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AMDパートナー各社、Radeon RX 9050のレビューサンプル送付を許可されていなかったとの報道、Hardware Unboxedは独自入手して検証

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■事実

Hardware Unboxed(YouTubeチャンネル)が、Radeon RX 9050 8GBの独立系レビューとしては最初期の1つを公開しました。

ただし異例な点があり、映像内でグラフィックカード本体・パッケージを映すことができず、テストしたパートナーモデル名も開示できないという制約付きでした。

AMDはレビュー用サンプルを提供せず、AMDパートナー各社もサンプル送付を許可されていなかったとHardware Unboxedは説明しています。

カードは「サイドチャネル」経由で最終的に入手されたとしており、提供元は身元とモデル名を非公開にするよう求めたということでした。

Hardware Unboxedはオーストラリア拠点のチャンネルだが、APJ(アジア太平洋・日本)地域からオーストラリアと韓国は除外されており、通常ルートでのサンプル入手手段がなかったと説明しています。

Radeon RX 9050は現時点でAMDのRDNA 4デスクトップGPUとして最小構成です。16基のCompute Unit、1,024基のStream Processorを搭載し、Radeon RX 9060 XTのちょうど半分のシェーダー数です。

8GBモデルは18Gbps GDDR6を128bitインターフェースで搭載、標準消費電力(TBP)は92Wです。

Hardware UnboxedはRX 9050について、RX 9060の仕様を満たせなかったNavi 44ダイの低ビン品である可能性を指摘しているが、AMDはこの説明を確認していません。

ベンチマーク結果は芳しくなく、10タイトル平均でフルHD(1080p)49fps、WQHD(1440p)33fpsを記録しています。

フルHDにおいてGeForce RTX 5050はRX 9050より20%高速、旧世代のRadeon RX 7600も22%高速という結果です。

WQHDではRX 9050がRTX 5050と同じ33fpsまで落ち込み、RX 7600は35fpsを記録しています。

想定価格は約280ドルです。(AMD公式の参考価格は279ドル)

Hardware Unboxedは、妥当な価格は200ドル以下とし、代わりに中古品、IntelのArc B580、あるいはRadeon RX 9060 XTのための貯金を検討するよう推奨しています。

なお、Radeon RX 9050 8GBはアジア太平洋・日本(APJ)およびラテンアメリカ地域限定で先行発売されており、北米・欧州向けの発売時期は未発表です。

表(Hardware Unboxed計測データ)

解像度 RX 9050 8GB RTX 5050 RX 9050比 RX 7600(旧世代) RX 9050比
フルHD(1080p・10タイトル平均) 49fps 約59fps +20% 約60fps +22%
WQHD(1440p・10タイトル平均) 33fps 33fps 同等 35fps +6%

※RTX 5050・RX 7600の絶対値はHardware Unboxedの相対差(%)からの逆算値。日本のHermitage Akihabara(GDM)による別ベンチマークでは3DMark総合スコアでRTX 5050が平均約18%上回るという、同じ傾向の結果が出ている。

ソース

  • https://videocardz.com/newz/amd-partners-were-reportedly-not-allowed-to-send-radeon-rx-9050-review-samples-hardware-unboxed-found-one-anyway

■解説

実はHardware Unboxedのこの「覆面レビュー」騒動が話題になる数週間前、RX 9050 8GBの最初のベンチマークはすでに日本のHermitage Akihabara(GDM)が公開していた。

ASRock製Radeon RX 9050 Challenger 8GBと、GIGABYTE製GeForce RTX 5050 WINDFORCE OCをRyzen 7 9800X3D環境で比較した内容で、3DMark総合スコアではRX 9050がRTX 5050に平均約18%劣勢だ。

レイトレーシング系ベンチマークでは差が拡大し、Port Royalで26.7%、Speed Wayで25.7%の性能差が確認された。

ゲーム実測でも同様の傾向で、DOOM系の異常値を除くとおおむね30%前後RTX 5050に劣るという結果だ。

唯一の優位点は消費電力で、システム全体の消費電力はRX 9050搭載時182.4W、RTX 5050搭載時217.5Wと、RX 9050側が約16%省電力だ。

つまりHardware Unboxedが「隠さざるを得なかった」とする性能の弱さは、RX 9050が実際に店頭で購入可能な日本市場では、すでに数週間前から公開情報だった。

「隠したい」にしては、すでに日本で普通に店頭に並んでいるカードのベンチマークを、国内メディアがとっくに出している。覆面レビューにしてもあまり意味がない気がする。

サンプル規制の背景としてより説得力があるのは、性能の悪さそのものを隠す狙いというより、RX 9050が未発売の北米・欧州市場において、発売前からネガティブな評判が定着するのを避けたいという思惑だ。

RX 9050 8GBの立ち位置自体も苦しい。想定価格279ドルは、RX 9060 XT 8GBの発売時価格からわずか20ドルしか安くなく、それでいてコア数はほぼ半分という仕様だ。

加えて、AMDは同時にOEM専用の4GBモデルも用意しており、2022年のRadeon RX 6400以来となる4GBデスクトップGPUの復活となった。多くの新作ゲームが最低要件として8GBを求め始めているタイミングでの投入であり、擁護が難しい仕様だ。

この4GB/8GBという構成そのものが、GDDR6価格高騰という2025年後半からのメモリ危機の産物であることは間違いなく、エントリー帯GPUへのしわ寄せが如実に表れた一例だ。

結局、レビューサンプルを絞ったところで、実店舗で普通に販売されている以上、性能はどこかの国のメディアやユーザーが暴くことになる。情報統制としての実効性には疑問が残る。

カード自体を隠しても中身はとっくにバレている、というのは今のPC業界のリーク文化を象徴する一幕と言えそう。