AMDは、次期Strix Point APUに「Ryzen AI HX」という全く新しいネーミング・スキームを採用した。
AMD、AI PC時代のStrix Point APUから全く新しいネーミング・スキームを採用、今後はRyzen AI HXとなる
2022年9月、AMDはRyzen Mobile CPUの新しいネーミング・スキームを発表した。
この新しいネーミングスキームは、まずRyzen 7040「Phoenix」APUで採用され、その後Ryzen 8040「Hawk Point」チップで採用された。
このファミリーには、Rembrandt、Cezanne、MendocinoのようなエントリーレベルのSKUなど、以前のファミリーからリフレッシュされ、リブランディングされたSKUも含まれている。
同社は、わずか2つの新しいリリースの後、再びその命名規則を変更するようだ。
- AMD次世代ノートPC向けCPUのネーミング: Ryzen AI 9 HX 170
- インテル次世代ノートPC向けCPUのネーミング: Core Ultra 9 185H
この新しいネーミング・スキームに関する確認は、@harukaze5719氏が新しいネーミングのASUSのリスティングを発見したことによる。
製品ページに記載されているノートパソコンはASUSのVivobook S 16 OLEDで、AMD Ryzen AI 9 HX 170 CPUを搭載している。
このAPUは、Zen 5コア・アーキテクチャに基づく12コア&24スレッドを備えている。
このチップのクロック速度は最大5.1GHz、AI TOPSは最大77(XDNA TOPSは45)、キャッシュは36MBである。
ASUSは、ROG、TUF、ProArt、VivoBookシリーズのAMD Ryzen「Strix Point」APU搭載ノートPCを準備している。
この命名規則で興味深いのは、「HX」シリーズは以前、モバイル市場向けに再利用されたハイエンドのデスクトップ用ダイにのみ使用されていたが、今後は「HX」命名スキームが幅広いチップで標準化されるようだ。
また、数字の命名規則には3つの数字が含まれており、これもIntelのCore Ultraチップに似ている。
ノートパソコン本体の詳細については、Radeon・グラフィックスと表記されるAMD RDNA 3 iGPUを内蔵し、最大16基のコンピュート・ユニットを搭載する。ディスプレイは16インチの有機ELパネルで、解像度は3.2K(3200×2000)、最大解像度は120Hz。合計32GBのLPDDR5Xメモリー、1TBのPCIe Gen4 SSD、WIFI 6E対応、75WHrのバッテリーを搭載している。IOが含まれます:
- 1x USB 3.2 Gen 1 Type-C ディスプレイ/電源供給対応
- 2x USB 3.2 Gen 1 Type-A
- 1x USB 4.0 Gen 3 Type-C サポートディスプレイ/電源供給
- 1x HDMI 2.1 TMDS
- 1x 3.5mmコンボオーディオジャック
- マイクロSDカードリーダー
現在のところ価格についての言及はないが、このプレミアムAI PCノートの小売価格は1000~2000ドル程度になると予想される。
また、ほとんどのノートPC・メーカーが初期のStrix Point 「AMD Ryzen AI」 APUを提供する準備が整ったようなので、Computex 2024では多くの動きが期待できそうだ。
また、12コアのStrix Point APUオプションとRTX 4070 8 GB GPUを搭載したROG Zephyrusラップトップも取り上げた。
AMD Ryzen AI “HX” APU:
CPU 名 | アーキテクチャー | コア数/ スレッド数 |
クロック (最大) | キャッシュ (合計) |
AI性能 | iGPU | TDP |
Ryzen 9 AI HX 170 |
Zen 5 / Zen 5C | 12/24 | 5.1 GHz | 36 MB / 24 MB L3 |
77 AI TOPs (45 TOPS NPU) |
16 RDNA 3+ CU | 35-45W |
Ryzen 7 AI HX 150? |
Zen 5 / Zen 5C | 8/16 | 未定 | 24 MB / 16 MB L3 |
未定 AI TOPs (45 TOPS NPU) |
12 RDNA 3+ C? | 35-45W |
Ryzen 5 AI HX 130? |
Zen 5 / Zen 5C | 6/12 | 固定 | 20 MB / 12 MB L3 |
未定 AI TOPs (45 TOPS NPU) |
8 RDNA 3+ CU? | 35-45W |
解説:
Strix Point APUのファミリーネームはRyzen AIへ
Strix Point APUはRyzen AIというファミリーネームになるようです。
Ryzen AIというファミリーネームはどこにフォーカスしているのかわかりやすく、非常に良い名前だと思います。
Core Ultraと比較してもよい名前だとわたくしは思います。
一点気になるとすれば、AI/ML機能を搭載したソフトがまだ出そろっていなく、今のところ名前だけが先行している点ですね。
わかりやすくファミリーネームをつけて、AI性能が優れている点をアピールしても肝心のソフトがなければ名前倒れの印象を与えかねません。
アメリカだとそれだけで訴えてくるような消費者団体もいるので、ちょっと危ないかなという印象を受けます。
NPUのソフト対応ではIntelも苦労しているようですので、AMDだとなおのこと大変なのかもしれません。
しかし、このRyzen AIという名前は非常に素晴らしいと思います。
何も知らない人にRyzen AIとCore Ultra、どちらがAI性能が高そうですか?と言われたら、大半の人はRyzen AIと答えるでしょう。
それだけわかりやすいネーミングということです。
こうやって比較してみると、Core Ultraって名前はダサいですよね。