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格安Windowsはなぜ売られ続けているのか?

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まず先にお断りしておきます。

この記事はX(旧Tiwitter)でたびたび話が出ますので、議論になった時の自分の備忘録としてこの機会にきちんと調べてみたものです。

内容を推奨するわけでも自分が使っているわけでもありません。

脊髄反射で批判しないでください。

わたくしのスタンスは最後に書いておきます。

格安Windowsというものが何年か前に流行しました。

現在でも海外では堂々と売られています。

買って使用しても特に問題がなかったという報告も多数あります。

かつてamazonで売られていましたが、いつの間にかなくなってしまいました。

ではなぜこのようなものが販売されていた(現にまだ販売されている)のでしょうか。

そのいきさつがどのようなものだったかの個人的に気になりましたので、調べてみました。

その経緯を紐解いてみると、どうも欧州の中古ソフトウェアを販売する業者のHPがそもそもの始まりだったようです。

www.li-x.com – 法的枠組み – 欧州連合における中古ソフトウェアの取引に関する法的枠組み

ソフトウェアを購入したものが自分の所有物を販売するのは問題がないという欧州の法的解釈が根拠となっているようです。

誰かがこれを見つけて日本でもWindowsやOfficeの再販売を行ったということなのでしょう。

このwww.li-x.com(ライエックス・ドットコム)はこのような組織(企業?)です。

www.li-x.com – about us

ただし、格安のWindowsやOfficeに関してはマイクロソフトはライセンス違反であるという解釈のようです。

マイクロソフトコミュニティ – これ、正規品ですか

つまり欧州では違法ではないが、ライセンス違反であるようです。

**モデレーター注**
マイクロソフト コミュニティの使用条件に違反する恐れのあるリンクを解除しました。

上のマイクロソフトコミュニティ内の質問には格安Windows販売ページのリンクが張られていましたが、モデレーターによって削除されています。

きわめてライセンス違反の可能性が高い(ほぼ黒)といってもよいと思います。

先ほど欧州では違法ではないと書きましたが、日本では当然判例などは一切なく、マイクロソフトに訴えられてもおかしくはないです。

参考までに、日本でもゲームの中古販売は違法ではないという判例は出ています。

おそらくは情報商材屋の類が儲けた金で欧州に旅行にでも行った際に目にして日本でもやってみたのがその始まりではないかと思います。

わたくしの解釈では他人には推奨しないが、訴えられるリスクをとれるなら自分で使う分には勝手に使えばよいのではないかと思います。(苦笑。

こう書いても絶対に使う頭の悪い人は一定数いるので一応こういう書き方をしておきます。

中古ノートPCを整備して再販売している人がOfficeのライセンスをこれで賄っているようですが、正気の沙汰ではないとわたくしは思います。

とても商用に耐えうるものではありません。

 

 

実用上のリスク

安く販売できるということはどこかから安く購入できなければいけません。

別に2万円弱で売っているものを3,000円とか4,000円などの赤字で売っても一向にかまわないと思いますが、お金を稼ぐためにやっているのでしょうから、そんなことはまずありえません。

では、いったいどこから仕入れているのでしょう。

わたくしは格安OSの販売者に知り合いなどいませんので憶測になりますが、おそらく企業向けにまとめて販売しているVLを大量に購入してそれを分割して販売しているのでしょう。

100個とか200個とかをまとめて買えば安価になります。

どのくらいに価格になるのかはわかりません。

たいていVLの販売は受託している業者に見積もりを取ることになります。

その問題点ですが、Windowsのライセンスはインストール直後にライセンス認証し、180日後に再認証がかかります。

以降おそらく180日おきに再認証だと思われます。

しかし、VL版を分割販売しているこれらの業者が例えば100個のライセンスを100個販売しているとは限りません。

彼らも競争ですから、安く売ったほうが当然早く売れますので、100個のライセンスを単価を下げて120個や150個で販売していたらどうなるでしょうか?

当然、20個、50個の重複した分は180日後の認証に通らないということになります。

ライセンスが通らないことに気が付くのは180日後でそれまでに屋号を変えたり足を洗っていたら、返品もできませんし、クレームも付けられないということになります。

これが最大のリスクです。

また、VLとは一つの組織に販売するものですから、例えばEU圏内で販売されたライセンスの認証を日本で行うと当然、目的外使用やライセンス違反を疑われてキーを丸ごと停止される恐れもあります。

つまり、これらの格安製品の最大の論理的な矛盾点は、法律の(ほぼ黒の)グレーゾーンを通してくる業者の倫理感や道徳感に依存しているということです。

これが正しいと感じるならば、使ってみてもよいと思います。

ただし、使用にあたっては自己責任でお願いします。

わたくしは苦情は受け付けません。

 

というわけで、正しいか、正しくないかは自分で判断してください。

タイトルを回収します

「格安Windowsが売られ続けている理由は、ライセンス違反だが、法律違反かどうかはっきりしてないから」です。

 

世の中にはこのように考えている人が一定数います。

「明確に禁止されていないなら何をやってもよい」

転売屋や情報商材屋は完全にこの部類です。

日本はいまだに多くのケースで性善説をとっていますが、そうした古き良き慣習は将来的にはなくなっていくのでしょう。

 

 

  • B!