マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は、同社の2024年報告書に掲載された年次書簡をLinkedInを通じて公開した。
書簡の中でナデラ氏は、マイクロソフトのあらゆる主要注力分野について述べている: AI、セキュリティ、ビジネス・アプリケーション、プロフェッショナル・ソーシャル・ネットワーク(LinkedIn)、検索/広告/ニュース、そしてゲームだ。
このテーマについて、マイクロソフトのCEOは、同社のゲーム部門がいかに多くのデバイスでコンテンツ(現在ではアクティビジョン・ブリザード・キングの全フランチャイズも含まれる)を拡大し始めているかを強調することを選び、この傾向が将来も続くことをほのめかしたようだ。
我々は、より多くのデバイスで、より多くの人々に素晴らしいゲームを提供しています。
2023年10月に完了したアクティビジョン・ブリザード・キングの買収により、私たちのエコシステムに数億人のプレイヤーが加わりました。
キャンディークラッシュ、ディアブロ、ヘイローからウォークラフト、エルダースクロール、ギアーズ・オブ・ウォーに至るまで、生涯収益10億ドルを超える20のフランチャイズを展開しています。
また、Xboxクラウドゲーミングでは、プレイヤーが好きなゲームを、好きな場所で、好きなときに、好きなように体験できるよう、より多くの方法を提供するために革新を続けています。
最後に、Nintendo SwitchとSony PlayStationに、ファンの皆様からご好評をいただいている4タイトルを初めて提供しました。
ナデラ氏はもちろん、2月にマイクロソフトがPlayStation 5とNintendo Switchに4つのゲームを提供することを決定し、Xboxの戦略に大きな地殻変動が起きたことを指している: Pentiment』、『Sea of Thieves』、『Grounded』、『Hi-Fi Rush』だ。
当時、マイクロソフトゲーミングCEOのフィル・スペンサーは、同社は新しい顧客を引き付ける方法を見つけなければならず、持続可能であり続けるためにはゲーム業界全体が成長に戻らなければならないとファンに語った。
6月には、今後さらに多くのゲームが他のプラットフォームで発売されることを予告し、その後、PCとXboxのデビューからわずか数カ月後に、ソニーのPlayStation 5コンソールで発売されることがGamescom 2024で確認された。
結局のところ、これはFTC対マイクロソフトの裁判中に行われたナデラ自身の証言で予見できた戦略変更なのだ。当時、マイクロソフトのCEOは次のように語っている:
もし私次第なら、コンソールの独占をなくしたい。
しかし、特にコンソール市場で低シェアのプレーヤーである私がそれを定義することはできない。
ソニーという支配的なプレーヤーが、独占を利用した市場競争を定義してきた。私はその世界を愛していない。
マイクロソフトは、競合コンソールやモバイルを含むできるだけ多くのデバイスでゲームをリリースし、成長を最大化することを目指しているため、真のXbox独占ソフトはほとんどないだろう。
ソース:wccftech – Microsoft CEO: ‘We Continue to Extend Our Games to New Platforms’
解説:
マイクロソフト、Xboxがゲームを独占タイトルにして囲い込み、シェアをとっていく方針を真っ向から否定。
Xboxは買収した1stのタイトルを独占せずにPS5にも供給することを宣言しています。
ゲーム機市場で独占的な位置にあるソニーが閉鎖的な態度をとっているので、どうなるのかは彼ら次第だというような発言をしています。
この発言の背景にあるのは・・・・
この発言の背景にあるのは市場の公平性などというきれいごとではなく、世代を追うごとに増加するゲームの開発費が1プラットフォームだけではペイすることが難しくなってきていることが理由の一つだと思います。
それに加えてポリコレやDEIといったユーザーの方を向いてない改悪を続けて会社が傾くほど売り上げが低迷するゲームスタジオが出てきています。
単一の理由ではなく、今後も改善が見込めない要素もありますから、ますますゲームビジネスは苦しくなっていくと思います。
ソニーもマイクロソフトも、次期プラットフォームとして携帯機を予定に上げていますので、そちらが主流になれば、多少ゲーム開発費の高騰は抑えられるかもしれません。
すでにゲーム機は子供のおもちゃではなく、立派な大人の趣味になってしまっています。
高騰する据え置き機とは別にSwitchが開拓したそこそこの価格でそこそこの性能のゲーム機も必要だなと思います。
新しい世代が参入してこない世界は死んだ世界です。
8万円と12万円のゲーム機は子供には買えないでしょう。
何度も書いていますが、Swtichが出た時に14歳だった子供がそろそろ新卒で社会に出てきます。
この世代のほとんどの子供はスマホやSwitch以外の選択肢を知らないのではないかと思います。
今、動画などで熱心にゲーム情報を発信している層はプレイステーションに傾倒している人が多いですが、これは中高校生の時代にプレイステーションが大流行していた時代の人たちでしょう。
今後は多大な影響を受ける思春期に任天堂のゲーム機でしか遊んだことのない人たちがこれから社会に出てくるということです。
ソニーはこれから若い世代をないがしろにしてきたツケを支払わされていくと思います。