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AMD Zen 5 “Ryzen” モバイル APUの構成: 12コアのStrix、8コアのKraken、4コアのSonoma

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AMDのモビリティ向けZen 5「Ryzen」APUラインアップは、Strix、Kraken、Sonomaの各ファミリーを含め、かなり広範囲になる予定だ。

これらのAPUファミリーはそれぞれ異なる構成を特徴とし、Zen 5とZen 5Cコアのミックスを利用する。

AMD Zen 5 “Ryzen” Mobility APUのラインナップはStrix、Kraken、Sonomaのラインナップでスタートする。

Olrak29_氏による新たな情報によると、これらのチップの最終的な最大コア構成がどのようなものになるかが見えてきたようだ。

前述したように、このアーキテクチャの寿命を通じて、Zen 5ファミリーが多数登場する予定だ。モバイルだけでも、少なくとも5つのZen 5製品(Strix Point1、Strix Point2、Kraken Point、Sonoma Valley、Fire Rangeなど)が登場すると予想される。

AMDは最初の発売から1〜2年後にアーキテクチャの刷新やリブランディングを行うことで知られているため、さらに多くの製品が登場する可能性がある。

https://twitter.com/Olrak29_/status/1776231107723395199?ref_src=twsrc%5Etfw

  • Strix Point:4 Zen 5コア + 8 Zen 5Cコア = 24スレッド
  • Kraken Point:4 Zen 5コア+4 Zen 5Cコア=16スレッド
  • Sonoma Valley:0 Zen 5コア + 4 Zen 5Cコア = 8スレッド

詳細から説明すると、2つの数字があり、1つ目は標準的なZen 5「Nirvana」コア、2つ目はZen 5C「Prometheus」コアを表している。

どちらのコアも同じアーキテクチャーを採用しているが、Zen 5Cコアは効率化のために若干クロックが低くなっている。

AMD Ryzen APUファミリーの3つすべてがZen 5Cコアを搭載するが、すべてがZen 5標準コアを搭載するわけではないようだ。

AMD Ryzen Strix Point Mono 期待される機能:

  • Zen 5(4nm)モノリシック設計
  • ハイブリッド構成(Zen 5 + Zen 5C)で最大12コア
  • 32MBの共有L3キャッシュ
  • 50WでPhoenixより35%高速なCPU
  • 16 RDNA 3+コンピュートユニット
  • 128ビットLPDDR5Xメモリコントローラ
  • XDNA 2エンジン統合
  • ~25 TOPS AIエンジン
  • 2024年後半発売予定

AMDのStrix Point APUには、標準的なモノリシックデザインとプレミアムチップレットデザインの2種類がある。

標準的なモノリシックデザインは、4つのZen 5コアと8つのZen 5Cコアを搭載し、合計12コア24スレッドとなる。

これは、8コア16スレッドに制限されているZen 4 APUと比較して、コア数とスレッド数が50%増加することになる。

正確なZen5/Zen5Cの構成はまだ不明だが、プレミアム・バージョンは最大16コア32スレッドで構成される見込みだ。

これらのチップは、新しいRDNA 3+グラフィックス・アーキテクチャに基づき、より高いCU数でより高いグラフィックス機能を特徴とする。

AMD Ryzen Strix Point Halo 期待される機能:

  • Zen 5チップレット設計
  • 最大16コア
  • 64MBの共有L3キャッシュ
  • 90Wで16コアのDragon Rangeと比較して25%高速なCPU
  • 40 RDNA 3+コンピュートユニット
  • 256ビットLPDDR5Xメモリコントローラ
  • XDNA 2エンジン統合
  • ~50 TOPS AIエンジン
  • 2024年後半発売予定

Kraken Point「Ryzen」APUは、4つのZen 5コアと4つのZen 5Cコアを搭載し、合計8コア16スレッドとなる。

これらは、RDNA 3+ GPUアーキテクチャ(4 WGP / 8 CU)と組み合わされた、薄型軽量設計を目指した、よりメインストリーム向けの製品となる。こ

れらに加えて、Sonoma Valleyという形で低消費電力製品も提供される。

このチップは次世代Steam Deckに搭載される可能性が高く、わずか4個のZen 5Cコアと8スレッドを搭載する。

現在、Steam DeckはZen 2コア・アーキテクチャに基づく4コアを搭載したAeirth SoCを搭載しており、Steam Deck OLED向けには Sephiroth SoCという形でこの6nm版のアップデートが行われた。

これはまた、低消費電力PC向けのMendocino APUに取って代わることになる。

ごく最近の噂によると、AMDは低消費電力で低価格のRyzen APUとRadeon GPUの製造にサムスンの4nmプロセス技術を利用する可能性があるという。

サムスンの工場で製造されると予想されるチップのリストに、Sonoma Valleyが含まれている。

AMDの「Computex 2024」基調講演まであと2カ月となり、次世代Zen 5コア・アーキテクチャと各Ryzen APUおよびCPUファミリーの詳細がまもなく発表されるものと期待される。

AMD Ryzen モバイル CPU:

CPU ファミリー
ネーム
AMD
Sound Wave?
AMD Krackan Point AMD
Fire Range
AMD Strix
Point Halo
AMD
Strix Point
AMD
Hawk Point
AMD Dragon
Range
AMD Phoenix AMD Rembrandt AMD Cezanne AMD Renoir AMD Picasso AMD
Raven Ridge
ファミリー
ブランディング
不明 AMD Ryzen 9040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 8055
(HXシリーズ)
AMD Ryzen 8050
(Hシリーズ)
AMD Ryzen 8050
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 8040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 7045
(HXシリーズ)
AMD Ryzen 7040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 6000
AMD Ryzen 7035
AMD Ryzen 5000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 4000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 3000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 2000
(H/Uシリーズ)
製造プロセス 不明 4nm 5nm 4nm 4nm 4nm 5nm 4nm 6nm 7nm 7nm 12nm 14nm
CPU コア
アーキテクチャー
Zen 6? Zen 5 Zen 5 Zen 5C Zen 5 +
Zen 5C
Zen 4 +
Zen 4C
Zen 4 Zen 4 Zen 3+ Zen 3 Zen 2 Zen + Zen 1
CPUコア数/
スレッド数 (最大)
不明 8/16 16/32 16/32 12/14 8/16 16/32 8/16 8/16 8/16 8/16 4/8 4/8
L2 キャッシュ
(最大)
不明 不明 不明 不明 不明 4 MB 16 MB 4 MB 4 MB 4 MB 4 MB 2 MB 2 MB
L3 キャッシュ
(最大)
不明 32 MB 不明 64 MB 32 MB 16 MB 32 MB 16 MB 16 MB 16 MB 8 MB 4 MB 4 MB
最大CPU
クロック
不明 不明 不明 不明 不明 不明 5.4 GHz 5.2 GHz 5.0 GHz
(Ryzen 9
6980HX)
4.80 GHz
(Ryzen 9
5980HX)
4.3 GHz (Ryzen 9 4900HS) 4.0 GHz (Ryzen 7 3750H) 3.8 GHz (Ryzen 7 2800H)
GPU コア
アーキテクチャー
RDNA 5
iGPU?
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
Vega Enhanced
7nm
Vega Enhanced
7nm
Vega 14nm Vega 14nm
最大GPU
コア数
不明 12 CU
(786 core)
2 CU
(128 core)
40 CU
(2560 Core)
16 CU
(1024 Core)
12 CU
(786 core)
2 CU
(128 core)
12 CU
(786 core)
12 CU
(786 core)
8 CU
(512 core)
8 CU
(512 core)
10 CU
(640 Core)
11 CU
(704 core)
最大GPU
クロック
不明 不明 不明 不明 不明 2800 MHz 2200 MHz 2800 MHz 2400 MHz 2100 MHz 1750 MHz 1400 MHz 1300 MHz
TDP (cTDP
Down/Up)
不明 15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
25-125W 15W-45W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
15W-55W
(65W cTDP)
15W -54W
(54W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
12-35W
(35W cTDP)
35W-45W
(65W cTDP)
発売年 2026? 2025? 2024H2? 2024H2? 2024H2 2024Q1 2023Q1 2023Q2 2022Q1 2021Q1 2020Q2 2019Q1 2018Q4

ソース:wccftech – AMD Zen 5 “Ryzen” Mobility APU Configurations: Strix With 12 Cores, Kraken With 8 Cores, Sonoma With 4 Cores

 

 

 

 

解説:

Zen5はZPUもCPUもComputexで発表されるのか?

今回はAPUの記事です。

リーク情報もかなり具体性を帯びてきて、全体像が見えてきました。

  • Strix Point:4 Zen 5コア + 8 Zen 5Cコア = 24スレッド
  • Kraken Point:4 Zen 5コア+4 Zen 5Cコア=16スレッド
  • Sonoma Valley:0 Zen 5コア + 4 Zen 5Cコア = 8スレッド

Zen5世代のAPUでは3種類のモノリシックダイが用意されるようです。

12コア24スレッドのStrix Pointのほか、従来の8コア16スレッドのKraken Point、AMD版のEコアであるZen5Cのみで構成されるSonoma Valley4コア8スレッドです。

デスクトップの顔触れはあまり変わらないですが、こちらのラインナップは豊富で、Eコアが増えたことによって、12コア24スレッドになったのか印象的ですね。

これに加えてMCMのStrix Haloも用意されています。

こちらはZen5C 16コア32スレッド、40CU=2560SPのミドルレンジ内臓GPUを搭載した超ド級のAPUとなります。

まるでゲーム機用のようなAPUですが、これが一般向けに発売されるとすれば、新しい時代に入ったといってもよいのではないでしょうか。

PS6用などと考えている人もいるでしょうが、時期的に考えると、完全にPC向けだと思います。

40CUのGPUを生かすためにはメモリ周りを相当工夫しないとだめだと思いますが、3D V-cacheを搭載するのかどうかは気になるところです。

残念ながら、こちらはあまり安価にはならなそうです。

もし、RX7700XTかRX7600/XT程度の価格ならば大ヒット間違いなしでしょう。

できるだけ安価に出てほしいものです。

Strix Haloが安価で発売されれば、Steamを公式ストアにしたPS5のようなゲーム機が実現するということになります。

40CUといえば、完全にPS5より性能的には上です。

Strix Haloは2025年発売とされていますが、PC業界にどのような衝撃をもたらしてくれるのか今から楽しみです。

Ryzen 7 7840UをはじめとしたPhoenix PointもPC業界に大きな衝撃をもたらしました。

Strix HaloもPC業界を大きく変動させる衝撃をもたらすと思います。

 

 

 

  • B!