NVIDIAのAIサーバー「Blackwell GB200」は、2024年第4四半期に大量の出荷が見込まれ、マイクロソフトがこの新しいAIサーバーの最も「積極的な」獲得者となる。
NVIDIA、Blackwell AIサーバーだけで数十億円、四半期需要は250%増の見込み
チーム・グリーンのBlackwellアーキテクチャは、NVIDIAがBlackwellから生み出すと予想される収益と、それがAI業界にもたらす能力に関して、歴史に名を刻もうとしている。
Blackwellは、市場の誇大広告という点でHopperを追い落とすだけでなく、あらゆるメインストリーム技術企業が、NVIDIAの新しいAI製品の獲得を目指している。
著名アナリストMing-Chi Kuoの新しいレポートでは、NVIDIAはGB200 AIサーバーを第4四半期だけで15万~20万台出荷する見込みで、前四半期比の成長率は最大250%と予測されており、業界の積極的な需要を示している。
Blackwellチップの生産立ち上げは4Q24初頭に始まる。歩留まり率とテスト効率を考慮すると、4Q24 の推定出荷数は約 15 万~20 万個で、2025 年第 1 四半期には前四半期比 200~250%の 50 万~55 万個と大幅な伸びが予測される。
マイクロソフトの4Q24のGB200受注は、従来の300~500ラック(主にNVL36)から、最近3~4倍に急増し、約1,400~1,500ラック(約70%がNVL72)となっている。その後のマイクロソフトの注文は主にNVL72に集中する。
他のCSPの注文、例えば4Q24のAmazonのGB200 NVL36の300-400ラックや、BiancaではなくArielに焦点を当てたMetaのアーキテクチャは、Microsoftよりも注文量が大幅に少ない。これは必ずしも他のCSPが保守的であることを示しているのではなく、マイクロソフトのGB200に対する現在の需要が他のCSPよりも著しく高いことを示していることに注意することが重要である。
Mediumより
NVIDIAは2025年第1四半期までに50万~55万台のBlackwell AIサーバーを出荷できる可能性があり、100万台の大台達成は数四半期後ということになる。
NVIDIAのBlackwellサーバーを獲得すると予想される企業を見ると、Microsoftが最大の受益者になると言われており、GB200 AIクラスタのNVL36とNVL72の両バリエーションを買い取るとされ、NVL36モデルは今四半期に納品される見込みだ。
マイクロソフトは、主にNVL72モデルをリストに含め、注文を最大3~4倍に拡大している。
FoxconnとQuantaは、マイクロソフトのBlackwellシステムの納入を担当しており、両組織の独自調査によると、マイクロソフトは、発注量に関してはトップのCSPであり、特にNVIDIAのBlackwellのデビューにより、AIコンピュート能力を急速に拡大していると言われている。
AmazonやMetaのような企業の発注量はかなり少なく、MicrosoftがBlackwellの能力を活用する決意を固めていることを示している。
NVIDIAのBlackwellは、2024年第4四半期に向けて主流になると予想されており、このアーキテクチャが実際に稼働し、技術開発を強化するAI企業にコンピューティング・パワーを提供する姿を目にすることになりそうだ。
解説:
「AIは終わった」という意見は何だったのか?
NVIDIAが2024Q4に出荷するAIサーバー向けアクセラレーターは15万~20万台に上り、2025年Q1に出荷するGB200は50-55万台に上るとのこと。
最近NVIDIAの株価が下がったりしましたので「AIは終わった」などという話が出ていましたが、単にBlackwellの発売を待っていただけという話のようです。
米国超人気銘柄になるとオプション取引が価格が釣り上げられており、何か少しでも材料があると乱高下するという話に過ぎず、AIの実需は依然として高いままということなのでしょうね。
特にAIハードウェアアクセラレーターはデータセンター単位での受注になり、一回で大量の製品が出荷されます。
NVIDIAは名うてのIT企業の代表に頭を下げられて「お願いですから、Blackwellを売ってください」と大金を積み上げられてお願いされている状態ですから、まだまだ業績としては安泰ですし、AIの実需がなくなるということなありません。
株価を動かしているのはマネーゲームに使われている泡銭であり、AIの実需には関係ないということです。
当面NVIDIAの横綱相撲は続きそうです。