自作PCユーザーがゲーム用PCの解説をします

自作ユーザーが解説するゲーミングPCガイド

AMD Bald Eagle Point 「Ryzen AI 」APUは、RDNA 3.5 iGPUのキャッシュを増加させたStrix Refreshとなる予定だった。

投稿日:

AMDのBald Eagle Point「Ryzen AI」APUは、既存のStrixチップのリフレッシュ版となるはずだったが、キャッシュにわずかな改良が加えられた。

AMDのBald Eagle Point「Ryzen AI」APUは、Strix APUを少し改良したものと思われるが、リリースはまだ疑問視されている。

AMDの真新しいラインナップがインターネット上に浮上したのは、おそらく今回が初めてだろう。

AMDは 「Bald Eagle Point 」と呼ばれるRyzen AI APUシリーズを開発中で、Strix Pointの 「Ryzen AI 300 」ラインナップのリフレッシュ版になると考えられていた。

この情報は、Xユーザーの@GodsClumsyHandsからのもので、彼はAMDのBald Eagle APUファミリーが「StrixとMedusaの間のギャップを埋める」可能性が高いと説明している。

この情報を確認するのは難しいが、このレポートから理解できるのは、Bald Eagle Pointは、次期Strix Pointシリーズのリリースに続き、2025年に発売される予定だったということだ。

AMDのBald Eagle Point APUは、RDNA 3.5ベースのグラフィックスを誇るZen 5/cアーキテクチャで構築されたとされている。

Zen 5/cとRDNA 3.5は、Strix Point APUに実装されているのと同じアーキテクチャだ。

つまり、基本的にBald Eagle Pointチップの構成は、16MBのSLC(System Level Cache)を提供する以外は、モノリシック設計のStrix Pointと同じに見える。

ユーザー曰く、Bald Eagle Pointは本質的にPhoenix Pointのマイナーリフレッシュだが、改良はむしろキャッシュメモリを通して実装される。

つまり、Strix Pointチップとは異なり、Bald Eagleは性能向上のためにInfinity Cacheを搭載する可能性があるということだ。

Strix Haloファミリーは32MBのMALL(Memory Access at Last Level)キャッシュを搭載するとされており、Bald Eagle PointはモバイルAPUにInfinity Cacheをもたらす最初の製品になるかもしれないからだ。

しかし、このユーザーは、Bald Eagle Pointを発売するかどうかは、クライアント・システム向けのラインナップであるAMD Medusaの成功にかかっているとも指摘している。

AMD Medusaは、Zen 6アーキテクチャとRDNA 5ベースの統合グラフィックスを搭載すると言われている。

AMDがMedusaを期限内に提供すれば、Bald Eagle Pointは完全にキャンセルされるかもしれない。

とはいえ、Bald Eagle PointとStrix Haloの間の予想される時間差は不明であり、AMDは、最大40のCompute Unitsを提供するとされる強力な統合グラフィックスを含む、その著しく優れた仕様により、Strix Haloに一直線に進む可能性が高い。

これは、Strix PointのフラッグシップiGPUであるRadeon 890Mと比べて2.5倍のコンピュート・ユニット数であり、Strix Haloは、一部の格安およびミッドレンジのノートPC向けGPUと直接競合できる初のAPUシリーズとなるかもしれない。

AMD Ryzen モバイルCPU:

CPU
ファミリー名
AMD
Sound Wave?
AMD Bald
Eagle Point
AMD
Krackan Point
AMD Fire Ran
Ge
AMD Strix
Point Halo
AMD
Strix Point
AMD
Hawk Point
AMD
Dragon Range
AMD Phoenix AMD
Rembrandt
AMD Cezanne AMD Renoir AMD Picasso AMD
Raven Ridge
ファミリー
ブランディング
未定 Ryzen AI 400 未定 未定 Ryzen AI 300 Ryzen AI 300 AMD Ryzen 8040
(H/U-Series)
AMD Ryzen 7045
(HX-Series)
AMD Ryzen 7040
(H/U-Series)
AMD Ryzen 6000
AMD Ryzen 7035
AMD Ryzen 5000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 4000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 3000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 2000
(H/U-Series)
製造プロセス 未定 4nm 4nm 5nm 4nm 4nm 4nm 5nm 4nm 6nm 7nm 7nm 12nm 14nm
CPU コア
アーキテクチャー
Zen 6? Zen 5 + Zen 5C Zen 5 Zen 5 Zen 5 + Zen 5C Zen 5 + Zen 5C Zen 4 + Zen 4C Zen 4 Zen 4 Zen 3+ Zen 3 Zen 2 Zen + Zen 1
CPU コア数/
スレッド数 (最大)
未定 12/24 8/16 16/32 16/32 12/24 8/16 16/32 8/16 8/16 8/16 8/16 4/8 4/8
L2 キャッシュ
(最大)
未定 12 MB 未定 未定 24 MB 12 MB 4 MB 16 MB 4 MB 4 MB 4 MB 4 MB 2 MB 2 MB
L3 キャッシュ
(最大)
未定 24 MB + 16 MB SLC 32 MB 未定 64 MB + 32 MB SLC 24 MB 16 MB 32 MB 16 MB 16 MB 16 MB 8 MB 4 MB 4 MB
最大 CPU
クロック
未定 未定 未定 未定 未定 5.1 GHz 未定 5.4 GHz 5.2 GHz 5.0 GHz (Ryzen 9 6980HX) 4.80 GHz (Ryzen 9 5980HX) 4.3 GHz (Ryzen 9 4900HS) 4.0 GHz (Ryzen 7 3750H) 3.8 GHz (Ryzen 7 2800H)
GPU コア
アーキテクチャー
RDNA 3+
IGPU
RDNA 3.5
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm
IGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3.5
4Nm iGPU
RDNA 3.5
4Nm iGPU
RDNA 3
4Nm iGPU
RDNA 2
6Nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
Vega Enhanced
7Nm
Vega Enhanced
7Nm
Vega 14nm Vega 14nm
最大 GPU
コア数
未定 16 CU
(1024 コア)
12 CU
(786 コア)
2 CU
(128 コア)
40 CU
(2560 コア)
16 CU
(1024 コア)
12 CU
(786 コア)
2 CU
(128 コア)
12 CU
(786 コア)
12 CU
(786 コア)
8 CU
(512 コア)
8 CU
(512 コア)
10 CU
(640 コア)
11 CU
(704 コア)
Max GPU Clocks 未定 2900 MHz 未定 未定 未定 2900 MHz 2800 MHz 2200 MHz 2800 MHz 2400 MHz 2100 MHz 1750 MHz 1400 MHz 1300 MHz
TDP (cTDP
Down/Up)
未定 15W-45W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
55W-125W 15W-45W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
15W-55W
(65W cTDP)
15W -54W
(54W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
12-35W
(35W cTDP)
35W-45W
(65W cTDP)
発売時期 2026? 2025? 2025? 2024H2? 2024H2? 2024H2 2024Q1 2023Q1 2023Q2 2022Q1 2021Q1 2020Q2 2019Q1 2018Q4

ソース:wccftech – AMD Bald Eagle Point “Ryzen AI” APUs Were Supposed To Be Strix Refresh With Increased Cache For RDNA 3.5 iGPU

 

 

 

 

解説:

AMD Bald Eagle Pointはインフィニティキャッシュ搭載の初のAPU

型番はRyzen AI 400とされ、Strix Pointにインフィニティキャッシュを搭載したものになるようです。

今までに何度も繰り返してきましたが、内臓GPUの最大のボトルネックはメモリ速度です。

DDR5世代になって一気に内臓GPUの性能が上がりましたが、徐々に頭打ちになっています。

それをキャッシュを搭載することによって仮想的にメモリの帯域幅を引き上げるのは極めて有効な手段だと思います。

AMD Bald Eagle Pointはまだ出るかどうかは不明で、Strix Haloが発売されて終わりになるのではないかともいわれています。

キャッシュよりもNPUの性能強化に走るのではないかと思っていましたが、キャッシュの容量を強化するというのは意外な話です。

Copilot+向けのARM SoCであるSoundWaveがどうなるのかも含めて、まだまだ未知の部分が多いAMDの今後のロードマップですが、MSのSurfaceにはNVIDIAのARM SoCが搭載される可能性が極めて高いでしょうから、AMDの動向が気になります。

 

 

 

  • B!