS Updates To Support Future AMD Ryzen Processors For ASRock AM4 Series Motherboards
彼らは確かに新しく発売されたX570ラインナップで利用可能になるであろう同じ機能セットを表示しないでしょうが、マザーボードをアップグレードする煩わしさなしで新しいCPUを落として彼らのPCを使い続けたいユーザーのための完全に安定した機能を備えます。 ゼロからすべて。
AMDのX570プラットフォームとRyzen 3000 CPUは7月7日に発売予定で、AMD Ryzen 9 3950Xは2019年9月に発売予定です。
解説:
液体窒素の人たちがウォーミングアップして、Ryzen 9 3950Xを全コア5.0GHzまでOCしたという話です。
まあ、まだサンプルの段階ですが、こうしたことをしやすくするためにわざわざIHS内の熱伝導材をソルダリングにしているのでしょうね。
Cinebench R15/R20ともにintelのCore i-Xの16コア32スレッドCPUを抜き去っており、16コアで動作させた時も高速であることが伺えます。
加えて、ブーストクロックが4.7GHzですので、少ないコア数で動かしたときもかなり高速に動作する仕様になっているようです。
ベースクロックが3.5GHzと下のSKUと比較すると低いので、このクロックをデフォルトでどのくらいのコア数まで維持できるのかで評価が変わってくると思います。
4コアくらいまで維持できるならば本当に神レベルといってよいでしょう。
RX5700はぱっとしませんでしたが、CPUでは目覚ましい性能を挙げており、CPUというパーツが如何に並列化が苦手なパーツなのかはっきりわかる結果になっていて面白いです。
過去の記事でも何度も触れていますが、GPUは同じような回路の集合体でトランジスタ数がリニアに性能に結び付きやすいパーツですが、CPUの方はそう単純ではありません。
事実32コア64スレッドのThreadripper2990WXはゲーム用としてはあまり向いてないといわれており、ゲーミングワークステーションとして発売されている各社のBTOもCPUは2950Xが多いんじゃないかと思います。
SocketAM4で夢の16コア32スレッドに到達したわけですが、今後プログラムの方がさらなるマルチコア対応されるのかどうか注目ですね。
今後のAMDの行き着く先
初代Ryzenの発売が2017年ですから、そこからわずか2年でシングルスレッド性能でもマルチスレッド性能でもintel CPUを抜き去ってしまったわけですが、今後AMDがどこを目指すのかということです。
まずZenの次のアーキテクチャーがどうなるのかというはいまだに示されていません。
正直言うと、シングルスレッド性能はギリギリ行き着くところまで行ってると思います。
IcelakeはSkylakeアーキテクチャーと比較するとシングルスレッド性能が18%向上しているといわれており、ウカウカしているとまたあっさりと抜き返されてしまう可能性が高いです。
18%というのが実際にどんなベンチマークで測ったのかということははっきりしてませんが、Skylakeより7%、IPCが向上しているといわれているRyzenより性能が上である可能性が高いでしょう。
現時点では10nmが軌道に乗らず停滞していますが、このままAMDを放置すればサーバーの分野でも浸食されることは確実で、デスクトップはともかく、少なくともサーバーには早々に投入してくるものと思います。
それを退けることが出来れば今度はようやくソフト回りに投資するという段階になるんじゃないかと思います。
ここまで行けるのがどうかというのは疑問ですが、それが出来なければ、intelに最適化されたソフト環境で戦う、不利な立場の「挑戦者」ということになります。
この世界はドッグレースですので、一度勝ったからと言って安心できません。
一つの勝利は次のレースへのスタートラインになります。
時代はクラウドゲーミングに傾いているので、こんなに白熱した競争になるのも今回が最後になるかもしれません。
そう考えると私たちは歴史的な瞬間に立ち会っているのかもしれません。
intelが停滞しているのが残念ですが、素晴らしい結果を見せてくれたAMDには惜しみない賛辞を贈りたいと思います。
intelは放っておいてもそのうち嫌になるくらい優秀な製品を引っ提げて戻ってくるのは確実なので、取り合えず、今年の覇者はAMDということですね。
2021年あたりまではIcelakeを高クロックで回せるのかどうかということが一つの争点になると思います。
Skylake比でいうと、intelはIPC18%でAMDはIPC7%上といわれていますが、10%前後勝っていたとしても、Zen3、Zen4でIPC上昇が0なわけではないと思いますし、クロックもさらに上がるので、Zen3、Zen4で5.0-5.5GHzくらいは行くと思います。
Icelakeが5.0GHzまで回らなければ幾らIPCが上昇しても苦しい勝負になるのは目に見えていますからね。
1年ひと昔といわれているこの世界で2021年まで2年停滞するというのは致命的です。
出たときは革新的なアーキテクチャーだったとしても、2年後にはすでに追いつかれている可能性もあります。
毎年プロセスが進化できる効果は絶大です。
このビジネスモデルは過去にintelが他社に対してやってきたことと同一で、このプロセスの進化で他社を駆逐してきたわけですが、一旦それが自社に向けて牙をむくと恐ろしいほどの効果があるというのを身をもって体験していると思います。
半導体製造は山師のビジネスと呼ばれていますが、こんなに成熟した市場でこんなに白熱した戦いが見られるのは本当に稀で、Ryzen3000シリーズはまだ発売されていませんが、ほぼ確実に素晴らしい体験をユーザーに提供してくれると思います。
本当にコンピューターって素晴らしいですね。