NVIDIAのGeForce RTX 4090は中国で販売禁止となったが、既存ユニットのRMAリクエストは誰が責任を持つのだろうか?さて、我々は今その答えを持っている。
中国における輸出規制により、RMAされたNVIDIA GeForce RTX 4090 GPUを送り返すことが不可能になった。
中国メディアHKEPCの報道によると、NVIDIAは、米国の輸出禁止措置の後、同社のフラッグシップGPUであるGeForce RTX 4090 GPUのRMAリクエストに対する解決策を考案した。
ご存じない方のために説明すると、バイデン政権は数ヶ月前、中国の技術開発を阻止するために、NVIDIAのGeForce RTX 4090に対して輸出制限を実施した。
しかし、チーム・グリーンは、制限されたGPUに対して従来の顧客サービスを提供しており、従来のものとは少し異なる完全なRMAメカニズムを提供している。
NVIDIAの地域担当者は、問い合わせメッセージでHKEPCに回答し、問題の程度に応じてGeForce RTX 4090のRMA手順が異なると主張している。
ファン交換のような単純な問題であれば、サービスは香港現地で行われる。
また、台湾の企業であれば、不具合のあるユニットが台湾に送られるため、メーカーによってもプロセスが異なります。
一方、香港や中国のメーカーは現地で対応する。
しかし、この手順の抜け穴は、RMAされたGPUが台湾に送られ、その要求が無効になった場合、台湾は米国の同盟国であり、輸出規制が適用されるため、GPUを送り返すことができないことです。
これは個人によって悪用される可能性があるが、まだそのような事態は表面化していない。
さらに、中国市場ではGeForce RTX 4090の在庫が限られているため、消費者に在庫のあるユニットを返金することはチーム・グリーンにとって実行不可能だ。
GeForce RTX 4090だけでなく、いくつかのGPUの輸出禁止は、NVIDIAと同地域で取引するボードパートナーにとって、顧客サービスであれ在庫獲得であれ、不確実性が増し、さらなる問題を引き起こすため、痛手となっている。
NVIDIAは、RTX 4090 FEと同価格の輸出対応GeForce RTX 4090D GPUを発売したが、AIセグメント内でこのチップに対する需要が高まっているため、価格は希望小売価格よりも高くなっている。
解説:
中国で発売されたRTX4090Dに問題発生
なんとRMAリクエストを受けてNVIDIAが受け取ったRTX4090Dを送り返すことができないそうです。
関係者には申し訳ありませんが、何か笑ってしまうコミカルさがあります。
誰が悪いのかでいえば、やはり規制をはっきり決めない米国政府が一番悪いのかなと思います。
規制があればギリギリのモデルを作るのは民間企業としては極めてまっとうな判断で、規制ギリギリのモデルを作って売ろとしたら待ったをかけるというのはやはりどこかおかしいでしょう。
これはNVIDIAに同情ですね。
規制ギリギリのモデルが出たら待ったをかけ、NIVIDIAに抗議を受けたらそのまま発売させ、その後さらに規制を厳しくするという流れでしたが、すでに発売したものに関しては、効果が訴求しません。
しかし、新しい規制は発効していますので、RMAリクエストを受けて修理・交換に応じた製品を送り返そうとしても送り返せないという流れだと思います。
これ、本当に困ったものですね。
これはAMDやIntelも他人事ではなく、身につまされる話でしょうね。
上場企業ですから、当然ルールを守る意思はあると思います。
しかし、肝心なルールがコロコロと変わってしまうのではどうしようもないと言ったところでしょう。
対応策はf規制の対象にRMA製品は含まないというようにするか、規制の基準をはっきり決めてもらって動かさないという風に決めるしかないです。
そうこうしているうちに中国の経済は大規模な不況に突入しています。
新たなAI/MLアクセラレーターに大規模な投資をしている余裕はあるのかなと思います。
このあたり、中国対応の製品をNVIDIAだけではなく、AMDもIntelも出しているところを見ると、売れる余地があるのでしょうね。