AMDは、Ryzen 7 8700FとRyzen 5 8400Fの 「IGPUレス 」APUを間もなく世界のDIY市場に投入すると報じられている。
APUがまもなく世界のDIY市場に投入される。
AMD Ryzen 7 8700F & Ryzen 5 8400Fが間もなくDIY市場に登場、iGPUレスAPUで価格が若干下がる
AMDは最近、Ryzen 7 8700FとRyzen 5 8400F APUを中国で発表した。
これらのAPUは後にグローバル市場に投入されることが確認されたが、OEMに限定されていた。
しかし、AMDはこれらのAPUをOEMに限定するという決定を変更し、DIYでの発売を計画しているようだ。
- AMD Ryzen 7 8700F APU (DIY) – 100-100001590BOX
- AMD Ryzen 5 8400F APU (DIY) – 100-100001591BOX
https://twitter.com/AnhPhuH/status/1782668538156875820?ref_src=twsrc%5Etfw
スペックから説明すると、AMD Ryzen 7 8700F APUはZen 4コア・アーキテクチャに基づく8コア16スレッドを搭載している。
ベースクロックは4.1GHz、ブーストクロックは5.05GHzで、Ryzen 7 8700G(ブーストクロック-0.05GHz/ベースクロック-0.10GHz)よりベース/ブーストクロックともに遅い。
合計16MBのL3キャッシュを搭載し、RDNA 3 iGPUを搭載していません。
同様に、AMD Ryzen 5 8400FはZen 4アーキテクチャに基づく6コア12スレッドを搭載している。
ベースクロックは4.2GHz、ブーストクロックは4.75GHz(-0.25GHzブースト/+0.1GHzベース)。
また、16MBのL3キャッシュと6MBのL2キャッシュを搭載し、RDNA 3 iGPUは非搭載です。
TDPは両チップとも65Wです。両APUの初期レビューはこちらでご覧いただけます。
興味深いことに、iGPUがない一方で、NPUの仕様はF以外のSKUから引き継がれる。AMD Ryzen 7 8700Fの場合、16TOPSの「XDNA」NPUが搭載されているが、AMD Ryzen 5 8400Fの場合、8500FにもNPUが搭載されていないため、NPUの機能は一切ない。
どちらのAPUもAM5と互換性があり、他のAPUと同様にオーバークロック機能を備えている。
DIY発売の正式な価格はまだ公表されていないが、2つのモデルは「G」SKUよりも低価格になると予想される。
Ryzen 7 8700Gの販売価格は329ドルなので、Ryzen 7 8700Fは299ドル、Ryzen 5 8500Gの販売価格は179ドルなので、Ryzen 5 8400Fは149ドルになると予想される。
これらの価格は、現在AM4を使用しているユーザーに、アップグレードするための適切なメインストリームAPUオプションを提供する。
いくつかのAM5マザーボードは150ドル以下で購入でき、32GB DDR5キットは90ドル以下で購入できる。
iGPUが搭載されていないため、ユーザーはディスクリートのグラフィックカードを別途購入する必要があり、エントリーレベルのRadeon RX 7000 GPUを目指すのであれば、約229ドル(RX 7600)から購入できることに注意しよう。
AMD Ryzen 8000G デスクトップAPU:
APU名 | アーキテクチャー | コア数/ スレッド数 |
クロック (ベース / 最大) |
L3 キャッシュ | GPU | TDP | Price |
Ryzen 7 8700G (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 1) |
8 / 16 | 4.20 / 5.10 GHz | 16 MB | Radeon 780M (12 CU) |
65W | $329 US |
Ryzen 7 8700F | Zen 4 | 8 / 16 | 4.10 / 5.05 GHz | 16 MB | N/A | 65W | ~$299 US |
Ryzen 5 8600G (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 1) |
6 / 12 | 4.35 / 5.00 GHz | 16 MB | Radeon 760M (8 CU) |
65W | $229 US |
Ryzen 5 8500G (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 2) |
6 / 12 (4 Zen4C + 2 Zen 4) |
3.55 / 5.00 GHz | 16 MB | Radeon 740M (4 CU) |
65W | $179 US |
Ryzen 5 8400F | Zen 4 | 6 / 12 (4 Zen4C + 2 Zen 4) |
4.20 / 4.75 GHz | 16 MB | N/A | 65W | ~$149 US |
Ryzen 3 8300G (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 2) |
4 / 8 (3 Zen 4C + 1 Zen 4) |
3.45 / 4.90 GHz | 8 MB | Radeon 740M (4 CU) |
65W | OEM のみ |
Ryzen 7 8700GE PRO |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 1) |
8 / 16 | 3.65 / 5.10 GHz | 16 MB | Radeon 780M (12 CU) |
35W | OEM のみ |
Ryzen 5 8600GE PRO |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 1) |
6 / 12 | 3.90 / 5.00 GHz | 16 MB | Radeon 760M (8 CU) |
35W | OEM のみ |
Ryzen 5 8500GE (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 2) |
6 / 12 (4 Zen4C + 2 Zen 4) |
3.40 / 5.00 GHz | 16 MB | Radeon 740M (4 CU) |
35W | OEM のみ |
Ryzen 3 8300GE (PRO) |
Zen 4 / RDNA 3 (Phoenix 2) |
4 / 8 (3 Zen 4C + 1 Zen 4) |
3.50 / 4.90 GHz | 8 MB | Radeon 740M (4 CU) |
35W | OEM のみ |
解説:
Ryzen 7 8700FとRyzen 5 8400Fが準備中か?
OEMのみだった8700Fと8400Fがリテールで全世界発売されるようです。
型番を見てもわかる通り、もともとはAPUと同一のダイですが、iGPUが無効化されたモデルです。
APUからiGPUを取ってしまったらなんの特徴もない「単に遅いZen4」になってしまいますが、その分、多少安価になるようです。
選択の幅が広がるのは良いことだとは思いますが、隙間を埋めるモデルなので、特にプラットフォームをけん引するような力はないでしょう。
この2つのSKUが大ヒットする可能性があるとしたら価格ですが、円安が進む今の情勢下では期待できるような価格にはならないと思います。
安価が期待できる8400Fでも為替ストレートで23,000円弱とあまり割安感はない価格になっています。
もともとの価格を見ると結構な安値なのですが、やはり円安が痛いですね。
日本円に直すとあまり期待できない価格になります。
今の情勢下で代理店チャージを安くなるのもなかなか難しいと思います。
本当に自作erにとっては厳しい時代になりました。