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インテルNova Lake-S、大容量144MB bLLCキャッシュをミドルレンジにも展開。18コアモデル2種が判明——のち22コアに訂正

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■事実

リーカーのJaykihn氏が2026年7月3日、IntelのCore Ultra 400Sシリーズ(Nova Lake-S世代)のCore Ultra 5クラスに、bLLC(Big Last Level Cache=大容量ラストレベルキャッシュ)を搭載した新型SKUが2種追加されると投稿しています。

当初の投稿では、6P-Core+8E-Core+4LP-E-Coreの構成で合計18コア/18スレッドと報告されましたる

ところが同日中に投稿者本人が訂正を行い、正しくは6P-Core+12E-Core+4LP-E-Coreの構成、合計22コア/22スレッドであると発表しています。

Wccftechなど一部メディアは訂正前の18コア情報を基に記事化しており、Tom’s Hardware・VideoCardz・OC3Dなど別のメディアは訂正後の22コア情報で記事化している。記事執筆時点でのリーカー本人の最新見解は22コアです。

P-CoreはCoyote Cove、E-CoreはArctic Wolfという新アーキテクチャを採用しています。

シングルコンピュートタイル構成の製品で、既存のシングルタイル系bLLC搭載モデル(28コア・24コアなど)よりも下位クラスに位置付けられています。

2つのSKUの違いはTDPと倍率ロック仕様のみで、片方は125W・アンロック(K相当)、もう片方は65W・ロック(非K)とされさています。

シングルコンピュートタイル版bLLC搭載モデルは最大144MBのキャッシュを搭載するとされているが、今回の新SKU自体の正確なキャッシュ容量は現時点で未公表しています。

これまでbLLC搭載はK付き上位モデルに限定されると見られていたが、非K・ロックモデルにも展開される点は方針転換にあたります。

Nova Lake-S全体は新ソケットLGA1954・900シリーズチップセット(Z990/Z970/B960/Q970/W980)に対応予定です。

Nova Lake-Sは2026年後半の発表を予定しているが、デスクトップ版の実際の販売開始はCES 2027以降にずれ込む可能性があるとされています。

Nova Lake-S最上位モデル(52コア・デュアルコンピュートタイル、bLLC最大288MB)はPL2モードで最大474Wに達するとの情報もあり、世代全体で消費電力が大幅増となる見通しです。

bLLCはAMDの3D V-Cache(X3D)に対抗する技術。AMDはダイの上に別チップを積層する方式だが、Intelはコンピュートタイル自体に大容量キャッシュを組み込む設計です。

同時期にAMDもZen 6ベースの次世代Ryzen「Olympic Ridge」を投入予定とされており、次世代ミドル〜ハイエンド帯での両社の競争が本格化する見通しです。

情報の訂正まとめ

項目 訂正前(当初リーク) 訂正後(最新・7/3同日中)
コア構成 6P+8E+4LP-E 6P+12E+4LP-E
合計コア/スレッド数 18コア/18スレッド 22コア/22スレッド
125Wモデル アンロック(K相当) アンロック(K相当・変更なし)
65Wモデル ロック(非K) ロック(非K・変更なし)
bLLC容量 最大144MB程度と推定 最大144MB程度と推定(正確な数値は未公表)

解説

今回一番面白いのは中身のスペックより、リーカー本人がその日のうちに「18コアじゃなくて22コアでした、すみません」と訂正した点。方向性自体(ミドルレンジへのbLLC展開)は変わらないが、コア数の数字だけを鵜呑みにするとすぐ情報が古くなる典型例だ。

これまでbLLCは「K付き上位モデル限定」という見方が強かった。非K・65Wモデルにまで展開されるなら、Intelは大容量キャッシュを単なるハイエンド向けの差別化要素ではなく、ミドルレンジの主力商品力として位置付け直した可能性がある。

歴代Core i5〜Core Ultra 5は「値段の割に一番おいしい」ゲーミング向けポジションを担ってきた実績があり、そこに大容量キャッシュが乗ってくるのは素直に見れば朗報だ。

ただし手放しには喜べない面もある。bLLCはAMDのような積層方式ではなく、ダイ自体にキャッシュを大きく作り込む設計のため製造コストが上がりやすい。歩留まりの悪いダイを下位モデルに回す形で「非K・bLLC搭載」モデルが生まれた可能性もあり、ミドルレンジへの展開は「気前の良さ」というより「歩留まり対策の副産物」という側面も考えられる。

AMDのX3Dは1つのCCDだけにスタックキャッシュを載せる非対称構成のため、OSのスケジューラがどのコアに重い処理を割り振るか気を遣う必要がある。IntelのbLLCはタイル全体に組み込む設計のため、理屈の上では対称的なキャッシュ構成になりやすいという利点がある。

一方でNova Lake-S全体は消費電力の大幅増(上位モデルでPL2時470W超)という情報も出ており、大容量キャッシュ搭載モデルがどこまで発熱・電力面で扱いやすいかは未知数だ。

発売時期も2026年後半予定からCES 2027にずれ込む可能性が出ており、Nova Lakeは仕様面でも時期面でもまだ「確定情報」と呼べる段階にはない。

リーカー本人が数時間で「大きな間違いでした、ごめんなさい」と訂正するあたり、リーク合戦の情報鮮度がどれだけ短命かがよく分かる。

ミドルレンジに大容量キャッシュが降りてくるのは歓迎したいが、まずは「本当に18コアなのか22コアなのか」から確定させてほしいというのが正直なところ。