NVIDIAは、ゲーミングセグメントにおけるRTX 5000 “Blackwell “発売の準備として、既存のGeForce RTX 40 “Ada “ファミリーの供給が今後大幅に減少するとパートナーに通知したと報じられている。
NVIDIA GeForce RTX 4000 “Ada” GPUは、RTX 5000 “Blackwell “発売のために出荷が減少するかもしれないが、価格は下がるだろう。
この噂は、Quasarzoneが韓国の業界専門家に聞いたもので、NVIDIAは、RTX 5000「Blackwell」GPUの発売が2024年下半期に近づいているため、GeForce RTX 40「Ada」GPUの出荷が制限されていることをパートナーに通知していると強調した。
専門家は特に、Ada LovelaceアーキテクチャをベースとするGeForce RTX 4000 GPUは、在庫レベルを管理し、次世代ゲームのラインアップに十分な出荷数を確保する手段として、出荷が急激に減少するだろうと述べている。
同時に、NVIDIAはRTX 40ラインアップの価格帯を維持する予定で、これらのRTX 40 GPUの一部はAI市場向けの非常に人気のあるオプションであるにもかかわらず、引き続き下落が見られるかもしれない。
聞いたところによると、あるグラフィック・プロセッシング・ユニットの大手企業が、消費者向け製品の供給量を大幅に減らすことをパートナー企業に通達したそうだ。
価格を変えずに供給を減らして、代わりにずっと儲かるAI市場向けのチップを売れば、批判されずにもっと儲かるだろう?
以前、GeForce RTX 3000シリーズの希望小売価格を凍結または引き下げたことがありましたが、初期の頃を除けば、その価格では誰も買えませんでしたよね?その結果、価格操作で批判されたのはメーカー/販売代理店/販売業者だけだった。
現在のGeForce RTX 4000 Superシリーズの反応はぬるいと言われている。市場の反応はいつまで生ぬるいままなのだろうか。
QuasarZoneより
nVIDIAがどのようにして黒字化を達成するかは、単純明快だ。同社は、H100、H200、そして今後発売されるBlackwell B200/B100 GPUといった専用のAITensorコアラインナップを通じて、コストの一部を回収することになる。
GeForce RTX 4000 GPUの供給が限られているため、nVIDIAは同じTSMC 4NプロセスノードをベースとするH100 AI GPUに生産能力をシフトできることになる。
韓国およびAPAC市場全般で、GeForce RTX 4000「Ada」価格の下落が見られ始めており、今後数ヶ月のうちに、米国/EU市場でもその影響が見られるでしょう。
RTX 4080 SUPERも今のところ高価格だが、残りのラインナップはすでにMSRPかMSRP以下だ。上位のバリエーションは、GeForce RTX 5000「Blackwell」ゲーミングGPUファミリーの登場によって最初に置き換えられるものであるため、大幅な値下がりが最初に見られるだろう。
米国価格について言えば、NVIDIA GeForce RTX 4090 GPUは、需要の増加により数ヶ月間2000ドルを上回っていたが、現在は2000ドル以下で入手できる。
Adaのフラッグシップ・カードは現在、約1800ドルで購入することができ、これは1599ドルの希望小売価格よりもまだ高いが、価格は下がってきており、数ヶ月後には希望小売価格レベルに達することが予想される。
NVIDIA GeForce RTX 4000 GPUの価格 [Newegg]:
グラフィック カード名 |
モデル | 元の価格 | 最低価格 [20243/23] |
NVIDIA GeForce RTX 4090 |
Gigabyte Gaming OC |
$2049.99 | $1799.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4080 SUPER |
ZOTAC AMP Extreme |
$999.99 | $1099.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
PNY Verto OC |
$799.99 | $789.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4070 |
ASUS Dual OC |
$599.99 | $524.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti 16 GB |
Gigabyte Windforce OC |
$449.99 | $449.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti |
ZOTAC Twin Edge OC |
$399.99 | $379.99 |
NVIDIA GeForce RTX 4060 |
ZOTAC Gaming Solo |
$299.99 | $289.99 |
解説:
RTX5090は年内発売か?
韓国の業界関係者がRTX5090を年内に発売するため、RTX4000シリーズの出荷を絞っているという話をしているようです。
RTX5090が年内に発売されるというのはかなり説得力のある話です。
一時期モデル末期にマイニング特需の崩壊によってAmpereの在庫が積み上がり、RTX5000シリーズは2025年発売になるといわれていましたが、RTX4060のスペックが今一つだったこともあってRTX3060の在庫も順調に消化されていること、またRTX3060の価格もかなりこなれていることなどを考えると、マイニング特需の崩壊による在庫問題はほぼ解決したと考えてよいのではないかと思います。
また、RTX4000シリーズのミドルレンジも上位チップの選別落ち品から製品を作るようになってきており、生産数を絞っているのかなあ・・・と感じていました。
上位チップの選別落ち品などのチップのバリエーションが増えるのはモデル末期によくあることです。
そのため、在庫の解消はほぼ済んだのかなあといったところです。
サーバー向けのBlackwellも2024年に発売されますので、時期を合わせて出荷したいというのはnVIDIAのほうでも考えていたのではないかと推測します。
さて、肝心のRTX5000シリーズは・・・
純粋なわたくしの予想になって申し訳ないですが、RTX5000シリーズの仕様を予測(妄想?)してみます。
まずサーバー向けのBlackwellはTSMC4NPになるといわれています。
3nmじゃないんです。
ゲーミング用のBlackwellはどうなるんですかねえ。
もし3nmになるのであればGB202はMCMを採用して現在の倍ほどのCUDAコア数になると思います。
MCMに関しては噂として出ています。
AD102はフルシリコンで18,432CUDA、RTX4090は16,384CUDAとなっています。
倍だとフルシリコン36,864CUDA、RTX5090は32,768CUDAということになります。
実際、ゲーム用も現在ではライバル不在といってよい状況になっていますので、無理してまで3nmを使うということはしない可能性もあるのかなと思います。
コストがかかる3nmはAI/ML 用のGPUで生産し、ゲーム向けは4NPで生産する可能性もありますね。
そうなるともっとCUDAコア数は下がると思います。
GB205
気になるのはRTX4070より下のグレードのGPUです。
RTX3070は5,888CUDA、RTX4070も5,888CUDAでした。
RTX5070がGB205を採用するのであれば、もっと下がる可能性は高いと思います。
RTX4070に採用されているAD104は7,680CUDA、RTX4070は上でも説明した通り5,888CUDAとなっています。
GB205はチップの型番がダウングレードされていますので、もっと下がる可能性が高いとわたくしは思います。
あてずっぽうですが、GB205は6,144CUDA、RTX5070は5,120CUDAくらいになるのではないかと考えています。
これでもかなり希望的な観測で、実際はもっと下がるかもしれません。
GB202とGB203とGB205の間にかなり仕様の差がついて、実質、ミドルハイ不在の状態になってもおかしくはないでしょう。
もしTSMC3nmを採用するのであればGB205はかなり小さくなるかもしれません。
ここにDLSS4を組み合わせるとまあまあ、良い感じになるのではないでしょうか。
実際問題ミドルレンジ以下の性能向上率を10-15%と見積もるとこのくらいの仕様になるのではないでしょうか。
実際のところ、ミドルレンジ以下の仕様はまだ固まっていないと思います。
残念ですが、手の届く範囲のGPUでは世代による性能向上の恩恵を十分に受けることはできないとわたくしは考えています。
例外はAI/ML用途で、こちらはRTX40000シリーズと比較するとかなり性能が向上すると思います。
ただし、初期の段階ではcuDNNなどのライブラリやソフトウェアが対応するまで半年程度時間がかかるかもしれません。