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Switch2 SoCのダイショット写真が初めて公開される

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中国の技術系YouTuber Geekerwanは本日、Nintendo Switch 2のSoCのダイショットを初めて公開し、次期コンソールのNVIDIAカスタムチップ(コードネームT239)について長年噂されていた多くの仕様を非公式に確認した。

Geekerwanと彼のチームは、中国のeBayに相当するXianyuの出品からSwitch 2のプロトタイプマザーボードを実際に入手した。

SoCは機能しないが、彼らがチップをデキャップし、ダイを撮影し、リバースエンジニアリングとFIB-SEMイメージングを行うには十分だった。

※ 画像をクリックすると別Window・タブで拡大します。

 

ソース:Reddit – First photo of Switch soc die shot have been realised.

 

注目すべき返信

このチャートが言っていることを混同している人が大勢いるようだ。このグラフは、さまざまなGPUやデバイスの(予測される)生のパワーを表示しているだけだ。

特別なハードウェア最適化は考慮されていません。Switch 2のSOCは、Nvidia DLSS 4の特別バージョンに対応していることが分かっています。

DLSS 4はNvidia 20シリーズ以上でのみ利用可能で、やはりSwitch 2には任天堂が特許を取得している特別バージョンが搭載されています。

このような特別なハードウェアの最適化により、ゲームの見た目や動作が素のパワーから想像されるよりも良くなる。

そのため、Switch 2がXbox Series Sよりもかなり弱いにもかかわらず、Switch 2のゲームプレイ映像はXbox Series Sに匹敵する(時にはそれを上回る)ように見えるのだ。

TL;DR: チャートは生のパワーを示しているが、Switch 2にはSoCに特別なハードウェア最適化が施されており、パワー・ベンチマークが示すよりもゲームの見た目や動作が良くなっている。

ソース:

Comment
byu/freeh02 from discussion
inNintendoSwitch

 

 

 

解説:

中国の技術系YouTuber Geekerwan氏が動画でSwitch2のSoCのダイショットを公開しました。

パフォーマンスを比較したグラフなどがありますが、もちろんですが、OSが統一されていませんので、仮想的なものと考えてください。

Switch2で3DMarkは動作しないでしょう。(苦笑。

比較に使われているベンチマークは3DMarkのSteel NOMAD LightはTime Spyを置き換える最新のベンチマークで、Lightはマルチプラットフォーム版です。

しかし、いずれもゲーム機では動作させられないでしょう。

おそらく、ベンチマークの数値は実際に動かしたものではなく、CUDAコア数と動作クロックから算出した仮想的なものと思われます。

元の動画を見てませんのでもちろん断言はできません。

Switch2に搭載されているAmpereはカスタムされているといわれており、DLSS4が動作します。

そういったことは考慮されていないと思われます。

PS5とXSSでも3DMarkは動かせないと思いますが、動作に成功されている方がもしいたら証拠を添えてご一報ください。

記事を訂正させていただきます。

 

この件に関してはすでにツイートでわたくしの見解を述べています。

まず、中国市場と中国人というのは性能にしか価値が見いだせない未熟な市場だと思います。

携帯性=パワーということが理解できるほど、中国におけるゲームの地位とライフスタイルは成熟しておらず、携帯できることの価値を過小評価していると思います。

そのため、性能で劣ることは一義的な悪であり、すべてにおいて意味がないという解釈になってしまうのでしょう。

もう少し市場が成熟すれば、多様なライフスタイルに合わせられる携帯性がイコール パワーであるということが理解できるようになると思います。

これをもってSwitch2に意味がないとするのは非常に幼い判断です。

我々日本の市場で言えば1990年代くらいの判断力です。

 

それを前提として、お話します。

2017年にSwtichが発売され、大ヒットして以降、ゲーム機に第一に求められるものは性能でないことがはっきりしました。

2017年のSwitchに搭載されたTegraX1というSoCは元は2015年に発売されたものであり、当時のタブレットなどには多数搭載されていました。

TegraX1はARMのSoCであり、タブレットやスマホに搭載されるARMのSoCは一つのメーカーにつき、年に数種のSoCが発表されているほど進化の速いSoCです。

つまり2年もたったらもう使い物にならないくらい時代遅れになっているということでもあります。

そういった型落ちのSoCを格安で契約したのでしょう。

以降PS5が半導体不足やコロナによるロックダウンに苦しむ中、SwitchのSoCはそれほど多くの影響を受けませんでした。

PS5はTSMC7nm、SwitchのSoCはTSMCの20nm、16nmという最新でない製造技術で作られていましたのであまり影響が大きくなかったと聞いています。

つまりゲーム機に第一に求められるのは高い需要に応える生産性であり、性能は高ければよいですが、最重要視するようなものではないということです。

PSの中で最も成功したといわれるPS2の販売台数は1.6億台(?)でSwitchもほとんど同じです。

つまりゲーム機の成功ラインというのは1.5億台前後といえるでしょう。

最近のゲーム機の寿命は7年程度ですから、1年あたり、2142.9万台ということになります。

最初から1-2年は需要が高く寿命間近になると売れなくなってくることは注釈しておきます。

Switch2の今年の年間生産数は1500万台といわれています。

約半年で1500万台ですから、年間に直すと3000万台弱で、寿命間近になると売れなくなってくることを考えると、Swtich2の累計販売台数想定は約1.5億台内外を目指しているのではないかと思います。

販売台数を稼ぐにはそれだけ生産できなければならないということになります。

つまり最初の1-2年で平均の目標販売台数の1.5倍から2倍程度の台数を生産するのが理想ということになります。

これができなければゲーム機は成功しません。

こう考えるといかに生産性というのが重要なのか理解できるのではないでしょうか。

Switch2はPS5/6やXobx SXなどとは明らかに違うドクトリンで作られています。

そこに性能という物差しを当てはめるのは適正ではありません。

 

世の中には多様な国があって多様なライフスタイル、考え方があります。

いくつかのゲーム市場が成熟していない国の人たちは性能というわかりやすい物差しがないと物の優劣というのが理解できないのでしようが、我々はPSPやGBA、3DSなどのヒットを経て、ゲーム機の携帯性がパワーの一つであるということの意味が理解できるはずです。

そういう視点で見ると、Swtich2を単純なマシンパワーで測ることの愚かさが理解できるはずです。

 

 

  • B!