NVIDIAはGPU市場の覇権を維持しているが、AMDとIntelの競合製品は主要なDIY市場で減少傾向にある。
NVIDIAのメインストリームGPUは依然としてSteamでゲーマーの間で最も人気のある選択肢であり、AMDとIntelはそれに迫る勢いはない。
NVIDIAとAMDは、1~2ヶ月後に新しいGPUを発表しようとしているが、既存のGPU市場は、少なくともSteamの調査によれば、NVIDIAに有利なようだ。両者ともPCハードウェア業界最大のGPUメーカーだが、NVIDIAは汗をかくことなく世界各地でその地位を維持している。
前世代のRTX 3000シリーズ・Ampere GPUは、様々な小売サイトの最近のランキングを見ればわかるように、今でも飛ぶように売れている。
これは、Steamのハードウェア調査でも同様だ。10月の調査によると、GeForce RTX 3060は、全GPUの中で7.46%という 大きなシェアを持ち、依然としてリストのトップに位置している。
これは先月からまっすぐ+1.60%の 急上昇であり、ここ数ヶ月で最高である。
同様に、NVIDIA GeForce RTX 3060は、現在最も売れているGPUとして、Amazon.comで1位の座を維持している。
これは、NVIDIAがオンボードパートナーへのカード出荷のペースを落としていないため、数ヶ月間続いている。
さらに、このカードには12GBのバリエーションがあり、RTX 4060 8GBよりも低価格で購入することができるため、低予算のゲーム構築には強力な選択肢となっている。
驚いたことに、RTX 4060もかなり好調だ。デスクトップだけでなく、ラップトップも好調だ。
RTX 4060ラップトップGPUは、5.61%の シェアでSteamの最も人気のあるGPUリストの2位の座を確保することに成功した。
次いで、デスクトップのRTX 4060が5.25 %のシェアを獲得し、世界中でSteamによると、最も使用されているGPUのトップ10を占める格安NVIDIAカードが続いている。
RTX 4060ラップトップは、他のハイエンドSKUとは異なり、デスクトップとほぼ同等であるため、おそらくより成功している。
一方、AMD GPUは、小売店でもSteamの調査でも、NVIDIAカードの人気には遠く及ばない。
これは欧州の一部地域でも同様で、@TechEpiphanyYTの最新レポートによると、ドイツの小売業者MindfactoryではRadeon GPUの売上が減少している。
AMDのシェアは41.72%で、44週目に655ユニットを販売することができたが、NVIDIAはさらにシェアを伸ばし、915ユニットを販売し、58.28%に位置している。
🔥 GPU Retail Sales Week 44 (mf)
Radeon declines further. Zero ARCs Soldℹ️Units
AMD: 655 units sold, 41.72%, ASP: 532
Nvidia: 915, 58.28%, ASP: 633ℹ️ Revenue
AMD: 348236, 37.54%
Nvidia: 579379, 62.46% pic.twitter.com/Jg0rplPFuU— TechEpiphany (@TechEpiphanyYT) November 3, 2024
インテルは、今週販売されたArc AlchemistディスクリートGPUがゼロで、小売店からほとんど姿を消した。
このGPUはSteamのリストからも完全に姿を消しており、AmazonのベストセラーGPUトップ100の75位にもArc GPUが1つだけランクインしている。
今度のBattlemageのラインナップで何かが変わることを願うしかないが、最近のCEOの発言からすると、インテルのディスクリートGPUの将来は危ういかもしれない。
解説:
Ampere RTX3060 12GBがアメリカでもっとも売れているGPU
日本では在庫がなくなりいち早くランキングから脱落しましたが、海外ではまだ在庫が残っているようです。
RTX3060 12GBが人気な理由は12GBというメモリ容量も理由も一つでしょう。
AmpereとAda Lovelaceではミドルレンジ以下の性能の伸びが悪くなり、性能にあまり差がつかなくなったうえにAda Lovelaceから大容量キャッシュが搭載された関係で性能とメモリバス幅の相関関係が弱くなり、比較的自由にメモリ容量が設定できるようにななりました。
RTX3060だとチップの性能を引き出すために192bitのメモリバス幅が必要でした。
これだとメモリチップ数とバス幅とコストの関係で6GBと12GBしかメモリが設定できません。
しかし、RTX4060からは128bitでも大容量キャッシュが見かけ上のメモリ帯域を向上させてくることから十分な性能を担保できるようになり、上位モデルとのメモリ容量のミスマッチが起きなくなりました。
こういった事情もあるのでしょう。
ちなみに、日本での一番人気はRTX4060 8GBです。