AMDのRyzen 9000 CPUラインナップ(Zen 5コアを搭載したRyzen 9 9950X、Ryzen 9 9900X、Ryzen 7 9700X、Ryzen 5 9600Xデスクトップチップを含む)全体がリークされた。
AORUSリークにより、AMDのRyzen 9000 「Zen 5 」デスクトップCPU、メモリサポートなどが明らかになった: Ryzen 9 9950X、Ryzen 9 9900X、Ryzen 7 9700X、Ryzen 5 9600
このリークはX(旧Twitter)のユーザー@wxnodによるもので、彼は過去にもいくつかの製品リークを発表しており、ヒットリストの最新のベンダーはAORUSのようだ。
このリークは、AMDの次世代Ryzen 9000「Zen 5」デスクトップCPUと新しい800シリーズマザーボードの詳細を含む、AORUSによるプレゼンテーションデッキの形で行われた。
その中には、16コアのRyzen 9 9950X、12コアのRyzen 9 9900X、8コアのRyzen 7 9700X、6コアのRyzen 5 9600が含まれる。
Ryzen 9 CPUはデュアルCCD+1 IOD構成を採用し、Ryzen 7とRyzen 5 SKUは1 CCD+1 IOD構成を採用するという。
各CCDには32MBのL3キャッシュが搭載され、TDPは65Wから最大170Wになるようだ。
また、興味深いことに、AORUSのスライドデッキで使用されている画像は、少し前にリークされたものと同じもので、偽物だと言われていましたが、AORUSが使用していることから、本当にそうだったようです。
このAMD Ryzen 9000 Desktopのサンプルは100-000001290-11のOPNコードを持っている。
メモリ・サポートに話を移すと、AMDはRaphael「Ryzen 7000」に対してGranite Ridge「Ryzen 9000」デスクトップCPUのIMCに若干の改良を加え、ネイティブで最大5600 MT/s、EXPO/XMPクロック・レートで最大8000 MT/sをサポートするようになったようだ。
また、FCLKのInfinity Fabricクロックが最大2400MHz(Ryzen 7000 / Zen 4では2000MHz)になったことも報告されている。つまり
- 最大ネイティブ速度 – 5600 MT/s
- EXPO 最大速度 – 8000 MT/s 以上
- FCLK 最大速度 – 2400 MHz(ファブリック)
メモリ構成に関しては、AMD Ryzen 9000デスクトップCPUは、ディスクリートGPU用に16のPCIe Gen 5.0レーンを保持する。
さらに、M.2スロットとチップセット相互接続専用のGen 5.0レーンが12本あり、合計28レーンとなる。
チップセットに関しては、AMDはX870E、X870、B850、B840を含む非常に多様な800シリーズPCHを用意するようだ。
B840を除く他のすべてのチップセットは、Ryzen 7000、Ryzen 8000、Ryzen 9000 CPUのオーバークロックをサポートする。まとめると、以下のようになる:
- X870E(エンスージアスト・エクストリーム)
- X870(エンスージアスト)
- B850(メインストリーム)
- B840(エントリーレベル)
B840チップセットは、最近Maxsunが提出した資料にも記載されており、A620チップセットの後継で、エントリーレベル・セグメントに対応することがほぼ確定している。
最新のZen 5コア・アーキテクチャを採用したAMDのRyzen 9000「Granite Ridge」デスクトップCPUは、来週開催されるAMDのComputex 2024の基調講演で発表される見込みで、発売は7月と噂されている。
AMD Ryzen 9000 「Granite Ridge 」デスクトップCPUの予備スペック:
CPU 名 | アーキテクチャー | コア数/ スレッド数 |
ベース/ブースト クロック |
L3 キャッシュ | グラフィックス (内臓) |
サポートメモリ | TDP |
Ryzen 9 9950X |
Zen 5 | 16/32 | 未定 | 64 MB | 2 x RDNA 2 CU | 未定 | 170W? |
Ryzen 9 9900X |
Zen 5 | 12/24 | 未定 | 64 MB | 2 x RDNA 2 CU | 未定 | 170W? |
Ryzen 7 9700X |
Zen 5 | 8/16 | 未定 | 32 MB | 2 x RDNA 2 CU | 未定 | 105W? |
Ryzen 5 9600 |
Zen 5 | 6/12 | 未定 | 32 MB | 2 x RDNA 2 CU | 未定 | 65W |
解説:
Zen5の情報がAURUSからリーク
- Ryzen 9 9950X 16コア
- Ryzen 9 9900X 12コア
- Ryzen 7 9700X 8コア
- Ryzen 5 9600 6コア
このようになるようです。
最高16コア32スレッドで1コアあたり2スレッドのSMT付き、Zen5とZen5cという2種類のコアがあるにも関わらず、デスクトップではハイブリッドは設定されないようです。
この辺は旧態依然としたラインナップでかなり保守的だなあと感じます。
Ryzen 9 は2CCD+1IOD、Ryzen7/5は1CCD+1IODとなるようです。
X3Dの展開はどのようになるのかは不明です。
Ryzen7000シリーズの時は数2-3か月後に発売されましたので、X3D狙いの方はしばらく待ったほうが良いかもしれません。
- 最大ネイティブ速度 – 5600 MT/s
- EXPO 最大速度 – 8000 MT/s 以上
- FCLK 最大速度 – 2400 MHz(ファブリック)
メモリ周りの速度は上のようになり
この辺りはRyzen7000シリーズから順当に進化しているようです。
チップセットは
- X870E(エンスージアスト・エクストリーム)
- X870(エンスージアスト)
- B850(メインストリーム)
- B840(エントリーレベル)
上のようなラインナップになります。
上はX670から下はA620まですべてのチップセットを置き換える形になるようです。
特にX870は無印とEが存在しており、600シリーズ時代で分かりにくかったEかそうでないかははっきりと区別できるようにするようですね。
この点はよいと思います。
もう一つ、800シリーズチップセットからAM5+というソケットになるといわれていましたが、こちらのほうは具体的な記述はなしです。
なるのかならないのかははっきりわかりません。
しかし、わざわざ型番を変更するのですから、おそらくなにがしかの機能の追加はあるのでしょう。
最低でもUSB4やThunderboltの追加はあるんじゃないかと思います。
さて、肝心なところです。
具体的にデスクトップ版CPUにNPUが追加されるかどうかの記述はありませんでした。
単体のGPUをNPUとして利用できるようにならない限りWindows Copilot+の規格は満たせないわけですが、どのようにするのでしょう。
IODを変更して追加するのかなと思っていましたが、上の記事を見る限りIODに大きな変更があるようには見えません。
対応の早いNVIDIAならいざ知らず、WindowsではGPGPUの利用が遅れているRadeonがいきなりドライバでGPUをNPUとして利用できるようになるとは思えず、ちょっとどうなるのかは気になるところです。