Qualcommは、最終的に買収を決定する前に、米国大統領選挙が通過するのを待っていると伝えられている。
Qualcommは次期米政権の誕生を待ち、買収を進めるための政策と独占禁止法を分析しているようだ。
さて、現代において、文字通り「支配的な」モバイル・チップ・メーカーが、PCのCPU市場で長い間君臨してきたIntelの買収を目論んでいることを考えると、我々が過去からどのような道を歩んできたのか、興味深いことは確かである。
買収の可能性が最初に報じられたのは、Intelが四半期決算で巨額の財務赤字を明らかにしたときで、Qualcommとの交渉はチーム・ブルーによる必死の動きと見られていた。
QualcommとIntelの騒動はいったん冷めましたが、今また噂が再燃しています。
BNN Bloombergの報道によると、QualcommはまだIntel買収を計画しているが、米国の政治的安定を待っている。
Qualcommは、ホワイトハウスの政権交代を待っており、反トラスト法政策の明確化と、ハイテク業界向けの政策に関して次期政権がどのような位置づけになるかを見極めている。
Intelは、「国産 」半導体の開発に関して、米国にとって重要な資産である。また、おそらくCHIPS法の最大の受益者の1つでもあるため、Qualcommにとって買収の可能性のある取引は容易ではないだろう。
財務的な複雑さだけでなく、サンディエゴのチップメーカーは、米国や中国をはじめとする世界中の組織から反トラスト法違反の訴訟を起こされる可能性が高い。
QualcommがIntelを買収するには巨大な資金が必要で、Intelの現在の評価額は980億ドルである。
Qualcommの評価額が1900億ドル以上であることから、買収を進めるには莫大な資金的裏付けが必要であり、資金調達が終われば、独占禁止法の監視により、買収を成功させることはほぼ「不可能」となる。
チーム・ブルーと米政権が極めて重要な関係にあることを考えると、政権与党がこの買収に好意的でない限り、買収契約は成立しないだろう。
QualcommがIntelの買収を進めるべきかどうかについては、結局のところビジネス上の問題であるためコメントしないが、業界の観点から見ると、Qualcommは新しく投入したSnapdragon X Elite SoCの市場シェアを確保するために素晴らしい仕事をしており、PC市場に初めて参入したにもかかわらず、チップメーカーはかなり好調である。
Qualcommが業界で推し進めてきたARMのシナリオでは、Intelの買収はQualcommの市場アプローチを大きく変えることになり、長期的には誤った決断であることが証明される可能性がある。
解説:
QualcommはIntelの買収をまだあきらめてないという報道が出ています。
これはわたくしもそうなのだろうなと思います。
理由は業績が悪くなったとは言え、Intelの半導体企業としての総合力は侮れないものがあるからです。
Fab関連の失策で業績が低迷し、株価が下がっていますが、逆に言えばFab事業を売るなりテコ入れするなりすれば、いくらでも業績は上がるわけで、今が一番お買い得といえないこともありません。
Intelは2027年以降にFabの立て直しが可能になるとしていますのでその言葉を信用するならば、2027年まではお買い得な状態が続くのかもしれません。
ただし、Intelはアメリカの国策企業のような立ち位置ですので、その情報には角度が付くことが多く、どこまで正確なのかはちょっとわかりません。
正直、Intelがここまでの苦境に陥ると予測できている人はあまり多くなかったのではないでしょうか?
Qualcommに買収されるのはそう悪くないのではないかなとは思います。
スマホのSoCの生産もIntelのFabで行うことが期待できますし、従来のIntel製品の生産に加えられれば悪くない結果に収まりそうなところが何とも言えない話ですね。
まあ、独禁法の関連もありますし、この買収が成功するのかどうかは微妙なところです。
ただし、買収に成功すればQualcommはマイクロソフトと組んでAppleに並ぶメーカーになる可能性を秘めていると思います。
買収に成功するかしないかを割合で表すならば、失敗:成功で7:3かそれ以下だと思います。