AMDが「データセンター」分野でインテルを追い抜いた。
インテル 「財務上の苦境 」が続く、データセンター分野で失速し始めたインテル
インテルがこれまでデータセンター・セグメントを支配してきたことを考えると、これは実に驚くべき展開である。
SemiAnalysisが明らかにしたデータによると、AMDは2024年第3四半期のデータセンター売上高でインテルを抜き、35億4900万ドルを記録し、チーム・ブルーの33億ドルを「わずかに」上回った。
AMD overtook Intel for the first time in data center revenue in 3Q24. But, their DC revenue scale is small that they are less than NVIDIA’s networking (non compute) revenue alone. pic.twitter.com/3LEGTkDF8T
— Sravan Kundojjala (@SKundojjala) November 3, 2024
データセンターの収益には、サーバーグレードのCPUとそれぞれのAIポートフォリオの両方が含まれ、AMDはAIセグメントですでに優位に立っていたが、インテルはサーバーセグメントでも低迷しているようだ。
AMDのEPYC CPUは、主にチーム・レッドがEPYCラインアップでより優れた性能/ドル比を実現したため、インテルのXeon対応CPUに比べて高い採用率を記録したと報じられている。
ここで注目すべきもう1つの興味深い事実は、インテルは一般的に、事業の没落を目の当たりにしており、それは最終的に同社の各事業部門、特にAIの収益減少につながっているということである。
AMDやNVIDIAのような競合が数十億ドルの売上を目指していることを考えると、インテルにとって憂慮すべき状況である。
インテルは、AI分野での業績不振を報告しているだけでなく、データセンターの売上高からも、この分野での劣勢を示唆している。
しかし、インテルは現在Granite Rapidsを市場に投入中であり、AI推論とHPC性能の両方でAMDの現行EPYCプロセッサーを上回る驚異的な性能を提供すると言われていることから、この収益統計はAMDのEPYCが優位に立っていると完全に結論付けているわけではない。
解説:
AMDのデータセンター売り上げが初めてIntelを抜く
2024年のAIアクセラレーターの売り上げ見込みが
- NVIDIA 400億ドル
- AMD 35億ドル
- Intel 5億ドル弱
となっていますので、さもありなんという形ですね。
Intel業績不振の原因は
1.FabがEUV前提になり、自社製品のみでは設備投資をペイできなくなったため、他社製品の委託受注が前提になった。
2.データセンター分野で大流行中のAIアクセラレーターに対応した製品ポートフォリオが弱い
この2つの理由だと思います。
その2つ目の理由でAMDの後塵を拝しているということです。
ゲーマーの方もゲームにおける ARC A700シリーズの評価を見ればわかると思いますが、完成度や安定性、信頼性が低すぎて使う、使わない以前の問題であることは理解できると思います。
20年以上の積み上げがある先行2社に匹敵する製品がいきなり作れるわけではないのである程度仕方ないかもしれませんが、この点が解消されない限りは業績を回復させるのは難しいでしょう。
特にデータセンター向けのAIアクセラレーターは動く金額が大きいですから、ここに投入できる製品が弱いと今後も急速に業績を回復させるのが難しいでしょう。
現在のNVIDIAの売り上げは9割がAIアクセラレーターといわれています。
400億ドルものサーバー向けの投資を取られてしまったら、当然取られた側の業績が落ちるのではないでしょうか。
そういう単純な話です。
IntelがGPUに参入してきたのは非常に先見の明があったと思いますが、それでも現状を考えると遅かったという結論になるのでしょう。